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異世界の花嫁

花嫁様の妹様

作者: るーと3

拙い感は生暖かく見守ってください←

皆さん今日は。それともお早うございますでしょうか。はたまた今晩はかもしれません。



突然ですが、私、枢木結くるるぎゆいは異世界にトリップをしました。



別の世界があるなんて考えた事が無かったので凄く戸惑いましたし、今でも戸惑っています。


家族に別れを言う暇無くこちらの世界に来ましたし…。




それでも何とか強い精神力で頑張れているのは私の姉のおかげかもしれません。




姉が「トリップ萌え」だの「王道うふふ」だのよく言っていたので異世界トリップに関する知識は少しはありましたし、助かりました。



今まで趣味を本気で疑ってご免なさいお姉ちゃん。




姉の趣味云々はさておき、今の私の状況を説明しますと、所謂「王道」と言うものかもしれません。




この世界は14つの国に分かれていて、私がいる国はフェイル国と言い2番目の勢力を誇っています。



ちなみに1番は少し離れた国のアデリュージ国です。何でも、世界一の軍事力に化け物じみた「軍神」と呼ばれる冷酷無慈悲な大剣を振るう姿はまさに鬼神と言われる程の軍人さんがいるらしいです。





で、私が此処にきた理由ですがただそこに存在するだけで良いそうです。




私には魔力(この世界には魔法が存在して驚きです)はありませんが、代わりに精霊さん達にチートな域で好かれていて、彼等が私を守ってくれているそうで。


今、この国は3、4番目の勢力を持つニ国に狙われていて、でも争いを厭うこの国は私の力を使い国自体を障壁によって囲っています。



私を傷つけたくない精霊さんの力らしいですけどね。よく解りません。





そして私はこの国の王宮で過ごしています。


王道?らしい色気が駄々漏れな国王陛下(御年47歳)と王子様の3人にお世話…と言う名のセクハラをされつつ毎日を過ごしている状態です。




まったく、私のどこを気に入ったのか…。今だって…「ユイ、私が居ると言うのにナニを考えているんです?」




な、ぜ、か!第三王子様の膝の上でしかも向かい合わせなんです!




「ルディ様、…何の発音が嫌です。」


「何故?ただ質問しただけですよ。…ユイはいやらしい子ですね。」



いやらしくない!エロボイスで最後囁くな!唇が耳についています!




「…っ、いやらしくなんか無いで、やぁんっ!」


ししし、舌を耳に入れないで下さいぃい!!



手も腰からどんどん太股へ…



「ぁ…や、やっ!足、だめですルディ様ぁっ」


「…愛い奴め……。」



ボソリとルディ様が何かを言った後少し乱暴に唇を塞がれました。



言っておくとこれは恋人的な事でしている訳ではありません。


私の魂をこちらに結び付けるため上級な魔力を分ける事が必要らしいです。



これを1日何回もしなくてはなりません。



キス以外で一回で終わる方法があるらしいのですが…それは…


えと、あの、え、ぇ、ぇっち…らしくて!


それはさすがに好きな人としたくて断固拒否しました!!




「んん!…ふ、ちゅ…、る…ぃんくっ。」


第三王子であるルディオール様は殊更私に目をかけてくれる…と言うよりセクハラしますし、意地悪をします。




そう!意地悪なんです!!



この方は私が嫌がれば嫌がるほど執拗に責めてくるのです。



三人の王子の中では地味めですが薄い茶髪がサラサラしていて萌木色の瞳がトロリと溶けた様な優しい瞳をした方で(地味めと言っても十分に格好良いです!)


とても優しそうなのです。

いぇ、優しいんです、私以外には。




私に意地悪している所を見た他の王子達が「こんなルディは見た事が無い。」とまで言う程でありまして。




「ユイ、口を開けるんだ。」



め・い・れ・い!?



いつもの穏和な敬語はどこにいったんですか!




嫌…なはず。

でも私を守る筈の精霊さん達が何もアクションを起こさないと言う事は……そう言う事なのでしょう。



おずおずと小さく口を開ければ直ぐにルディ様の熱い舌が入って来ました。




「ぅ…んん!ちゅっ、くふ…、るりぃ、しゃ…まっ」


「ん…、はぁっ、ユイ…。」



うぅうっ!ゾクゾクします。

上顎を撫でられてルディ様の口の中で舌の根元から吸われると頭がボゥッとしてしまいます。




私がボゥッとしている間にもルディ様は私のシャツ(ドレスは嫌なので白いシャツに膝丈のズボンをはいているんです。)のボタンを外しはじめました。



唇は耳、首を行ったり来たりして、ボタンを外していない方の指が代わりに口の中を弄っていたり。




「はっ、…はぁっ、ぁ、だめぇんちゅ、だめれ…すぅ!」



此処までくればさすがに魔力補給だけでルディ様がこの行為をしている訳じゃない事は分かります。



好いて…くれてるのでしょうか


好いてくれているのなら。

もしそうなら、私は…私、は







ガリッ


「ひゃぁああ!?い、…たっ、や、痛いっで、す!」



今まで比較的優しかったのに、いきなり首筋に噛み付かれました。


甘噛みとかのレベルでなく、血が出るくらいの。




「…ねぇ、この首の痕、誰が付けたんです?」



私の血を舐めながらルディ様がいつになく低い声で聞いてきます。



首…?痕…?……ッ!!




今日の朝、陛下に魔力補給をされた時の!



嫌がる私を宥めながら舌を這わせ、首や胸に何かしてた気がします!



ちょ、何て事しくさっているのですか陛下!!



「っぁ、それはっ、あの、別にそんなんじゃ、…やぁあッ!」


い、痛い!!


ルディ様が思い切り私の胸を掴みました。



「そんなんじゃ。って、何だ?胸元にまで付けて。昨日は付いていなかったから今日か。……本当にフラフラしているな。」


「あ、あッ!ごめ、さ、るでぃさまぁっ!」



自分の胸がグニグニと形を変えています。


胸の先端を下着の上から思い切り捏ねられて体が跳ね上がるのを押さえられません。



「あぅッ!~…っ、んんッ!」


「相手はリュークか?セオ?……もういっその事ユイ、お前に首輪を着けるか?足枷をして俺の部屋に繋ぐのもいい。」



何だか恐ろしい事を言いながら耳に舌を入れてきます。




相手は第一王子のリュークハルト様でも第二王子のセオレウス様でもありませんが…



とは言えないです。





と言うか、一人称が「俺」になりました!!完ッ全に意地悪モードです!!




「毎日俺だけがユイにキスをして、舐めて、噛んで、吸い付いて。俺だけの痕で一杯にするのはどうだ?」



低く、柔らかい声なのに。

いつもは優しい光を宿した瞳が射ぬかんばかりに強い想いを宿しています。



熱く、ゾクゾクするような…




「あ、ぁっ、るでぃさまっ、はぁっはっ、…ッるでぃ!」


胸を触られ続け、耳を舌で煽られたら…もう、訳が分からなくなってしまいます。




ルディ様の名前を呼び捨てにした瞬間、今までで一番激しいキスをされました。唇も噛まれて口の中が鉄くさいです。



「ちゅ、…ユイ、ユイ…」


「んーッんん!る、りぃ、」




息も出来ないキスをされながら私は姉の言葉を思い出していました。





『結ちゃん見てるとぉ、何か苛めたくなるんだー。本当にドSホイホイだよねぇ。その内ドSの変態に目ぇつけられそぉー。あ、私はドSじゃないよ?周りがMなんだからね。』


『え?私は何もしてないって?だからぁ、何かするしないの問題じゃないよー。雰囲気と言うか。まぁ、あえて言うならー顔と性格のギャップ?』


『え、どこが。って…それはぁ結ちゃんって生意気そうな顔してるのにぃ、性格が可愛いって言うか天然って言うか、その生意気そうな目が困って潤んだりしたら征服欲が半端なく刺激されるし、クールそうなのに異性に親しくされると染まる頬とかほにゃんな笑顔が何それギャップでハァハァ。』





…お姉ちゃんみたいな変態ですね。解りました。


取り敢えずハァハァ止めてください。



と言うか顔も性格も仕方ないじゃないですか!



この猫みたいなつり目がいけないんですか!


軽薄そうな薄い唇ですか!


黒髪ストレートですか!





私だって姉の様なくりくりの垂れ目がちの目に、ポッテリした唇、ふわふわ茶髪のネコ毛が良かったです!!



そしてお姉ちゃん、貴女はドSです!!何度泣かされた事か!




見た目と中身がギャップありすぎな姉を思い出していたら新たな刺激が加わってきました。




「きゃあ!や、やらぁ!!そこは…っ…めぇ…!」



足の付け根、そこをルディ様の手が這い、その度にビリビリとした何かが体を駆けていきます





「だめ、じゃない。精霊の加護が発動しないしな。…魔力補給だからと言っても他の男に触られるのもそろそろ我慢ならないんですよ。」




それに…

とやたら色気のある声で囁いたルディ様。



「…俺が、限界だ。」



グリッ



「ぁ…あ…や、…やぁ」



驚きと羞恥で上手く言葉が出ません。


私の足の間、大切な場所に押し付けられた熱くて硬いもの。



それが何か分からないほど子供ではありません。



「お前は気付いているか?俺が触れれば触れるほど、自分の顔がどうなっていくか。目が、匂いが、雰囲気が。」




少しでもルディ様のソレと距離を取ろうと膝立ちになる私の腰に手を添えながら彼が聞いてきます。


それ所じゃありませんて!!



「ぅ…わか、わか…っな…っ」


あぁ…涙が出そうです。

視界が潤んできました。顔だってこれ以上無いくらい赤く、茹で蛸みたいでしょう。




そんな変な顔を見られたくなくて、私は横に顔を背けます。




「わからない?なら俺は?お前に触れ、声を聞き、どうなっている。今どんな目をしている?……ユイ、俺を見るんだ。」



見たくありませんでしたが、促すようにもう一度名前を呼ばれたら私は従ってしまうのです。




萌木色の瞳の奥…ユラユラしていて、いつもより濃い、色…。これは。この、目は…。



「ぁ…ぅ、熱…くて、強、い…です。」



男の人の目。



「そう。もっとお前に触れたいと。声を聞き、俺だけのモノにしたいと…欲情した、目だ。」



ユイと、同じくな…。

そう耳元で呟かれ、ふぅ。と耳に息を吹き掛けられ。




「ひ、ぁっ。…わ、私…も?」


「ああ。女の目をしている。もしその目を他の奴にもしていたら、どうしてくれようか?」



優しく微笑みながら親指で私の唇を撫でられますが、目は笑っていません。




他の人にも?陛下やリューク様やセオ様に?






…ちがう。

私がこうなるのは。ルディ様の言う通りな目をしているのだとしたら。





「…ルディ様、だけです。私がこうなってしまうのは。」



きっと貴方だから。



「…っ!」


「ひゃぁっ!?」




腰に添えるだけだったルディ様の手がいきなり私を引き寄せ、またソレと密着してしまいました!



「ユイッ、俺も、貴女だけだ。貴女だけが欲しい。」




今すぐにでも。と、

ぐ、ぐ、とルディ様の腰が動き押し付けられる。


はぁッ。とルディ様の熱い息が耳にかかり下の刺激と合わさって強い感覚が背筋を這い上がります。



「や、ぁんッ!ぁ、ぁあッ!るでぃ、ひっく、ッるでぃ!」



ついに私の目からぽろぽろ涙が落ちてきました。それを舌で舐めとりつつ、彼は続けます。



「…ちゅ。ユイ、貴女は?貴女が俺を欲しいと言えば、俺は貴女だけのモノだ。………ユイ、言って?」





私の、モノ。欲しいと言えばどうなるの?私はこのままルディ様と…?本当に、いいのでしょうか?でも、だって…





段々混乱してきました。



お姉ちゃん、どうすればいいですか?




私の迷いを感じ取ったのでしょう、痛いほど一際強く腰を押し付けられました。




「…ひ、ぁああッ!」


「…ッく、…言え、ユイ。俺が欲しいと。……ッ言え!」


「あ゛ぅうッ!!かま、噛まないれ、ぇッ!」




喉を強く噛まれ、プツッと言う皮膚の音が聞こえました。それでもルディ様は噛み続けます。まるで、離さないとでも言うように。




「っ、はぁッ、ユイ、本当に、俺…は、我慢の限界、なんだ。無理矢理、奪ってしまいそうになる程。」




激しく揺れる視界に眉を歪め、少し潤んだ萌木色が映る。




お姉ちゃんではありませんが、少しだけ可愛いと思ってしまったり。







あぁ、私はこの人が欲しい。









「…しぃ、ルディ、がほし、ぃのッ!ルディだけが…ッ!」





最後まで言うことなく、私の絶え絶えの言葉はルディ様の口に飲み込まれてしまいました。



「んちゅ、ふ…、ん…はぁッ、…ユイッ!」





そこからは…もう…嵐の様でした。










………体が痛いです。声が出ません。ダルすぎます。


ぐちぐちと私を向かい合わせに抱きしめ足を絡めているルディ様に文句を言ってやります。





「まぁ、理性がぶっ飛んでしまった事は確かですね。」


「全然反省していませんね!」


「ええ。だってユイも喜んでましたし、最後の方なんかは自分から「うわぁあぁあ!!!」




さささ、最悪です!意地悪健在です!!




う゛ー。と唸る私にニッコリ笑ったルディ様が、




「ねぇ、ユイ。今度から私以外の男に唇を許し、あまつ体を触られなんかしたら……。」



と私の身体中に散らばる鬱血痕と噛み痕を撫でながら語りかけてきます。




「……さ、触られなんかしたら?」


びくびくしながら聞く私の耳に唇を寄せて、言う声は。





「泣いても壊れても許しを請うてもピーーしてピーーしてピーでピーをピーーして孕ませしてやる。」



地を這う声で。



いやぁああぁ!!!




お姉ちゃん、貴女の予想、現実となりました。


そして認めます。私はどうやらドSホイホイなようです。








その後

第三王子と黒髪の美女との結婚式が盛大に挙げられ、しかも花嫁のドレスが妊婦ようだったりするのが来るのは、そう遠くない話し…。



すみませんでしたー。またもやマニアックは否めません。だが後悔はしない! お姉ちゃんの時より少し力入った感がありますね。ごめん萌。

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