STORIES 090: 初秋 作者: 雨崎紫音 掲載日:2024/09/19 時期を過ぎた海水浴場 海の家は撤去され 駐車場は無人となり 暫くは平和を取り戻す 振り返るとそこにある 空と海が溶け合う夕暮れ あなたにも見せたい 僕の好きな季節 . 窓を開けるといつの間にか 冷たいくらいのそよ風 明かりを消した部屋で そのまま横になり目を閉じる 虫たちの奏でる優しい唄と 遠くから微かなバイクの排気音 このままこの長い夜が 明けなければいいのにね . 気がつくと僕たちは 居眠りをしていたようだ 明け方の窓の向こうは 動き始めた生活が聞こえる 過ぎ去ってしまう時間と 求めてもいない日常の繰り返し もう2度と太陽なんて 昇らなくてもいいのにね