8話 魔石
評価、ブックマークありがとうございます!!!
更新遅くてスミマセン!!
更なる改革を目指して収入源を上げるべく、領地の見直しを義母上と定期的におこなっているのだが、如何せん家の領地調べても調べてもなんの特色もない。
…調べてみたんだよ…。
本当だよ?!
何にもないんだな…これが。
今は義母上のおかげで慎ましいなかでも自給自足が成り立っている状況。
まだまだ甜菜の量は安定しないし、他に収入源を探しておかないと作物は自然災害があるからな。
だから義母上と探してみたのだけれども…
あるのは森、森、森、森、森!!
広大な森!!
…土地は伯爵領としてはかなりの広さを所有しているけど、実質領民が使えているのは、その何十分の一にも満たなくて、殆どが魔物が出る森なんだよね。
王都への道は整備されているから滅多に魔物なんて出ないけどそれでも零ではない。
護衛を連れていかなければ、もしもの事があった場合どうすることもできない。
魔法が殆ど使えない平民ならなおのことだ。
それに、整備されている道は地方都市部から王都への道のみで、地方都市部から田舎の町に向かっては手付かずの砂利道。
領民達が自領からはめったに出ないのはこれが理由なんだよね。
おぅ……けっこう詰んでるな。
でも、たしかこの状況を脱出できる方法があったはずなんだよな。
ゲームではそこはあまり画かれてなかったから、なかなか思い出せない…。
いやいや、思い出せないじゃダメだろう。
きっと今この状況が貧乏伯爵家からの脱却にかかわる分岐点なのだろうから。
よく思い出せ、俺!
ゲームの俺は中盤からやけに金回りが善くなっていた。
ただそれは、上手く領地をいかし金の回りが善くなったとしか書かれていなかった。(公式プロフィール参照)
領地を上手くいかすってなんだよ!?
家の領地には森しかない。しかも魔物の出る森だ。
領地を開拓するにしても何にしても先ずは魔物を退治しなくてはいけない。
そんなことは警備ギルドに所属している人や、腕に自信のある人達にしかできない。
まぁ、家の警備兵は一人で百人力だから領民を守るくらいなら少人数でも何とかなるけれども…。
開拓するとなると領民が増える可能性があるので、その場合は警備兵を雇わなきゃならなくなるし、そうするとまた給料などの金銭が問題になってくるし。
あ"ーーー、もうっ!!
「魔物からアイテムでも出てくればいいのに!!」
「っ!……。」
あっ。うわー、思わず叫んじゃったよ。
「すいません義母上。少し煮詰まってしまって…。」
俺としたことが、レディーをビックリさせるなんてまだまだ紳士としては未熟だな。
「いいえ。大丈夫よ。
それより、今言った魔物からアイテムがってどういう事かしら?
アイテムとは、何の事?」
「え?あぁ、アイテムですか?
えーっと……。
アイテムとは…、使用すると何かしらの効果が得られる道具などの事…ですかね。
まぁ、実際にはどういう物をアイテムと言っていいのかよくはわかっていないのですが…。」
俺自身も、アイテムとはアイテムであるとしか認識してなかったからなんと説明すればいいのか。
俺の言葉に義母上は、「アイテム…アイテム…」と何かを思い出そうと考え込んでいた。
□□□□
「あぁ…。あなたの言っているアイテムという物かどうかはわからないけれど、魔物から取れるものはあるわ。」
「え?!」
待って待って初耳なんですけど!?
なんですかそれは!?
魔物から取れる物なんてあるの?
たしか、魔物は討伐したら三十分ほどで跡形もなく消えるって聞いてるけど…。
え?違うの?
待って待って、フル稼働!フル稼働しろ!!俺の記憶!!!
「たしか、魔物の体内から紅い石が取れるはずよ。」
魔石キターーー!!
そうだよ!魔物と言ったら魔石じゃないか!!
うわー。なんで忘れてたんだよ俺ーーっ!
…そういえば、魔石に関することをゲーム内で何か言ってたな。
あれは何の時だっけ?
えーっと、ぅんーっと
端から視たらうんうんと唸っている俺はさぞ気味が悪いだろう。
けどごめんね。そんなことに構っている余裕はない!
この記憶を思い出せば、一気に領内を活性化させることができるのだから、俺の評価よりも民の事!!
領地が善くなりゃ、領主も潤う!
そして俺の小遣いも増える!
皆ハッピー!俺もハッピー!!
だから、思い出せ俺!!
……駄目だ。思い出せない。
せめてなんかヒントとかないかな。
全く思い出せなくて、ため息を吐きながら項垂れた俺をみて、義母上は気の毒に思ったのか慰めの言葉をかけてくれた。
うん。その慰めは地味に堪えるね。
俺ってやっぱり使えねぇーーー!!
ますます項垂れる俺をみて
「それにその石は、いえ、石どころか魔物自体も倒してしまえば三十分程度で消えてしまいますからね。
何をどうやっても手元に残ることはないのよ。」
と、
「あぁ、違うわね。その紅い石は何十年かに一つくらいは残ってたかしら?
それでも普通は全て消えてしまうの。
魔物の皮でも肉でも何かしら残ってくれればまた話しは変わるのでしょうけれど…。
ですから、魔物自体から何も得られなくてもあなたが気にやむ事ではないのよ。」
どうしようもないことで考え込むなと言われた。
むしろ、魔物をどうにか少なくして領土を広げ、田畑に開拓していったほうが良いのではないかと。
でもね、違うんだよ義母上。
領土を開拓するだけじゃ駄目なんだ。
むしろ、魔物を違う意味でどうにかして領土を安定させたいんだ。
義母上は、肉や皮が手に入ればまた話は変わってくると言っていた。
肉や皮を手に入れるには魔物が消えないようにするしかない。
でも、どうやって?
……あれ?何かこういうのイベントでやらなかったか?
□□□□
そう。あれはゲームの中で、俺が学院に入るちょうど一年前に腕試しで森に入ったんだ。
その時にけっこう大きめの魔物に遭遇して、たしか、ギリギリで勝てたんだったか。
死ぬ程の怪我ではなかったけど、それなりには傷もできたんだよな。
たしかこの時にたまたま魔石を手に入れる方法が解って、それを基にして領土を立て直したんだ。
そうそう。それで俺がその時の傷を、"名誉の負傷"と言ったらジュリアにめちゃくちゃ怒られたな。
…愛されてるな俺!
でもそうだよ。これだよこれ!
この事が切っ掛けで魔石の取り方が解ったんだ!
それで、これだけの広い領地にいる魔物を退治して、魔石を取って、領地開拓をどんどんしていったんじゃないか!
あーっ。なんで今まで思い出せなかったんだろう。
確かに、ゲームの序盤では金銭面に余裕がなくてなかなか装備とかを新しくできなかったじゃないか。それで、他の貴族に馬鹿にされているシーンが確かにあった。
ゲーム中盤には兄がお金なんて気にしないでドレスを選べとか、剣や杖など戦いに必要なものも良い物を買いなさいとか言い出したじゃないか。
あの時はなんで急にそんな事を言い出したんだって純粋に疑問だったけど、きっと物語の好感度で話が何パターンかあったんだろう。
その内の一つが俺の知っているゲーム中盤からの兄からの援助。
なるほど、あの時の俺は魔石で稼いだのか。
そうか、そうか。なっとく、なっとく。
うん。でもまぁ、これでお金の稼ぎ方が少し解決した。
ちょっとゲームよりも展開が早いけど、結果として領地改革の進め方は一緒だから別にいいよね…。
「義母上、領地の運営資金何とかなるかもしれません。」
そう、おおよそ十歳の顔とは思えぬ笑いで俺は義母上へと向き直った。
読んでいただきありがとうございます!!
感想、評価、ブックマークいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。




