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19話 俺もチート?

評価、ブックマークありがとうございます!!!


ちょっと今回セリフ多めです。

「魔力管とは関係ないってなんで?」


「どんなに魔力量が多くても、魔力管が細ければ初級魔法しか使えません。ですが、持久力はあります。

反対に魔力量が少なくても、魔力管が太ければ上級魔法が使えます。ただし、一瞬で魔力を使い果たすうえに下手をしたら魔力が足らずに発動すらしないということもありえます。」


「えぇ…。上級魔法の素質があるのに魔力量が足りなくて使えないの?」


「ごく稀にありえることです。」


「えー…。」


「それでも貴族の方々は上級魔法使いをお望みですけれど。」


うわぁ、貴族としての箔と上級魔法使いの血の確率が欲しいだけってまるわかりじゃん。

こわーい。


「魔力量と魔力管の繋がりを簡単に言いますと、大きなバケツに水を入れ、小さな穴を空けても少ししか水は出てきません。ですが、長時間水を出し続けることができます。

反対に大きなバケツであっても、底を抜けばあっという間に水はなくなり空になってしまいます。

これが、小さなバケツやコップのように容量の少ないものならなおさらのこと。

魔力量と魔力管も同じ原理でございます。」


「あー。じゃあ、王家や公爵家みたいに上級魔法をポンポン使ってる家紋は魔力量も多いし、魔力管も太いってこと?」


「ご明察です。」


「チートじゃん。」


「なんて?」


あっ、声に出てた。


「何でもないです。

じゃあ、魔力量も魔力管と同じで視える人もいるの?」


「いいえ。魔力量だけは誰にもわかりません。

どれくらいの多さかはほぼ予測と言ってもいいでしょう。」


「予測って、どうやって予測なんてするの。」


「はい。まず、ぼっちゃまにもやっていただきますが魔力想定をしていただきどの属性がご自身にあった属性かを調べていただきます。

基本、人は四大元素全ての魔法を扱うことができます。ですが、どれを得意とするかは個々それぞれなのです。


まぁ、基本は家系なのですがね。」


へぇ~。だったら俺は土魔法かな。


「なら、俺は父上のように土魔法が得意なのかな。」


「そうとも限りません。先代の奥様のように水魔法が得意という可能性も十二分にあります。」


母上って水魔法が得意だったんだ。初めて知ったかも。


「どの属性の適性があるのかを測定したあとに、魔法を本格的にお教えします。」


「おお!すぐに使えるようになるの!?」


「普通は無理な話でございます。」


「えっ!?」


「ですが、ぼっちゃまのことです。魔法理論を理解したうえで魔力を練ることくらいは既にできているのでは?」


「……。」


「お顔を背けるのは肯定ととりますよ。」


「いやだってね!

魔法の基礎って本に魔力の練り方って書いてあって、これができなければ魔法は使えないって書いてあれば練習するでしょ?!するよね?!

適性わかったらすぐに試してみたいじゃん!

だって魔法だよ!?!」


「別に怒ってはおりませんよ。

魔法だよの意味は解りかねますが、できるにこしたことはありませんから。

ですが、魔力を練るのは子供の体には負担が大きくかかります。

ほどほどにしてくださいませ。」


「はーい。」


よかった怒られなかった。


「ふむ。書斎で基礎の本を開きながら眠っていたのは魔力の練りすぎでしょうか?」


ギクーーッ


「わっ、わかりかねます~……。」


「ぼっちゃま。」


「やっ、やり過ぎたのは認めます!今後、気を付けます!!」


「十二分にお願い致します。」


「はい!」


「返事だけは…。まぁ、いいでしょう。

魔力測定をしていただいた後に、初級から上級までの魔法でぼっちゃまの魔法の威力が一番強い属性を使っていただきます。

どれほど威力の違いがあるかの確認なのであまりりきまずに。」


「うん。」


「と言っても、上級魔法はいくら素質をもっていたとしても鍛練を怠っているものには使えませんが。」


「うん?」


「ですので、初級魔法を使い続けていただきます。」


「ん??」


「ファイア、ウォーター、ウィング、ホール、持続時間が長ければ長いほど魔力量は多いです。

やり方はお教えしますので、午後から頑張りましょうね。」


「…はい。」


わぁ、気が遠くなる話を簡単に言いきったよ。白目むいてもいいですか?


「そうそう。ちなみになのですが、魔力量も属性と同じく遺伝が大きく影響いたしますので、心構えを。」


……土魔法の上級もち!父上ーーー!!


「はぁー。こうやって聞くとやっぱり基礎の本を読んだだけじゃ何にも解ってなかったよ。」


「いいえ。」


ジェームスは首を横に振ると


「ぼっちゃまの理解力の早さと、勤勉さでこのような簡略的な教え方ですんでいるのです。

本来なら座学から入り、実戦を行えるまでには数ヶ月はかかります。」


「そんなに?」


「……ぼっちゃまはご自身をもう少し理解された方がよろしいかと…。」


「???」


「……。」


あっ、ため息つかれた!


なんだよー。こいつどうしようもねぇなって顔は!


俺はいたって普通のお子様ですー。


あっ、いや、違うな。大人の記憶があるし、ゲームの知識もあるから、俺けっこうチートだわ。


あっれーーー??




□□□□


「さて、昼食にはまだ時間がありますし、二つ目の補足を。」


魔力量と魔力管だけじゃないんだ。


「はい。次、お願いします!」


ジェームスのニッコリ笑顔。


「さきほど、魔力の変換とおっしゃいましたが、それはどのようにして行われるかご存知ですか?」


「どのようにして?」


「はい。魔力はどのようにして四大元素に変換されるでしょう。」


えー?何だっけ?

確か、精霊が関係してたような?


「精霊…かな?」


「ご明察。練り上げた魔力を精霊の手を借りて魔法に変換いたします。」


ほほう。


「精霊の手を借りるには(いん)を結ばなければなりません。」


(いん)?」


「はい。…そうですね。少し実戦してお見せした方が早いかもしれませんね。」


「見せてくれるの!?」


「はい。今こちらで見せられるのはウォーターボールくらいですが。」


あっ、書斎で火、風、土は御法度だ。水もだけど。

だからウォーター()()()なのか。


「お願いします!」


「ではさっそく。」


そう言うとジェームスは両手の指先だけをくっ付け、中に球体が入るような形に丸く膨らませた。


「水よ我に応えよ。ウォーターボール。」


おっ、おおおおおおお!


「すごい!手の中に水が集まってきてる!」


中で渦を描くようにして、どんどん丸くなってきている。


ものの数秒でウォーターボールが出来上がった。


「すっごい!すっごい!」


俺、今自分でも目を輝かせてるってわかる!それぐらいに始めてみる魔法は興奮した。


俺の反応にジェームスは一つ頷くと、組んでいた手をスッと離した。


その場にとどまるウォーターボール。


あれだけ渦を描いて球体になったのに、今は一滴の雫のようにまん丸で無の状態。


不思議だ。


「ジェームス、触っても平気?」


「もちろんでございます。」


許可も出たので人差し指でつついてみる。


…水だ。つついた指が濡れるし、水の中に指を入れたのと同じで反発がなく入る。そして、形は変わらないっと。


…これって。


少し考えてから、ウォーターボールに向かってチョップをしてみた。

上から下に通過した手は濡れた。けど、ウォーターボールはそのままの形で残っている。


あぁ、やっぱり。


「これは使い方を間違えたら、だいぶ危険だね…。」


「間違えなければいいのです。」


そう言ってハンカチを差し出される。


ハンカチを受け取り、濡れた手を拭く。


「肝に銘じておくよ。」


中級魔法のウォーターボールでこの使い勝手なら、唯一の水魔法で上級魔法が使える王族は、なるほど確かに国一番の強者だ。


上級魔法が使えることが皇帝への第一条件なのも頷ける。


考え込んでいると、パンッと乾いた音が響いた。


「ジェームス?」


()()()使()()()もわかった所で、次に進みましょう。」


合わさった手がさきほどの音はジェームスがたてたことを教えてくれる。


「うん。そうだね。次!お願いします!」


元気よく返事をして、ジェームスにお願いする。


その時にはもう、さきほどのウォーターボールは跡形もなく消えていた。




読んでいただきありがとうございます!!


感想、評価、ブックマークいただけたら嬉しいです。


よろしくお願いします。



魔力の強いウォーターボールとかはほぼ物理ではどうしよもないんですけど、物理でなければ消えてくれます。万能ではない。

あと、生き物全般空気がないと生きていけないっていうのが怖い使い方の答えです。

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