狂乱の人格
狂乱の人格は、前にグラスが考えて作った技だ
その効果は、対象の感情の起伏を短くし、狂気を増幅させることで狂乱化させるというもの
前に掛けられた時は力がまだ上手く扱えてなかったこともあり、急いで転移した世界で虐殺の限りを尽くしてやっと止まったほど
抑えられなければこの世界とまでは行かなくともこの大陸の生物を殺し尽くすだろう
「グラス!今すぐ解除しろ!!!」
急いで解除を要請したがもう遅い、消すことはできないようだ
グラスも酔いが一気に冷めたようで慌てていた
一体どうすれば―――
―――よし、ねじ伏せてやる
こればかりは本気でやらないとやばいのでガチだ
『上限解放100%』
そして能力をフル活用する
『異能力創造 人格形成』
そして情報操作で狂気と俺を分けて
『異能力発動 情報操作 アイテムネーム指定 狂気』
あえて詠唱することで効果を上げている
これで狂気を1つのアイテムとすることで俺から完全に切り離す
ひとまずこれで危険はほとんど無くなった
まだまだ行くぞ!
『異能力発動 情報操作 肉体形成』
『異能力発動 人格形成』
これで狂気を人格とし、その人格にあった肉体が自動で生成される
すると俺にどこか似ている白色で長い髪をした俺と同い歳ぐらいに見える少女の形になった
ここからが本番だな
『異能力創造 喜怒哀楽の能面』
これは感情、精神を操ることが出来る
『感情付与』
これで喜怒哀楽などの感情を植え付ける
さて、最も負担が大きい作業開始だ
『感情喪失 狂気』
これで狂気だけでできていた人格が普通の生物になった
この肉体は能力で浮かせておく
そしてこれからがやばい
『異能力発動 情報操作 狂気吸収』
これで外にそのまま放出されそうになっていた狂気を吸い取る
「ぐっ!?ああああああああぁぁぁ!」
とんでもない負担と狂気に意識を失いそうになるが何とか耐えて
『異能力発動 情報操作 狂気安定』
これで抑えやすくなったな
さて、仕上げと行こうか
『異能力創造 シャドウリンク』
この能力は狂気や殺意などの負の感情、自分の闇の部分をそのまま力に変えることが出来る
キルレベルと同じく思考が残虐になりやすいが情報操作でなんとでもなる
ひとまずシャドウリンクをして狂気を吸収しますか
『異能力発動 シャドウリンク』
「これはまた...」
発動してわかったのだがこの狂気、とんでもない量と力で
下手すると右腕に力を集めて腕を振ることによっておこる風圧のせいでこのハガレスが地図上から跡形もなく消し飛ぶだろう
それと、体が黒く染まるようだ、完全にダークサイドのキャラクターになってる
そして何より...
「なんでシャドウリンク使ったにも関わらず髪が黒色になってんだよぉ!!」
力が大きすぎてシャドウリンクを辞めたら髪が黒色になっていた
まあグラスに殺される前は黒髪だったのでいいけど
それと、試したみたいことができたので明日試そうと思う
「ひとまずは狂気からできたこの少女を連れて帰るか」
危うくこの辺りの生物を殺し尽くすところだったが何とか無事に終えてよかった
―――翌日の朝―――
「本当にごめんなさい!!!」
俺の目の前でグラスが土下座をしていた
ちなみに狂気からできた少女はまだ寝ている
おそらく感情喪失の負担が大きかったのだろう
そんなことより
「もういいよ、何とかなったんだし、それに新しい力も手に入ったしな」
「本当に怒ってない?」
「怒ってるに決まってんだろ」
「ごめんなさい!!!」
あの後戻ってきたらグラスが全力で謝ってきた
疲れていたのでそのまま寝て、翌朝になるとこれである
「まあ今回のことはいいんだよ、もう使わなければさ、とりあえずそれ禁忌に指定しといてくれよ?」
「本当にごめんなさい...いくら酔ってたからってあんなことをするなんて...きちんと禁忌にはしておくわ」
この技を使うためには俺かグラスかナナシかルーナの声で禁忌と詠唱してから出ないと使えないようにしておいた
「ところでその狂乱の人格?とは一体どんな技なんだい?」
「私も気になります」
ナナシとルーナは知らないらしく聞いてきた
「この技は対象の感情の起伏を短くし、狂気を増幅させることで狂乱かさせる技だ、狂気は力が強くなるにつれ同じように多くなっていく、つまり実力者ほどこの技の効果を受けやすいんだ」
と、簡単な説明をしておく
「あと、あえて触れてなかったんだけど...」
「なんだ?」
「...どうして柏葉君は黒髪になってるの?」
「...それは私も気になるわね」
「...私もです」
「あー、狂乱の人格で増幅した狂気をシャドウリンクって能力で吸収したら黒髪になった、しかも情報操作で治せないというおまけ付きでな」
実はこの黒髪、情報操作が効かなかったのである
まあ日本にいた時は黒髪だったからいいけどさ
「私は柏葉君の黒髪もいいと思いますよ」
「僕もだね、似合ってるよ」
「元は私が遊びで変えたものだけど黒髪の方が合ってるわね」
「ならいいんだが...」
というか変えたのグラスのくせに黒髪の方が合ってるってなんだよ
とまあいつもの雰囲気に戻ってきているとベッドに寝かせてあった狂気の少女が目を覚ました
「うぅ...ん?ここは?」
「起きたか、狂気の人格さん?」
そう声をかけると驚いた様子で俺の方を向き―――
―――涙を流しだした
「ど、どうした?そんなに俺が怖いのか?」
こっちも動揺していると少女が声を出した
「すいません...人格として、人として生きることができるようになって嬉しいんです...」
「そうか...良かったな!これからは人...人外の領域ではあるけど生きられるぞ」
「そうですね、良かったです」
「私が増幅させておいてなんだけど良かったわね」
「僕からも歓迎するよ、現世へようこそ」
狂気の少女は本当に喜んでいるようだった
「それで、名前とかはあるのか?」
「ないです、名前を柏葉さんがつけてくれませんか?」
「名前か...」
元は狂気、今は人間として明るく...
「エクテラスとかどうだ?」
闇のイメージのエクリプスと太陽のような意味を込めたテラ、を混ぜて使った名前だ
「エクテラス...ありがとうございます!」
「喜んでもらえて何よりだ、よろしくなエクテラス」
それから俺達も自己紹介をしていった
「エクテラスはこれからどうするんだ?人間として生きることもできるし、多分だけど神にもなれるだろ、俺の狂気でできてるんだから」
「私は...柏葉さん達に着いて行きたいです!」
「私達と一緒に?私はいいけど柏葉はどうなの?」
「俺はいいぞ」
「私もです」
「僕もかな」
「なら満場一致で問題なしだな、じゃあエクテラス、よろしくな」
「はい!」
というわけで俺達と行動することに決まった
――――――――――――――――――――――――
それからある程度方針を決めたあと、街の外の平原に来ていた
「ちょっと試したいことがあるからやっていいか?」
「いいけど何をするの?」
「見てのお楽しみにしといてくれ」
「嫌な予感がするのは僕だけかい?」
「私もします」
「私もね」
「私も同意見です」
俺の信用度低くないか?
とりあえず試そうか
『異能力発動 シャドウリンク』
次の瞬間体が黒に染まる
それから
『異能力発動 情報操作 狂気増幅』
これで狂気を増やしてさらにシャドウリンクを強化する
そしてやりたかったことは
『召喚 大精霊』
俺が前の世界で使役した大精霊を召喚する
そしてその大精霊と精霊化 (精霊を取り込んで身体能力や魔法の威力を上げること)をする
すると...
―ゴゴゴゴゴゴ―
「これ思った以上にやばいな、身体能力が軽く30倍ぐらいになってるよ...」
体の色が1部元に戻っている
そしてさらに思いついたことがある
『召喚 大瘴霊』
これは精霊の瘴気バージョンだ
そしてこいつとも瘴霊化すると?
「うん、やりすぎだろ!」
何と身体能力が100倍超えてた
「これは簡単には使えないな『解除』」
まあ試したいことは試せたので結果オーライだろう
ちなみにさっきの状態の力が強大すぎて周りの生き物が逃げていたんだとか...




