ジャーマと麻雀
肉が固い。この肉は何の肉なのだろうか。牛とも豚とも鶏とも違う。少し獣臭い。
「おい、もっと勢いよく食え」
俺が半分くらい食べたところで、イージスはステーキを既に食べ終えていた。
性欲が強い女性は食欲も強いというのは本当らしい。
しかし見たところ30代半ばくらいなのに、朝から胃もたれしないとは実に元気だ。
と、女性の年齢を邪推している間になんとかこの獣臭い肉を食べ終えた。
「よし。飯も食ったことだし、若いんだからまだいけるだろう?」
イージスの目が完全に男を狙う獣のそれになっている――
俺は夕方まで何回も絞りとられてしまった。キ〇タマが痛い。
「今日は遊びに行くか」
眠いよ。一回寝かせてくれ。朝からあれだけ動いたのにまぁ元気なこと。
「どこか行くんです?」
ちょっと引き気味に俺は答える。
「ジャーマ、ほらアンタでいう麻雀ってやつ、打てるんだろ?」
なんだ麻雀か。大学生みたいな女性だなと心の中でひとこと。
しかし、麻雀は地域によってルールが違う。関西ならサンマ、関東ならヨンマが主流だ。まさか異世界なら牌の数も変わってまさかのロクマなのか。
まったくわからない。とりあえず、雀荘に行けば店員さんもご新規さんにはルール説明くらいしてくれるだろうと心の中で予想をする。
というか、お金ないです。
「お金全然持ってないですけど」
「この街のジャーマは初めてだったのか。この街では、ポイントを購入してそのポイントを貯めていくことで使えるカードが増えたりルールが増えたりするんだ」
「カード?」
麻雀ではありえない単語が出てきてしまった。しかし聞いたことがあるぞ。とある雀荘では、カードを使って特殊なことができると。それに近いのだろうか。
「え?カードも知らないのか。カードっていうのはな――」
イージスは10分くらいかけて、カードについてやそのほかのルールについても教えてくれた。
どうやらヨンマ(四人麻雀)が主流で、最初は低いレートから始まりポイントがたまるとランクアップをするらしい。ランクアップをするとレートが高くなる。
ここまではインターネットの麻雀と似ているからわかりやすい。
だが、カードというものがある。カードは4種類。4つの属性に分かれていて、それぞれ使える属性が対局開始前にサイコロで目の大きい人から順に好きなものを決めていくらしい。
属性については、火は攻撃系、水は河操作系、土は防御系、風は妨害系。使い方は、東場南場に一回ずつ使用するというのが原則。
これは麻雀ではないなというのが第一印象だ。ジャーマ、意外と奥が深そうだ。
――「いらっしゃいませ」
店員が大きな声であいさつ。
「あ、イージスさんじゃないですか。現在Cランクの卓は東2局3本場24300点持ち、カードは土属性、上は29800点の卓ならご案内できますけど」
イージスの後ろに俺と店員の目があった。
「あれ?ご新規のお客様を連れてこられたんですか?」
「そうだな。どうやらこの街でジャーマをするのは初めてらしくてな――」
「うーん、となるとEランクからのスタートになるので、同卓は難しそうですね」
やはりランクが違うと同卓は難しいらしい。俺はEランクからのスタートのようだ。
店員に個別でルール説明をされたあと、イージスにポイントを買ってもらってEランクの卓についた。
異世界麻雀、完全にベツゲーですね( ゜ ρ ゜ )




