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38話 招かれざる客

評価、ブックマークありがとうございます!!!


更新遅くてすみませんm(;△;)m



「ご領主様。ディーダでございます。

申し訳ないのですが、扉を開けていただけないでしょうか?」


ん?ディーダ?


ディーダって家の領地にある教会の司祭だよね?


あれ?さっきいたのはベーゴンとかいう人だよね?


んん??


「ジェームス。」


「かしこまりました。」


ジェームスは手早く鍵を開け、扉を開く。


スルリとディーダが隙間から入ると、扉を閉め鍵をかけ直す。


鍵、かけ直すんだ。


「ご領主様にご挨拶申し上げます。

この度はご子息様の鑑定まことにおめでとうございます。

どのような結果であろうとも、女神ティカ様のご加護であることに代わりありません。

お授かりいただけたをご加護を大事にし、ますますの領地発展に尽力を尽くされることを願っております。」


手を組んで、祈りの姿勢(ポーズ)をしながら常套句(じょうとうく)を読み上げるのは、カッテージ領にある唯一の教会の司祭。


スラリとした長身に、手足も長い。さながらモデル体型。そしてキツネ顔。


切れ長の目は、領地のおばさま達に大人気。


いつもニコニコとして目を細めているので、何を考えてるかよくわかんないし…。


まぁ、数回しか会ったことなし、わかるわけないか。


で、ディーダが何の用だ?


「定番の常套句(じょうとうく)をありがとう。

で、何の用だ?」


「やだなぁ、僕と領主様の仲じゃないですか。」


「くされ縁なだけだろ。」


「あはははは。そうとも言いますねぇ。

まぁ、それはさておいて、すみません。

僕の位じゃ、どうしようもなかったんです。」


「まぁ、だろうない。」


「なので、さっさと結果を聞きに。」


父上が、はぁっと大きなため息をつく。


「土が上級、水と風が中級、火はまだだが、ほぼ初級で間違いない。」


「なるほど。」


え!?父上!?教えていいんですか!?


ビックリしていると、ディーダがクルリと俺のほうに向き直った。


「お久しぶりでございます。ユン様。

覚えておいでですか?」


「あ、うん。久しぶり、ディーダ司祭。」


「女神ティカ様もあなた様の奇才ぶりを大変喜ばしく思っておいででしょう。

これからも領地発展を心がけ、女神ティカ様からご加護を受けた事を忘れずに、あなた様の才を伸ばして下さい。」


「あっ、はい。」


「堅苦しい挨拶はここまでにして。

ユン様大きくなりましたね~。」


急にフランク!!


「ありがとう……ございます?」


これはどう対応すればいいんだ?


チラリと父上を見ると目があい、一つ頷かれる。



……いや、わからんがな!!





□□□□


あの後ディーダ司祭と少し話をしたが、近所のおじさんみたいな人だった。


なんか外にいるベーゴンとかいう人とのギャップがエグいよ。


「さて、ユン様、あの人めんどくさいので、さっさと目の前で鑑定を行っちゃいましょう。」


「え!?」


「だってユン様、終わってないのはあと一つだけでしょ?

それもほぼ確定しているっていうじゃないですか。」


「うん。まぁ、暫定だけど。」


「なら、あとは僕が何とかしますから、あの人さっさと帰しましょう。

正直、めちゃめちゃうざいんですよね。」


「……うざい。」


「そうなんです。うざいんです。」


ディーダ司祭は大きな溜め息をついた。


えー……かりにもなんか上の偉い人なんでしょ?


うざいなんて、言っていいのか?


俺がなんとも言えない顔をしていると、ディーダ司祭と目があう。


ニコーっと胡散臭い笑顔を向けられた!


えっ、やだ、なに?!


「僕、上の機嫌とかそういうの気にしないんで!」


胡散臭くない、いい笑顔だった。




□□□□


「ベーゴン殿、領主様と話をつけましたので、どうぞお入り下さい。」


シトリスにドアを開けさせると、ディーダ司祭は恭しく頭を下げた。


「ふん。ようやく私の重要性に気付いたか。」


図々しい言葉を吐き捨てながら、ベーゴンが入室してきた。


え?なんでディーダ司祭には敬称をつけて、ベーゴンは呼びすてかって?


こんなやつにつける敬称なんてないからだよ!


まぁ、貴族ですからね!表面上は取り繕いますけど!


心の中では呼びすてで十分なんです!!



「すまなかったね。ベーゴン殿。

今日は客人を招かない予定だったので、まさか貴殿が来るなんてつゆほどにも思ってなかった。

直ぐに来訪者が誰か調べさせに行ったのだが、戻ってこなくてね。

どうやら、対応が遅くなったようだ。」


訳: 招いていないうえに、かってに邸に入ってきたみたいだな。

対応した者を帰さない時点で、自分が待つことになるのは当たり前だろうに。

わかってやってるんだろ?


「ふん。今度から私の名前を出したら、直ぐに通したまえ。

私ほどの者だ。顔パスなど、当たり前であろう。」


……えっ、この人、嫌味が通じてない……だと!?


「はっはっはっはっ。家のは融通が効かないものでね。」


訳: これからも招いていない客は同じ対応をするよ。


「これだから田舎者は。」


う~ん、すごい。全然貴族の言い回しに気付いていないのに、会話が成立してる。


いや、気付いてないからこそ成立するのか。


これだけ非常識な人には、それ相応の対応をこれからもしますよって言ってるのにね。


う~ん、無知って怖い!!




読んでいただきありがとうございます!!


感想いただけたら嬉しいです。


少しでも面白いと思ってくだされば、評価、ブックマークをポチっとよろしくお願いします。

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