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美女と天女  作者: 美貝
空手部勧誘から逃げきれ!--WEDNESDAY
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WEDNESDAY- A Day Off 4

うるさい。



うるさいんだけど・・・。






(」゜ロ゜)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゜ロ゜」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ



(#゜Д゜)<きゃ~~~!!ぎゃ~~~!!



「何あの子!芸能人?!可愛~い!」


「本当に!あたしが、あと30年若かったら!!ああ、悔しいわ」





・・・。





この中年女性たちの盛り上がりよ。



この時間帯は主婦たちが家庭から解放されるゴールデンタイムだからね。

テンションが上がりに上がりまくってるんだろうね。



あたしが妄想でストレス発散をするように、彼女達はイケメンウォッチングと雄叫びで日頃のストレス発散をしてんだ。



主婦した事ないから憶測なんだけど、きっとそうだ。




だって、ニュースでよく空港で韓流スタートかの出待ちしてるおばちゃんの映像が流れてるもん。



お母さんだって、きっとその部類だし。


彼女は究極だけど。



皆々様、さえない旦那に満たしてもらえない心を、きっと若い子に対する幻想で埋め合わせてんだ。





しかし、素晴らしくうるさい。


今日は本当に素晴らしい事尽くめだけど、これはまじ勘弁してほしい。



おばちゃんのキャーキャーは声が高いから、集中できなくなるんだって。





しかも、人によっては人生において既に女を捨ててる段階だから、周囲の目とか気にしないって言うかね。


本能のままって言うかね。





うちの女学生以上にきついわ。





・・・。





まじ、空気読む努力くらいしようよ、おばちゃん。



ってか、いい年して若い男に目をつけるのやめようね。




近頃は、ダンディーなおじさまが流行ってるって知らないの?



年の差婚とか珍しく無くなってるくらい、日本は成熟したオジサマの時代を迎えてるんだよ。







でもね、何かね、何だろう、この初めてじゃないって感覚。


デジャヴ?


あたし、これにすっごくよく似た状況に最近よく遭遇してる気がするんだよね。


とりわけ初級英語の前に?






うふふ、思い出しちゃいけないものを思い出しちゃいそう♡





思い返してみると智桜に赴任してから、あたし何かずっとあのスーパー美麗集団と何かしらの接触があり続けてる気がするんだよね。




あの柔らかいライトピンクの桜の花びらが舞う中、春果君に会ってから。


今でも、薄桃色のシャワーの下に佇んで、こっちをチラッと振り向いた神々しいまでにプリティーフェイスのエンジェルの姿を鮮明に覚えてる。


植物の芽吹き始める爽やかな春の匂いも、胸のドキドキも。




ってか、こんな何でもない日常の一コマまで、あたしの中で彼らに繋がっちゃうとか、本当に末期症状だな。




よく聞け、あたし!



あんたの智桜での使命は、Save the Homelessの活動をサポートし、日本のホームレスの皆様の生活環境の向上を図ることなんだ!


いいか、今後、何か美しいものに群がる集団を見たら、ホームレス援助のための金づるだと思え!


彼/彼女たちは、ホームレスへの寄付のために、わざわざ集まっている、と。



だから、あたしは常に寄付用のボックスを持ち歩かなきゃ。




あのキラキラした武道家たちじゃなくて、さもしいホームレスを連想しなきゃ、人間として最低だよ、あたし!


いいか、金づるだ!


ホームレスだ!


公園の水道で頭を洗うおじいちゃんとかだ!




日本じゃ滅多にお目にかかれんがな。

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