22話 魔力循環
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修正しました。
はい。やらかしましたー。
よく考えたら、ジュリアって光魔法以外の適正がないんだった。
乙女ゲームのヒロイン特有の設定。
光魔法上級が使える唯一の人。
その代わりに光魔法以外使えないという、縛りプレイ。
うわ~。やっちゃったよ~。
これ、解決方法を探してからジュリアに魔力属性の鑑定をさせようと思ってたのに。ていうか、結果を知ってたから裏技を使おうと思ってたのに。
やっちゃったよ~。
昼食を食べ終えてジュリアはお勉強の続き。義母上は仕事の続き。で、俺は約束通り魔法を試すために訓練場に来ている。
ペンテスやシトリスも訓練場にいるしね。
いやー。お勉強の続きをやると言われたときのジュリアの顔が可愛かったな。
渋い紅茶を飲んだときみたいにお口がキュッてなってて。
でもすぐににこやかな笑顔になって返事をしていたのはさすがだって思ったよ。
俺、ジュリアよりも貴族教育できてないかも……。
それはさておき、光魔法のみって気付かれたら、ほぼ聖職者コース確定じゃん。
教会にいる司教達でさえ修行をして威力を上げた初級と中級の使い手しかいないのに。
幻の上級だとわかったら、待ったなしで囲いこまれる。
学院にいる間なら、【生徒全てに自由を】が理念だから卒業するまでに進路を決められる決定権がある。だから聖職者以外の道もあるんだけど……。
学院に通ってない今、教会にバレるのはまずい……。
……よし。箝口令を敷こう。で、限られた人のみ、ジュリアの属性を把握しとこう。もしものことがあれば、直ぐにでも対処できるように。うん。よし!そうしよう!
とりあえず、アレを見付けるまでの時間稼ぎはこれでできるはず。
よーし!アレを手に入れるためにも、まずは俺の実力を上げていかなきゃ。
がんばるぞーー!!
□□□□
ジェームス、ペンテス、シトリス、俺と訓練場に集まったので魔法の実習を開始しようと思います。
ちょっと離れたところで、騎士団が魔獣を解体しているから気を付けながらやらないとね。
「では、始めてまいりましょうか。」
「お願いします。」
「まず始めに魔力を練っていきましょう。
ぼっちゃまよろしいですか?」
「うん。」
「ちょっ、まてまてまて!」
「え、なに?」
「魔力の練り方なんて、ぼっちゃん知らないだろ。
まずは自分の魔力を感じるところから始めないと。」
「その懸念は無用ですよ。
ぼっちゃまはすでに魔力の練り方から維持までできているでしょうから。」
魔力の維持ってなに?
「ジェームス。魔力の維持ってなに?」
「!?」
えっ、ビックリされてる。いやいや知らないし。
なによ維持って。
「ぼっちゃまは魔力を練ったあとは、その魔力をどうされていたのですか?」
練ったあと?
「均一にしながら身体中に巡らせてたけど?」
あっ、やっぱり違ってたのか。
「それが維持でございます。」
合ってた!
「あれって循環じゃなくて維持って言うんだ。」
なるほど名称を間違えてたのか。
「いえ…正確には、魔力の練りを均一に保つまでが維持です。
そのあとの魔力循環は、私も把握しておりません。」
「え!?」
魔力循環ってないの!?
ゲームや漫画の魔法設定では鉄板ネタじゃん。
俺が焦っていると、なにか考え込んでいたジェームスが顔を上げた。
「ぼっちゃま、循環というものを見せてはいただけないでしょうか?」
「いいよ。」
ジェームスに頼まれてさっそく自分の魔力を活性化させる。
体から放出される魔力を自分の中に押し込めるように。体に膜を覆うように。
魔力が多くなるほど濃く、粘度が高いような感覚になる。
自分の体全体に膜が覆われたと思ったら、膜の中の魔力を体の中に押し込めていく。
全身が熱で覆われたかのように温かくなれば、たぶん、魔力が体の中に収まったはず。
ここまでくると、運動した後の血の巡りがよくなった感覚に近くなる。
さて、ここからがジェームスに言った循環だ。
俺は自分の体におさまった魔力を血が巡るように体全体に廻していく。頭の先から、指先、つま先までまんべんなく。
後はこれを意識しないで廻せるようにして…。
「こんな感じかな?」
ふぅっ、と大きく息を吐き出す。
この循環て、意識しないでやるのは難しいんだよね。
へんに意識しすぎると、力が入るのか循環をやめた後にドッとつかれが出る。
この頃は無意識にできるようになってきたから、あまり疲労はたまらなくなってきたけど、それでも失敗するときもまだまだある。
身体強化とかに応用できないかな~ってやってたけど、さてさてジェームス達の反応は。
「ぼっちゃま、今、お体の調子はどのようなご様子でしょうか。」
「ん?体が温まって絶好調の動きができそうな感じかな?」
「さようでございますか……。」
そう言うとまた、ジェームスは考え込んでしまった。
あれー?なんか思ってた反応とちがーう。
こう。すごいです!とか、こんなやり方知りませんでした!とか、なにかしらのリアクションがあると思ったんだけど。
ジェームスが考え込んでしまったので、どうするかなと思っていたら
「あっ、できたー。」
という、間の抜けた声が聞こえた。
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