序章
真似しないでね。
12月24日。
私はその日に、トラウマがある。
「三田一家殺人事件」
精神異常者が起こした最悪の事件だ。
私はその事件の被害者であり、目撃者だ。
この事件は思い出したくない。
あの腐った魚のような目をした、血みどろのサンタなど。
トラウマというプレゼントを送ってきて、私の家族を奪っていったサンタなど・・・。
それは、私がまだサンタの存在を信じていた頃に起きた。
「お母さん!ちゃんとサンタさんにお手紙、送ってくれた?」
あの頃の私は、まだ、綺麗な夢を見ていたんだ。
いや、見れていたんだ。
周りにサンタがいないと夢のないこと言う奴もいない。
本当に綺麗だった、この時の心は。
「まったく、しょうがない子ね」
母は優しい微笑みを浮かべていた。
「お母さんはちゃんと送ったわよ。あとはお前がいい子にしていたら、サンタさんがお前の欲しいものを
贈ってくれるわよ」
「うん、わかった、いい子にしてる!!」
お母さん、私は一体何をしてしまったんでしょうか?
なんで、サンタは私の欲しいものを贈ってくれなかったのでしょうか?
「それじゃぁ、お母さん、ちょっと買い物に行ってくるから、いい子でお留守番しててね」
「は~い!」
「元気のいいお返事ね!きっとサンタさん来てくれるわね!」
それが、母から聞いたの最後の言葉だった。
それから数時間後、戸が開く音がした。




