第4話:空白の彼方へ
評価、感想など!
送ってもらえると
投稿までの間が
小さくできると
思いますから、
よかったら
送ってくださいね
引きこもった…
つまり
それは神崎のことで、
生存者は0らしい‥
なら彩音はなんだ。
話が食い違ってる。
矛盾、してる‥‥
玖珠:「おいおい、
どうしたどうした小僧。
深刻そうな顔して…
……まさか、
お前本当に渚以‥」
漉音:「違う!
と、とにかく俺は
あいつらのところに
行ってくる」
玖珠:「な、
ちょっと待て小僧!
お前1人だけ行く気‥」
しかしすでに漉音は
店を出て駅へ
走っていた。
玖珠:「お、おぉ、
俺もーっ
連れてってくれーっ!!」
誰もいない店の入り口に
向かって叫ぶ大人……と
環那:「玖珠さん?
どうしたんですか、
そんなに叫んで?」
玖珠:「環那……」
環那:
「また前みたいに
店を勝手に空けないで
くださいね?」
笑み。
《まるで》、
裏表がないかのような‥
玖珠:「……はい」
この時に限って2人の
立場は入れ替わって
しまうという
悲しい事実を
受け入れなければ
ならない玖珠だった‥
Ι
Ι
《空白の彼方へ》
Ι
Ι
ガタンゴトン
ガタンゴトン……
神崎:
「…そろそろですね」
彩音:「今から行く
《空海》(からうみ)
ってどんな場所〜?」
ピクッと、知美が
その言葉に反応した
ように解説をはじめる。
知美:「うーんと……
《この地域一帯には
渡り鳥の行き交う
社交場があり、他にも
アサリなどが採れたりと
、まさに自然と
共生している有名な
場所の1つである。
夏は毎年海水浴で
賑わいを見せ、
ダイバー体験をすること
もできる‥》だって」
彩音:「だって、って
そんな棒読みで
ガイドブック見ながら
言われても‥」
知美:「ううん。
今のは昔に見たやつを
思い出して言っただけ」
彩音:「すごっ!!
……じゃなかった、
文字だけじゃ状況
分からないじゃん!」
神崎:
「…それはNGワードです
‥‥馬鹿が」
彩音:「実の妹に対して
いきなり
《‥‥馬鹿が》、は
ないでしょ!?
ちゃんといいツッコミ
入れたはずなのに」
神崎:「…ボケ倒せない
ならそれまでです」
彩音:
「あー言えば
こー言う!」
神崎:
「それ昔使いました」
彩音:「あーーーっ!!」
髪をくしゃくしゃに
しながら
「こいつには優しさ
というものが
ないのかーっ!!」と
でも言いたげに
叫んでいる。
渚:「彩音ちゃん
落ち着いて落ち着いて」
優しく言われたからか
彩音の荒れていた精神が
正気に戻っていく。
渚:「深呼吸〜深呼吸‥」
彩音:「ふー、ふー…
ありがとう渚ちゃん。
ふー、ふー、
Fall me AYANE!!
Hurry up,hurry up!!」
いきなり電車の中で
オーバーアクション
しながら騒ぎ出す彩音。
‖
注)結構満員です。
渚:「凄い覇気です!!」
神崎:「…思いっきり
意味捉え間違い
してますが」
知美:
「意味どころか
文法から違うよ」
彩音:「頭が良い奴なんて
大っ嫌いだー!!」
Ι
Ι
20分程たって‥‥
彩音:
「着いた!海だ!
白浜だー!!」
意気揚々と跳ねながら
はしゃいでいる。
神崎:「…宮間さん、
あの準備は
順調ですか?」
知美:「そろそろかな?」
渚:「?」
プルルッ、プルルッ!
勢いよく知美の携帯が
鳴ったかと思うと、
待っていたかのように
通話ボタンを押す。
知美:
「もしもし……
はい…はい、
じゃあそれで
お願いします。では」
神崎:
「大丈夫みたいですね」
彩音:「あのさぁ、
さっきから何の密談?」
知美:「ダイバー体験」
渚:
「ダイバー……って
あのですか?」
神崎:
「タイ(の)バーでは
ないですよ?」
彩音:
「ワカッテマスヨ
‥‥バ」
神崎:「阿呆が」
彩音:「最後まで
言わせてよ〜(泣)」
‖
一行が到着してから、
すでに日は真上にまで
来ていた。
彩音:
「……ささっ、
準備も整ったし!」
水着を着て
先頭に出た彩音が
振り向きながら
大きく手を挙げて…
渚:「まずは昼食」
知美:「はじめは本を」
神崎:「しばらく休憩‥」
彩音:「………」
渚&知美&神崎:
「……………」
彩音:「……体験は?」
知美:「2時間後だよ?」
彩音:「………はあ」
かなり気落ちする彩音。
するとそこに、
聞き慣れた声と
男の姿が現れた。
?:「彩音!」
彩音:
「!、由来く‥」
爽やかに走ってくる、
その正体は‥
古今:「おーーいっ゛!!」
彩音:「あんたかいっ!!」
現れた瞬間
反射的(故意)に
顔面を殴られて
砂埃をあげながら
宙を舞う古今。
漉音:「…ん?
すまん、勝手に
ついてきたんだそいつ」
渚:「由来君?」
漉音:「ああ、
ちょっと知りたい
ことがあってな、
来ちまった」
神崎:
「…知りたいこと…
…ですか?」
砂浜に張っていた
パラソルから出てくる。
漉音:「…彩音、
大事な話がある」
彩音:「へ?
私に用なの?」
神崎:「…そういうの、
目の前でやられるの
好ましくないのですが」
渚:「?」
漉音:「勘違いするなよ?
…単刀直入に言う。
彩音、本当にお前は
あの事故で生‥」
徐々に彩音の眼が
見開かれたようになり、
彩音:「あのさ!」
突然大声を出して、
会話を中断する。
漉音:「なっ!
どうした急に」
彩音:「え、えーと……
そ、そうそう!
ダイバー体験を今から
するんだよ。
由来君も行こ?」
漉音:「まだ話しは‥」
渚:「あとでもいい
じゃないですか、
由来君」
知美:「何事にも
ゆとりが大切だよ」
漉音:「……じゃ、
じゃああとでな」
彩音:「はいはーい」
そして一同は
体験ができるという
施設に向かった。
‖
神崎:「……まさか。
…いや、それは
ないですよね‥」