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偉人相手に商談!?陽希がんばります!  作者: 乾為天女


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第83章 「杉原千畝と手を繋ぐ奇跡!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 時空の渦に巻き込まれた陽希と莉桜。

 ドガァァァァァァン!!!!

「いってぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 陽希は地面に頭から突っ込み、またしても泥まみれになった。

「陽希、大丈夫!? ……って、あれ?」

 莉桜が顔を上げると、二人はなんと戦時中のヨーロッパらしき町のど真ん中に立っていた。

「えっ!? えっ!? なんか空気が重いんですけど!?」

「ちょっと待て!! これ絶対、第二次世界大戦の頃じゃん!!!」

 周囲には避難民らしき人々がうずくまり、不安げな表情を浮かべていた。そして、一人の日本人男性が、書類を手に忙しそうにしている。

 知的な眼差し、鋭い判断力、そして温かみを感じる雰囲気——

「こ、これはまさか……!!!」

 陽希と莉桜は同時に叫んだ。

「杉原千畝!!!!!!」

「おおお!? 命のビザを発行した偉人がいるぅぅぅ!!!」

 ーーー

 陽希、戦時中のヨーロッパで営業開始!?

 杉原千畝は、ゆっくりと二人を見つめた。

「……君たちは?」

「ええと!! 私たちは営業マンです!!!」

 陽希は勢いよく頭を下げた。

「本日はこちらの素晴らしい商品を売りに来ました!!!」

「営業……?」

 杉原千畝は不思議そうに首をかしげる。

「何を売るのだ?」

「ええと……こちらです!!!!」

 陽希は胸を張り、堂々と商品を掲げた。

「手を繋ぐことです!!!!!」

「……。」

 しーーーーーーん……。

 周囲の避難民も、杉原も、全員が陽希を見つめた。

「……手を繋ぐ?」

 杉原千畝は困惑した顔をした。

「はい!!」

「それは……どういうことだ?」

「人は、手を繋ぐことで安心感を得られます!! 仲間と協力することもできるし、助け合う気持ちが芽生えるんです!!!」

「……。」

 杉原はじっと陽希を見つめた。

「……私は、今まさに人々を救うためにビザを書いている。だが、手を繋ぐだけで何かが変わると?」

「ええと……それは……。」

「手を繋ぐだけで戦争が終わるとでも?」

「ええええええええええええええええええ!?!?!?!?」

 ーーー

「手を繋ぐことは戦争に必要?」陽希の猛反撃!!

「ちょっと待ってください!! なんで即却下なんですか!?」

 陽希は必死に食い下がる。

「手を繋ぐことで、人々の心がつながるんです!!!」

「……。」

 杉原はじっと考え込んだ。

「確かに、信頼を築くために握手を交わすことはある。」

「でしょ!? だから、今こそみんなで手を繋げば、少しでも不安が和らぐんです!!!」

「……だが。」

「え?」

「私は今、このビザを書かなければならない。」

「ギャアアアアア!!!!!」

 陽希は地面に崩れ落ちた。

 ーーー

 最後のチャンス!? 手を繋ぐことで歴史を変えろ!!

「くそぉぉぉ!!! こんなに素晴らしい“手を繋ぐ”が売れないなんて……!!」

 陽希は頭を抱えた。

「ならば、こうしよう。」

 杉原千畝は静かに言った。

「もし、手を繋ぐことで人々の命が救えるのなら、考えよう。」

「な、なんですとぉぉぉ!??」

「さあ、どうする?」

「くっ……こうなったら……!!!」

 陽希は一か八かの策を取ることにした。

 ーーー

 陽希の逆転策! 「手を繋ぐ避難作戦!!」

「……そうだ!!!」

 陽希は閃いた。

「みんなで手を繋いで、一列になれば、避難がスムーズになります!!!」

「……!!」

 杉原千畝の目が光った。

「確かに、混乱する人々を誘導するのには有効かもしれない。」

「そうです!! みんなで列を作れば、安全に移動できます!!!」

「……。」

 杉原はしばらく考えた後、静かにうなずいた。

「試しに、やってみよう。」

「おおおおお!!! やったぁぁぁぁ!!!!!」

 こうして、陽希のアイデアは採用され、避難民たちが手を繋ぎながら、安全に列を作って移動することになった。

「みんな、繋がって進もう!!」

「は、はい!!!」

 人々が手を繋ぎ、整然と移動することで、混乱なく安全な避難が可能となったのだった——。




 そして、新たな時代へ——

「はぁ……なんで俺、戦時中で“手を繋ぐ”を売ってるんだろ……。」

 陽希はぐったりした顔でつぶやいた。

「でも、杉原さん、少しでも助けになったみたいだね。」

 莉桜が微笑む。

「いや、それはいいんだけど!! 俺の営業、どんどん謎の方向に行ってない!?」

 ゴゴゴゴゴゴゴ……!!!

「うわぁぁぁぁ!? またかぁぁぁ!!!」


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