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第40話 ヤーさん登場

 さてそろそろ魔術ギルドの試験を受けようかな。


「試験って今受けられますか?」

「勿論です。試験のランクはEでよろしいですか?」

「はい」

「それではギルドの裏にある練習場にいるザクさんにこれを渡してください」

「わかりました」


 という訳で練習場に来たんだが


ヤーさん(ヤンキー)だな」

「ヤーさんですね…」

「やーさんってなんですか?」


 あーこの世界はメイド服はあってもヤーさんはないのか。

 この流れで察する人もいると思うけどザクさんはサングラスをかけた強面(ヤーさん)だったよ。

 あの筋肉の中に魔力が詰まってるのか。


「嘘臭いな」

「れ、レンくん、失礼ですよ」

「そんなこと言われてもなぁ」


 この筋肉男(ヤーさん)()()ギルドでギルド長の次に魔法が使える人って言うのは信用出来ないんだよな。あっ、腕相撲なら冒険者含めても1番になれそうだけどな。


「グチグチ言ってないで早く何か撃て。後が詰まってるんだ」


 催促された。そうだなとりあえずファイヤーボールでも撃つか。


「ファイヤーボール」


 よし、ちゃんと2メートル大の火の玉が出来たな。


「さすがですね…」

「さすがと言うか凄すぎませんか?」


 おっ、これは俺TUEEEE系主人公の才能が発覚して有名になる展開だな。

 さあザクさんちゃっちゃと評価お願いします。


「Eランクの試験は合格だな」


 さあ勇者の魔法の評価をどうぞ。


「だが魔法の才能はゼロだな」


 は? ゼロ? そっかーゼロなのかー。


「あんなに大きな火の玉を出せるのにゼロなんですか…」

「いや魔法の強さは関係ない。問題なのは魔力量と消費魔力だな」


 はは、ゼロか。魔法の才能ゼロだったのか。


「レン様の魔力量をどうやって測ったんですか?」

「ああ、この眼鏡はあいての魔力量を見ることが出来るんだよ」

「ゼロってことは魔力量が少ないんですか…」

「いや魔力量は普通だな。ただ消費魔力が多過ぎるんだ。」


 そうだよな僕みたいなニートが俺TUEEEE系主人公になれるわけがないよな。はは


「こいつの最大魔力量を100としてさっきの魔法は魔力の形状性質変化に40、具現化に20、魔法自体に60、つまり全ての魔力を使い果たしてあの大きさなんだ」

「ぜ、全部使ってたんですか?よく無事でいましたね…」

「魔力回復力だけは化け物みたいだからな。でもそれだけじゃ魔法使いにはなれないからなぁ。それと」


 はは、ゼロか。才能なしか。ふふ、ふふふふふ。


「あんちゃん聞いてんのか?」

「レンくん聞いているんですか…」


 え?何か言ってたのか?


 メシア)マスターの魔力量が常人並で魔力変換率が悪い事をと、て、も、わ、か、り、や、す、く、説明してくれていました。


 メシアってちょっと怒ってる?


 メシア)いえ…


 そ、そうか。

 って、あれ? 僕って勇者スキルで魔力量が増えているんじゃなかったかな?


 メシア)元の魔力量がゼロなので勇者スキルで増えても常人並になります。


 なるほど、だから元の世界で練習しても魔法が使えなかったのか。


「レンくん、聞いているんですか…」

「ああ、聞いてるよ」


 メシアからだけどな。


「まあ、聞いてたんならいい。魔力消費量は使う度に良くなっていくが魔力量はどうにもならんな」

「魔力量を増やすことは出ないのですか…」

「魔力を空になる直前まで使って回復したらまた使うっていうのを繰り返したら魔力量は増えるぞ。ただすぐに限界が来て止まるがな」


 やっぱり人間は努力した分だけ強くなれるんだな。


「さて次の奴も待ってるからこれ受け取って帰ってくれ」


 そう言って渡してきたのは小さな金属のメダルだった。

 真ん中にEと書いてあるだけの飾り気のないメダルだ。


「それを冒険者ギルドの受付嬢に渡したら即Dランクにしてくれる」

「ありがとうございます」


 物を貰ったらお礼を言う、これ日本の礼儀だから忘れずに言っておかないとな。


「まあ、その、なんだ、魔法の才能が無くても冒険者はやっていけるから頑張れ」


 慰められた。そんなに落ち込んでいるように見えたのかな?


 その後にアオイやマインにも慰められていたのだが次の冒険者が来たので帰ることにした。



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