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少年と魔法少女と三つの世界  作者: ドラゴン☆リンクス
16/40

13話

性描写があるので、閲覧注意です。

アリエルと神楽が引き揚げた後総悟はキッチンで食器を洗っていた。マリベルが予想以上に大量の酒を買ってきたために、流しは空き缶に占領されている。

 来週町内でやる屑鉄回収に出して小銭にするか、と算段を立てている内にあらかたの食器が片付いた。

「なーソーゴー」

 同じタイミングで机を拭き終わったマリベルが陽気な、どこか気だるげな声で総悟に言う。酒に酔っているということもあってか、その声にはどこか艶を感じさせた。

「何ですか?マリベルさん」

「ちょいと頼みがあるんだが…」

 話を聴くために、マリベルの対面に座る。

「実は今日の戦闘で魔力を大分持ってかれちまってな…自然回復を待つとなったら3日は掛かっちまいそうなんだ」

 このままでは明日無魔と遭遇した場合、戦闘に支障が出てしまのは明白であった。

「つー訳で魔力供給頼むわ」

「…どうやってやるんです?」

 次の瞬間発された言葉に、総悟は仰天することとなった。


「セックスだよ、ぶっちゃけて言うとな」


 数秒程度、沈黙。そしてその意味を理解し、顔面が爆発するかの如く熱くなった。

「え…ええええええええええええ!?」

 思わず、声を裏返して叫んでしまう。

「魔力の循環効率を上げるには粘膜接触が一番良いからな。魔人(タンク)なら避けては通れない道だぜ。あと近所迷惑になるからそんなに大声で叫ぶな」

「あ、すいません。…セックスって、俺とあなたがですか?」

「他に誰が居るんだよ。ラブドール持ってる訳じゃあるまいし。あ…もしや」

 今まで薄々思っていたので、鎌をかけてみる。

「お前、童貞(チェリー)?」

 その指摘に総悟は一瞬硬直し、その後顔が爆発するかの如く赤く染まった。

「そ、そそそそれがどうしたってんですか!べ、別に俺は気にしてなんか…ひゃ!?」

 早口で巻くしたてる総悟だったが、いつの間にか背後に回り込んでいたマリベルに首筋を撫でられて、女性のような悲鳴を上げた。

「お前可愛い反応するよな。見ててゾクゾクするぜ」

「んあっ…くっ…ん…」

 マリベルは総悟の股間をまさぐりつつ、耳元で囁いた。

「ベッド、行こうぜ?忘れられない夜にしてやるよ」

「…ふぁい」

 呆け切った眼をした総悟は、こくりと頷いた。



 結論から言って、マリベルの———否、女の肉体とは素晴らしいものだった。彼女がリードしてくれたというのもあるが、総悟の人生における初体験は彼女が言った通り生涯に渡って忘れられないものとなった。

 しかし、総悟は顔面蒼白だった。今しがたまでは余韻に浸って極楽にいるような気分だったがある事実に気付いてしまい、それが齎すであろう悲劇に打ち震えていた。

「どうしたんだい?ソーゴ」

 傍らで煙草を蒸かしているマリベルが、怪訝そうに問う。

「ゴム付けてねえ…」

 彼女との行為は、何の避妊具を装着せずに行った。最初は総悟自身が呆けてしまっていたため気に留めなかったが、行為が終わった後にそれに気付いたのだった。

「…あーうん。こりゃヤベーわ。あたし今日危険日だったわ」

「…解りました。責任は取りますんで安心して下さい。」

 ぎょっとした表情で彼女の顔を見据えた後、悟り切った顔で総悟は言った。

「嘘だよ。ほら」

 マリベルは不意に布団を捲ると、その裸身を彼の前に晒け出した。彼女の肉体は、染み1つない綺麗なものだった。グラマラスとは程遠いが鍛えられてしなやかな体は、胸の膨らみが全く無くとも煽情的な魅力を放っていた。

「ほれ、ココ見てみ」

 そう言って彼女は下腹部を指差す。そこには、ハートのような形をした赤色の模様があった。喩えるならそれは、契約の刻印のものに近い。

「コイツは魔力供給をする時に刻まれる紋章でな。男性器から出たモノを魔力に置換する効力があるんだ。要するに、コイツを発動させている時はどんなにヤッてもデキたりしないのさ。ゴムや薬よりも確実な避妊法だぜ」

 マリベルはどっかりとベッドに裸身を横たえた。それから総悟ににじり寄り、彼の身体を背中から抱き締める。

「あの…マリベルさん?」

「明日祝日だから学校は無いよな?」

 しなやかな腕を、彼のか細い首に回す。

「実を言うとここまで熱くなったのは久々なんだ。もう魔力は十分なんだが…このままじゃ満足出来ねえ」

 マリベルは少年の背中に手を回し、己の上に乗るよう促す。

「次はお前がリードしてくれないか?」

「十分魔力が溜まってるのにやったら反って危ないんじゃ…」

 オーバーロード、という単語が総悟の頭を過る。

「心配は不要だよ。刻印にある魔力供給機能を消して避妊機能だけ残せばいいさ。供給分の魔力は大気に放出されるが、特に問題は無い。精々この部屋の温度が上がるぐらいだ。さ、小難しい魔法学の講義はここまでにしまして…」

 マリベルは総悟と唇を重ね、彼の口内を舌で思うがままに蹂躙する。

「続き、しようぜ?楽しいダンスのよ」

 ランプの明かりだけが、小さな少年と少女の営みを照らしていた。



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