13話 唐揚げ作り、はーじまーるよー。
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連れてこられたのは騎士団の練習場。
場所を借りても問題がないくらいに広々としている。
森の方向には何もないし、騎士団の魔法練習に好きにさせていたら、無駄に広くなったらしい。
今日狩ってきた成果を広げても訓練に支障がないのはありがたいよね。
「じゃあ、ここら辺に狩った魔物を全部出しちゃって。
あっ、肉だけは下になにか敷いてね。」
衛生面で駄目にしたら、獲ってきた意味がないからね。
ペンテスとシトリスが持っていっていた袋から、今日の獲物をどんどん出していく。
「ぼっちゃん、これどうしますかー?」
シトリスが掲げた袋は他の袋より小さく、あれ、なんだったっけ?と一瞬目が泳いだ。
あっ、魔石だ!魔石!!
「えーっと、それは出さなくていいや。
こっちに持ってきといて。」
魔石の存在を忘れていたなんて知られたら、また怒られそう。
お口チャックやでー!
シトリスから魔石の袋を受け取ると、思っていた重さよりも重量がある。
これだけあれば、検証し放題じゃん。
ちょっと後のお楽しみができたかも。
□□□□
さてさて、今日の成果はどんなかな。
「えーっと、先ずは、角うさぎの角二個、骨二羽分、角うさぎの肉二羽分、それと、ワイルドボアの皮、蹄、牙、骨…以上?」
あれ?思ってたより少ないな。
ワイルドボアの肉、は…そういえばシトリスが魔石を探すのに細切れにしていてな…。
皮や骨まで切断。てならなかっただけ誉めてあげなきゃな。うんうん。
あと、本来なら、魔鳥もあったのに……。
くっ、悲しくなるから思い出さないでおこう。
すー。はー。すー。
よし。落ち着いた。
「思ってたより少なかったね。
もうちょっとねばればよかったかな?」
「いや、あのまま森にいたらあそこら辺一帯は魔物の血でかなりの匂いが充満していたので、あの段階で切り上げて正解ですよ。
いい判断でしたよ。ぼっちゃん。」
ペンテスに誉められた!
…本当は唐揚げが食べたくて切り上げたってバレないようにしなきゃ。
でも、誉められたのは素直に嬉しい!
「そっか!ならよかった!」
「それに…」
「それに?」
「魔物の素材じたいがかなりの貴重品なんですよ。滅多なことでは手に入れるなんてできないんてね。
だから、これだけでも十分な成果ですよ。」
「そういえば、そうだったね。」
魔石を取らなければ討伐した魔物は全て消える。
現にモタモタしていたから魔鳥も消えてしまったし…。
くぅ、魔鳥…!
すー。はー。すー。
よし、落ち着いた。
「で、この素材を売る場所なんだけど。」
「はい。隣の領地にある職人の町スーロがだとうかと。」
「やっぱりそう思うよね。」
これは領主に話を持っていかないと駄目なパターンかな。
「肉以外は全部加工できる材料だもんね。」
たしか隣の領主はけっこうな守銭奴って奴だった気がする。
「よし。先ずは話し合いだな。
ジェームス、後で手紙を出すから用意しといて。」
「かしこまりました。」
「後は、魔物の肉だけどこの肉って普通のうさぎ肉とはどう違うんだろう?」
「…食べ比べが必要ですね。」
「だよねー。」
あれ?てことはひょっとして
「では、アルストロにお願いしてうさぎ肉と角うさぎ肉の食べ比べをしてみましょう。」
やったーーー!!厨房に行く理由をゲットだぜ!!
「じゃあ、早速いこう!」
唐揚げのために!
まってろ~唐揚げ~!
あっ、あと角うさぎも!!
□□□□
「家に余分な肉なんてないですよ。」
膝から崩れ落ちる俺。
あれだね、昔流行ったorzってやつだね。
「ぼっちゃん。」
やめて、そんな目でみないで。
しかたないじゃん!本気でショックなんだよ!!
「欠片も、欠片もないの?」
今にも泣きそうな俺にちょっと引いてるアルストロ。
なんでさ。
「いや、そんな顔をされましても。無いものは無いんですよ。」
おっふ。
俺……死亡。
END
「あ~…アル、さっき森に行ってきてな?
角うさぎを狩ってきたんだ。」
「は?角うさぎって、あの、角うさぎか?」
「そそそ。」
「あれは魔物だぞ。
肉なんて残るわけないだろ。」
「それがあるんだな、これが。
ほら。」
ドンッと厨房に置かれる角うさぎの肉。二羽分。
「これで余裕が出るだろ?
この肉とうさぎ肉を交換しないか?」
ペンテスの言葉にガバッと起き上がる俺。
げんきん?知るか!!
俺は、美味しい唐揚げが、食べたいんだ!!
「アルー!アルストロ!!お願い!!」
パンッと手を合わせて拝みこむ。
からの、キラキラ涙目攻撃!
「~~っっ。…でも、味も、食して平気かも解らないじゃないですか。
そんな物を、この伯爵家でお出しすることはできません!
俺はこの伯爵家の料理人です。
伯爵家を危険にさらすような真似はできません。」
「アルストロかっこいいー!!」
え、なにその男気マジで惚れるんですけどー。
「…ぼっちゃま。」
あ、ジェームスに呆れられた。
えー…でもこんな男気だされたらもうどうしようも…なくは…ないか?
うーん…。
「ねぇ、それ、俺の分の肉と交換っていうのは駄目かな。」
ここで唐揚げとか作って食べたら、夕飯とか残しそうだし。
俺、まだ子供だからそこまで食べられないし。
「いや、それは。」
「それに、ここで魔物肉の味を確かめておかないとまた狩りをしてきても食べる食べないの押し問答で肉が無駄になっちゃうでしょ?
食べるのが怖くて使えないんじゃ本末転倒だし。
何のために狩ってきたって話でしょ?」
「……。」
「ちょっとだけ比べられればいいんだ。
だから、俺の肉だけで十分なんだよ。…駄目かな?」
「……。」
あっ、やっぱり駄目か。
うーん。しかたない。
ここは食べ比べなしで、とりあえず角うさぎの味だけでも確かめて…。
考えてたら大きなため息がはかれた。
「まったく。ぼっちゃんにはかないませんよ。」
えっ、それって
「一人分でいいんですね?
今お出ししますから。」
「~~っっ。アルストロ!ありがとう!!」
「よかったですね。ぼっちゃん。」
「うん!ペンテスもありがとう!」
さぁ、ついに唐揚げ作りのはじまりだ!!
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