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冒険者ランク

 目を開くと、見知らぬ天井が見えた。


 必死に町にたどり着いた後の記憶があまり定かでは無いが、どうやら宿屋に泊まったようだった。


「あ、戦士様おはようございます。昨晩はよく眠れたでしょうか?」


 部屋から出ると愛想の良い妙齢の女性が声をかけてきた。


 ここのおかみさんだろうか。


「はい。おかげさまでよく眠れました。……というか戦士って名乗ったんですね、私」


 神様から任命されている以上間違いではないが、まだ自称するのは恥ずかしい。


「あ、いえ。異世界からの戦士様たちは、一目見て分かる格好をしてらっしゃいますので」


「異世界から来たってことを知っているんですか?」


「近いうちに異世界から戦士が現れるって、神様からのお告げがありまして。それで妙な格好をしたあなた様が現れたので戦士かと」


 どうやら私たちの存在は、この世界の人々に事前に知らされているようだ。


「お代は結構ですから。また困ったことがあればいつでもお越しください」


「すみません。ありがとうございました」


 本当だったらお代は払いたかったが、あいにくこちらの世界の貨幣を持っていなかった。無一文だ。


 非常に心苦しいがそのまま宿屋を後にし、町を歩く。


 大きい町ではないが、人が多く活気が感じられた。


「私はどうしたらよいのでしょう?」


 何の気なしにつぶやくと女神様からの返答があった。


「ぼ、冒険者としてギルドに登録したらどうでしょう。全能神さまが言うには、それがおすすめだそうですよ」


「冒険者ギルドねぇ」


 創作の中ではかなりメジャーな設定だと思う。


 だけれども、まさか本当にそんなものがあるのか。


 町の中でひときわ目立つ建物に入る。


 中は賑わっており、ファンタジーの映画やアニメで見たような、酒場と集会所が合わさったような場所だった。


「は~い、そこの戦士さん。登録でしょう?」


 カウンターから女性が慣れた様子で声をかけてきた。


「一般の方は、Fランクからとなるんですが、異世界からいらっしゃった戦士の方々はBランクからとなっております」


「なんで異世界から来たって分かったんですか?」


「変な服を着てらっしゃるので~」


 ああ、見分け方はみんな同じなのかな。


「それじゃあ、登録お願いします」


 聞きたいことはたくさんあるが、ひとまず登録を済ませる。


 その後、このまますぐに依頼を受ける流れになったが、何の知識も無い中で依頼を受けるのは不安だったので一旦断り、先に情報収集をすることにした。


 それにしても、モンスターに、冒険者ギルドか……。


 完全にゲームやアニメの世界だ。


 一通り町を回った後、町の外を見てみようと門の方へと向かうと、何やら騒がしかった。


「な、なんでしょう?」

 女神様も気になっているようだ。


 とりあえず行ってみよう。

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