第41話 魔力強化
無事に宿まで帰ることが出来たので魔力量を増やそうと思う。
自分に向けて攻撃系の魔法を撃ってそれを超回復で癒す、これのループだな。超回復の回復速度も試したかったし丁度いいだろう。
「これから魔法を使い続けるから2人は遊びにでも行っといてくれ。夜ご飯の時に呼んでくれ」
「わかりました…」
さて始めますか。
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魔法を撃ち始めてから6時間ほどたった。
いやースマホって便利だね。懐中電灯や時計として使えるんだもの。
適度に雑音もあってとても集中出来る良い空間だったよ。
お前1人しかいないのにどうして雑音がするだって?
もう少ししたらまた聞こえると思うよ。
ガタガタ、ガタガタ、バキッ
あっ、ついに壊した。いやーすごいね。手首から先が無い状態でクローゼットの扉を壊したんだから。
あ、今更だけど3時間くらい前からガタガタ鳴らしてたのはあの女の子だよ。
さっきまで暴れてたのに倒れて動かないな。とりあえず氷を作って背中に押し付ける。
「ふひゃきゃしねてにちゃめぷる」
「今サラッと死ねって言ったよな。」
こいつ思っていた以上に怖そうだな。
って、あっぶない。いきなり掴みかかってきた。いや手首が無いから押し付けだだけになるんだけどな。
さて鑑定でもするかな。
名前|アリス・クイン
種族|人間
性別|女
年齢|25
スキル|騎士Lv4 剣術Lv5
称号|グガン帝国騎士
女騎士キター。女騎士っぽい勇者は見たことあるけど本物は初めてだな。それに25歳でこの体でチビなのか可哀想に。
っと忘れてた。女騎士の首筋を手刀で叩き気絶させる。朝もやったから上手くできた。
気絶させる必要があるのかって?
騒がれると面倒だろ。
さて人体z…もとい回復魔法の試し打ちといきますか。
「…もって癒せ、リジェネーション」
おっ、女騎士の手首のあたりが光り始めた。これは成功かな?
でもちょっとグロいな。女騎士の手首から骨が生えてそれを筋肉と皮膚が纏っていく姿はちょっと直視が難しいな。(出来ないとは言ってない)
「成功したんですね…」
「ああ、魔力が足りたみたいだな。後、マインにも言ったが出てくるなら伏線入れろよ。読者が混乱する」
「いちいち伏線とか考えながら行動する人はいないと思いますよ…」
真剣に返されると困るんだよな。
女騎士の手は完全に再生したみたいだな。魔力が増えたから成功したのだろうけどどれだけ増えたのかは分かりにくいな。という訳でメシア先生お願いします。
メシア)マスターの初期最大魔力量を10とすると約225ですね。
うん、馬鹿みたいに増えてたね。
後スキルも修得しちゃいましたよ。
それも2つもGETしちゃいました。
・痛覚無効
・魔力操作Lv3
痛覚無効はダメージを受け続けたのが原因だな。
魔力操作も途中で手に入れたから魔法を使い続けるのが条件なんだろうな。
「アオイがここに来たってことはそろそろ夜ご飯を作るのか?」
「いえ、もう出来てますよ」
え? 出来てる? まさかマインが料理を作ったのか。
「そんな顔をしなくても大丈夫ですよ。ご飯を作ったのは私ですから…」
そうかそれなら安心だな。アオイは料理を練習していた時期もあったからな。
そういえば何でいきなり料理の練習とかしだしてたんだろう?
「……料理が上手な人が好きってレンくんが言ったからですよ…」
「ん?何か言った?」
「いえ…」
うーん、アオイは時々聞こえないくらい小さな声で喋る時があるからなぁ。超聴覚とか地獄耳とかのスキルを修得出来たらいいんだけどな。
メシア)アオイのセリフが知りたいのですか?
いや聞かれたくないことだろうから言わなくていい。
ほとんどのことは聞いたら教えてくれるのに言いたくないって断言しているからな、そうとう気付かれたくないんだろう。
あれ?誰かが部屋に近づいてくるな。
「それでこれはどうするんですか…」
回復魔法は試したし女騎士もあの勇者で足りてるからもういらないな。
さてどうしよう。