凪
ここは
しずか
昨日のような
嵐のような吹きすさぶ風はなし
波際に立ち
水平線をじっと見つめる
真っ白い入道雲佇むその下
空の青と海の青の境界線
時が針の進みを止めたかのような
しずかな空間
そこに佇む、わたしひとり
穏やかに行き来する波が
白い砂浜をしずかに濡らす
この空間はいいな
こころを空にする
この空間の場所を
貴方とどうやって共有しようか
貴方をどうやって連れてこようか
ここは
ほんとうにしずかで
こころの嵐を霞ませる
わたしはここで
貴方が来るのを
ひとりしずかに
待とうか…