第75章 「アレクサンドロス大王とのど飴大戦争!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
時空の狭間を飛ばされ続ける陽希と莉桜。
ドガァァァァァン!!!!
「いてぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
陽希は豪快に地面に激突した。
「陽希、大丈夫!? あ、あれ?」
莉桜が周囲を見回すと、二人が降り立ったのは、なんと広大な戦場だった。
「えええ!? 今回もまた戦場!? 俺、普通の営業したいんだけどぉぉぉ!!!」
目の前には、鎧を身にまとった大軍が立ち並び、軍旗が風にはためいている。
「こ、ここは……?」
陽希が呆然としていると、遠くから馬に乗った一人の男が現れた。
金色の髪、力強い瞳、堂々とした姿勢——
「こ、これはまさか……!!」
陽希と莉桜は同時に叫んだ。
「アレクサンドロス大王!!!!!!」
「おお!? なんかすごい有名な人来たぁぁぁ!!!」
ーーー
陽希、またしても戦場で営業開始!?
「お前たちは何者だ?」
アレクサンドロス大王が馬上から陽希たちを見下ろしながら尋ねた。
「え、ええと……!!」
陽希は反射的に立ち上がり、胸を張った。
「私たちは営業マンです!!! 本日はあなたに素晴らしい商品を売りに来ました!!!!」
「営業……?」
大王は眉をひそめる。
「戦場で営業とは面白い。何を売るのだ?」
陽希は懐から商品を取り出し、高らかに掲げた。
「のど飴です!!!!!!」
しーーーーーーん……。
戦場の兵士たちは、まるで陽希の頭がおかしいものを見るかのように沈黙した。
「……のど飴?」
アレクサンドロス大王は困惑した顔をする。
「はい!! これを舐めれば、喉がスッキリ!! 兵士の士気もアップ!! 偉大なる王たるあなたにこそ、最適な商品です!!!」
「……。」
「い、いかがでしょうか!?」
「いらぬ。」
「えええええええええ!?!?!?」
ーーー
「戦場にのど飴は不要?」陽希の猛反撃!!
「ちょっと待って!! なんで即却下なんですか!?」
陽希は慌てて抗議する。
「私は世界を征服しようとしているのだ。そんな小さなものは必要ない。」
「いやいやいや!! 戦場で声を張ることってめっちゃ多いじゃないですか!!!」
「それはそうだが……?」
「大声を出して喉が枯れたら、指揮が取れなくなりますよね!?」
「……!!」
大王の表情が一瞬、揺らぐ。
「だからこそ、こののど飴が必要なんです!!!」
陽希は勢いよくのど飴を一粒、大王の手に押し付けた。
「さあ! 試してみてください!!」
アレクサンドロス大王は半信半疑ながらも、ゆっくりとのど飴を口に入れた。
「……おお?」
のど飴が口の中で溶けると、ほんのりとした甘さと清涼感が広がる。
「これは……喉が……スッキリする……!?」
「でしょう!!!!!」
陽希は満面の笑みを浮かべた。
「これは、兵士たちにも良いのでは?」
大王は周囲の兵士たちに命じた。
「おい、お前たちも試せ!!」
兵士たちにのど飴が配られ、一斉に舐める。
「おお……喉が楽になった!!」
「これなら、もっと長時間叫べる!!」
「すごい……!!」
戦場の兵士たちが次々に感動の声を上げる。
「のど飴、軍隊正式採用決定!!!」
陽希は勝利のポーズを決めた。
「よっしゃああああ!!! のど飴、大成功!!!!!」
ーーー
しかし、事件発生!! のど飴の副作用!?
「よし!! これから戦に向かうぞ!!!」
アレクサンドロス大王は兵士たちを鼓舞し、馬にまたがった。
「おおおおお!!!」
兵士たちが声を張り上げた瞬間——
「あ、あれ……?」
「な、なんだ!? 声が……!!」
「おかしいぞ!? 声が裏返る!!!」
「ぐぉぉぉ!! なんか声が妙に高くなったぞ!??」
「うわぁぁぁぁ!? のど飴の効果で声が高音化してる!??」
兵士たちは次々に異常なほど甲高い声になり、戦場がカオス状態に。
「や、やばい!! のど飴のせいで声が出やすくなりすぎた!??」
「なんと……これは「超高音軍隊」の誕生か……!?」
「いやぁぁぁ!! こんな戦場、前代未聞だぁぁぁ!!!!」
そして、のど飴戦争の結末——。
その後、アレクサンドロス大王の軍隊は、「声が異常に高い」という奇妙な特徴を持つ軍隊として、敵軍を驚かせた。
「おおおおおおおおおお!!!!!」
「ひぃぃぃ!! なんか異様に高音の軍勢が迫ってくるぅぅぅ!!!」
敵兵たちは怖がって逃げ出し、なんとのど飴効果による奇襲戦が成功してしまうのだった。
「これは……まさかの勝利……!!?」
陽希は呆然としながら、のど飴の威力を再確認した。
「こうして、歴史上初ののど飴戦争は、大成功に終わったのだった——。」
そして、次の時代へ——
「ふぅ……のど飴売るだけで、こんな戦争に巻き込まれるとは……。」
陽希はぐったりしていた。
「でも、のど飴が歴史を変えたね。」
莉桜が微笑む。
「いや、そんなこと望んでないんだけど!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴ……!!!
「うわぁぁぁ!? またかぁぁぁ!!!」




