ルール
新入りたちがここで必ず直面し、学ばされることになる絶対的な掟を、いくつか紹介しよう。
ルール1:完全服従の入所儀式
この扉をくぐれば、警察の身内だろうがプロのアスリートだろうが特別扱いは一切ない。
まずは壁に向かって立たされ、動くことを禁じられる。
緑色のセンサーに指を押し当てて指紋をスキャンされ、衣服をすべて脱いで徹底的な身体検査を受ける。
口の中や舌の裏までチェックされた後、ようやくオレンジ色の囚人服を着ることを許されるのだ。
ルール2:酔っ払いたちの「8時間強制ステイ」
週末に増える飲酒運転(DUI)の客には、特別な時間制限が設けられている。
飲酒で連行されてきた場合、州法により最低でも8時間は施設内に留め置かれる。
どれだけ金を積もうが、8時間が経過してアルコールが抜けるまでは、保釈の手続きすら始めることはできない。
ルール3:自由を買うための「保釈金」
ここから外に出るための「自由の値段」は、決して安くないし複雑だ。
保釈金を全額現金で払えた場合のみ、裁判が結審した後にその金は返還される。
大金が払えない者は保釈保証業者を頼るが、彼らに支払う10%から15%の手数料は決して手元には戻ってこない。
ごく稀に、支払いなしで「必ず裁判に出廷する」という誓約書のサインのみ(PRボンド)で釈放される幸運な者もいる。
ルール4:時間制限つきの「命綱(電話)」
外部の家族や業者に助けを求めるための電話にも、厳しい制限がかけられている。
電話は特定の市外局番にしか繋がらない設定になっていることがある。
通話時間も厳しく決められており、保釈の相談や泣き言の途中であっても、時間が来ればシステムによって無慈悲に切断される。
これらが、私が日々案内している顧客たちが最初に叩き込まれる「宿のルール」だ。




