12話 後で、は存在しない
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魔石、羽毛、鳥肉その他諸々。
魔鳥は大型のでけっこうな量のものがとれる。
前世でいうと白鳥なみの大きさかな?
一羽一羽大きいよね~。
それが三羽も!
ジェームスが仕留めた魔鳥の数。三羽分。
……まわりくどかったな。
結論。
魔鳥!三羽分!!消えた!!!
三十分ーーー!!
ああああああ。全員して動きが停まっている間にいいい。
「魔鳥…」
ただいま、俺は、地面に、突っ伏しております。
ええ、ええ、俗にいう五体投地ってやつですわ。
さすがにまずいと思ったのか、三人とも自主的に片付けやら解体やら色々とやってくれてますよ。
うん。ありがとう。そこはお礼を言っておくよ。
でも、それとこれとは話が違う!!
「俺の唐揚げ…食べたかったな唐揚げ。」
魔鳥を見たときから思ってたんだ唐揚げが食べれるんじゃないかって。
この領地は、肉も魚も野菜もギリギリ足りない。
食べられないとかではないけど、絶対的な量が少ない。
せめてもの救いは酪農があるぶん乳製品と牛肉はなんとかなってる。
いや、豚と鳥がほとんどないからやっぱり肉は少ないな。
豚は食べる以外で生産性がないから人気が少ないし、鳥も同じく。
育てるくらいなら猪とか野鳥を狩ったほうがはやいって言うし。
そうだけど、そうじゃないんだよ!
美味しいってだけで生産性はあると思うんだけどな!!!
感覚の違い!!
あ~ぁ。唐揚げ食べたかったなぁ。
唐揚げ、唐揚げ…
「ぼっちゃん。」
なんだよ、唐揚げ…あっ違った。ペンテス。
流石に恨みがましすぎたかな。
ちょっと申し訳ない気持ちもあるが、俺のお楽しみも奪ったんだからこれぐらいは許してもらおう。
「なに?」
チラリとペンテスを見ると、真剣表情で見てくる。
「カラアゲってなんすか?」
!?!
あまりの衝撃に起き上がっちゃったよ。
「え、本気?」
「はい。さっきからぼっちゃんが言っているカラアゲって何だろうって考えてたんすけど、ちっとも思い浮かばなくて。
で、カラアゲってなんすか?」
うそだろ…。唐揚げを知らないなんて…。
他の二人を見ても困った顔をしてこちらを見ているだけだった。
本当に知らないんだ。
カルチャーショックとまではいかないがそれなりに大きな衝撃がきた。
あれ?よくよく思い返してみればこの世界って和食とよばれるものにであってない気がする。
煮物、揚げ物、汁物、その他諸々。今まで食べてきた物がこの世界にはない?
貴族だから食べないのかなとも思うけど、ペンテスの言い方ではそんざいじたいしてないっぽいし。
…これは…ひょっとして、ひょっとすると…
異世界でのお約束展開、飯テロができるのでは!?
え、え、えーー…うそだろー…
もしそうなら、この領地独自の名産品として領地発展に活かせるじゃん。
「ふ、ふふふふふ。」
「ぼ、ぼっちゃん?」
突然笑いだした俺にペンテスが狼狽えるけと気にしなーい。
三人の方に顔を向けてニッコリと笑った俺は
「美味しい唐揚げ食べさせてあげる。」
そうたかだかと宣言したのであった。
□□□□
唐揚げを食べさせてあげる。と宣言したのはいいけど、鳥肉がないことにはなにもできないのでとりあえず、
「鳥肉、もしくは魔鳥肉が欲しい。」
どうしたら手に入るかの確認からだよね。
「鳥肉がですか。鳥肉なら厨房に行けばたぶんあると思いますよ。
魔鳥の肉は残念ながら先程から魔鳥が見あたらないので、手に入れられないっすね。」
「なら、厨房で少し分けてもらえるか聞いてみよう。」
よし、そうと決まれば。
「じゃ、帰ろうか。」
美味しい唐揚げを食べるために!!
□□□□
屋敷に帰って先ずすることは、無事に帰宅した報告。
義母上やジュリアに怪我なく帰ってこれたことを報告したら、泥だらけの体を指摘され汚れを落とすために風呂場に直行。
まぁ、この汚れは俺が地面に突っ伏したからなんだが……。
風呂から上がれば、お待ちかね。
飯テロタイムに突入だ!!
意気揚々と厨房に向かう俺をジェームス、シトリス、ペンテスが待ち構えていた。
やっぱり三人とも唐揚げに興味津々なんだな。うんうん。
「三人で待ち構えなくても大丈夫だよ。
ちゃんと皆の分の唐揚げも作るから。」
独り占めなんてしないのに。
美味しいものは皆で!だよね~。
「そちらではごさいませんよ。ぼっちゃま。」
厨房へ向かおうとする体を止められ、ジェームスをみる。
「…え、なんて?」
「ですから、ぼっちゃまをお待ちしておりましたのは"カラアゲ"を食べるためではなく、先程の討伐で出た、魔物肉、魔石、魔物の毛皮、角、牙などなど、これらをどうするのか確認していただきたくお待ちしておりました。」
「……後で、じゃダメ?」
「……。」
ああああああ、何も言わない笑顔が怖い!!
「…行きます。」
「では、こちらに。」
俺の唐揚げーーー!!
ガックリと項垂れた俺を、シトリスとペンテスがなんともいえない顔でみつめていた。
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