第77章 「オットー・フォン・ビスマルクと電光掲示板の陰謀!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
またしても時空の渦に飲み込まれる陽希と莉桜。
ドガァァァァァァン!!!!
「いってぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
陽希は顔面から着地し、泥まみれになった。
「陽希、大丈夫!? って、あれ?」
莉桜が顔を上げると、二人が立っていたのは19世紀のヨーロッパらしき街並みだった。
「ん? なんかすごく威厳のある建物ばっかりじゃない?」
「うわっ!! あの銅像とか、めっちゃ偉そうな人のやつだ!!」
周囲には厳格な軍人や、格式高い貴族たちが歩いており、まるで歴史の教科書の中に迷い込んだようだった。
「ちょっと待て……この雰囲気、まさか……。」
「え、どうしたの?」
その時、遠くから歩いてくる威厳たっぷりの男性がいた。
立派なヒゲ、堂々たる体格、厳しい目つき——
「こ、これはまさか……!!!」
陽希と莉桜は同時に叫んだ。
「オットー・フォン・ビスマルク!!!!!!」
「おおお!? 鉄血宰相が来たぁぁぁ!!!」
ーーー
陽希、19世紀のヨーロッパで営業開始!?
ビスマルクは、じっと二人を見下ろした。
「……貴様らは何者だ?」
「え、ええと……!!」
陽希は反射的に立ち上がり、胸を張った。
「私たちは営業マンです!!! 本日はこちらの素晴らしい商品を売りに来ました!!!!」
「営業……?」
ビスマルクは眉をひそめる。
「何を売るのだ?」
「ええと……こちらです!!!!」
陽希は胸を張り、堂々と商品を掲げた。
「電光掲示板です!!!!!」
「……。」
しーーーーーーん……。
周囲の軍人たちも、ビスマルクも、一瞬で静まり返った。
「……電光掲示板?」
「はい!!」
「それは……何だ?」
「電気を使って文字を光らせ、お知らせや情報を一目で伝えることができる最強ツールです!!」
「……。」
ビスマルクは腕を組んで考え込んだ。
「つまり、光る看板のようなものか?」
「そうです!!! これを使えば、国民への通達や命令がスムーズに伝わります!!!」
「……。」
「いかがでしょうか!!?」
「いらぬ。」
「ええええええええええええええええ!?!?!?」
ーーー
「電光掲示板は政治に不要?」陽希の猛反撃!!
「ちょっと待ってください!! なんで即却下なんですか!?」
陽希は必死に食い下がる。
「電光掲示板があれば、政策の伝達がスムーズになります!! 例えば、『増税のお知らせ』とかを一瞬で国民に伝えられるんですよ!?」
「それがどうした?」
「えっ?」
「増税の発表を電光掲示板で行えば、国民は怒るではないか。」
「……!!」
陽希は言葉を失った。
「……それは……確かに。」
「電光掲示板は便利な道具だが、情報を公開しすぎるのは、国を揺るがしかねぬ。」
「くっ……まさかそんな理由で却下されるとは……!!!」
「しかし……。」
ビスマルクはしばらく考えた後、こう言った。
「逆に考えれば、この電光掲示板を使って、国民を操ることができるのではないか?」
「えええええ!?!?!?」
ーーー
「プロパガンダ掲示板計画」発動!?
ビスマルクはゆっくりと微笑んだ。
「電光掲示板を使えば、国民に見せたい情報だけを流し、士気を高めることができる。」
「……。」
陽希はゴクリと唾を飲んだ。
「例えば?」
「『ドイツは最強』とか、『フランスに勝った』とか……国民の士気を高める情報のみを流す。」
「えええええ!? なんかそれ、めっちゃ危ない使い方じゃないですか!?!?」
「なに、政治とはそういうものだ。」
「いやいやいや!!! 俺、電光掲示板をそんな目的で売りに来たわけじゃないんですけど!!!」
「……では、電光掲示板の使い道は貴様が決めよ。」
ビスマルクは陽希をじっと見つめる。
「さて、どうする?」
「くっ……!! こうなったら……!!!」
陽希は一か八かの策を取ることにした。
ーーー
陽希の逆転策! 「電光掲示板で娯楽革命!!」
「……そうだ!!!」
陽希は閃いた。
「政治じゃなくて、娯楽に使いましょう!!!」
「娯楽?」
「例えば、電光掲示板でスポーツの試合結果を表示したり、ニュース速報を流したり……!」
「……。」
「さらには……ドイツ国民の誕生日メッセージとかを流せば、愛国心アップ!!!」
「……ほう。」
ビスマルクの目がキラリと光る。
「それは……確かに面白いかもしれぬ。」
「やったぁぁぁぁ!!! ついに売れたぁぁぁぁ!!!!!」
こうして、陽希は史上初の「電光掲示板の政治利用を阻止し、娯楽用途で売る」ことに成功したのだった——。
そして、新たな時代へ——
「はぁ……今回はなんとかうまくまとまった……。」
陽希は安堵のため息をついた。
「でも、なんかどんどん歴史を変えてない?」
莉桜が微妙な顔をする。
「いや、そんなつもりはないんだけど……!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴ……!!!
「うわぁぁぁぁ!? またかぁぁぁ!!!」




