第18話 仲間決定
「きみは何者なの?」
「普通の人間ですよ」
いや普通じゃないよ、何者かと聞かれて人間と答えるのは人外のお約束だよ。
あれ? あと1人2人いた気がするんだけど、何処に行ったんだろう。
(この世界の勇者が連れていきましたよ…)
本当だ。向こうで集まって自己紹介まで始めてる。僕らも早く決めた方がいいな。
アオイに鑑定結果は見せずに決めてもらうことにしよう。
(それで、アオイは誰がいいと思う?できればあの男はやめてくれ、キレやすいから)
(うーん。それならマインって子かな…)
(理由は何かあるの?)
(もう1人の女の人はむ、胸が大きかったので…)
そうか確かにあの人は胸が大きいからな、アオイも女の子だし気にするみたいだな。
(まだアオイは14歳だからまだ成長するよ。それに今のアオイもすごく可愛いよ。)
あれ? アオイが真っ赤になって黙ってしまった。怒らせちゃったかな。うーん、女心は難しいな。あっ、そうかアオイは14256歳なんだっけ、成長するのかな、いや成長すると信じよう。
さて、それじゃあマインを仲間にしますか。
「えっと、仲間になってくれる?」
「はい、よろしくお願いします」
「えっ、そんなにあっさり仲間になっていいんですか…」
パンパカパーン マインが仲間に入りました。
いやー良かった仲間になってくれた。正直に言って心配だったんだよね、「私は魔族だぞ人間なんかの仲間になるか」って言ってきたらどうしようかと思ったよ。それにしても魔王の右腕が仲間になったのか、これなら魔王も仲間にできそうだな。そしたらパーティ名は魔王勇者で決定だな。まあそんなことにはならないと思うけどな。(フラグ)
「無視ですか。まあいいです。レンくん、私達の自己紹介は終わっているので武器を見に行きませんか…」
あっ、もう終わってたんだ。なら行くか。実は僕らが誰を仲間にするかで悩んでいるうちに既に武器が運び込まれていたんだよ。大きな台車に乗せられてたくさんの武器が部屋の隅に置いてある。まあ、僕は刀があるから要らないんだけどな。
「そうだな、それじゃあアオイは弓をマインは剣を選んでくれ。俺はもう決まっているからそこで待っとくから」
アオイに弓を選ばせたのは後ろで安全に戦って欲しいからだ、流石に1度も戦ったことのない女の子に前線で戦って欲しくなかったからな。まあ、マインは絶対切断のスキルを持っていたし、戦ったことがあるみたいだったから例外だな。
さて刀の名前を考えますか。刀の選択肢ドン
→エクスカリバー
→ムラマサ
→マサムネ
→アカギ
エクスカリバーはあるって女神様が言ってたから没だな。ムラマサとマサムネは確か妖刀だったような。妖刀は嫌だな、自分やアオイを傷つけそうだし。ならアカギかまあそれでいいかな、これからこの刀の名前はアカギだ。
そう言った途端に刀が光って熱くなった。
「熱っ」
「れ、レンくん大丈夫ですか…」
「大丈夫だよ、アオイ」
アオイが治癒魔法をかけようとしてくれたが超回復のお陰で火傷はすぐに治った。流石に女神の太鼓判付きの超回復はすごいな。それにしても何だったんだろう。さっきまで熱かったのに今は冷めてるし。っておお、刀身が赤くなってる。どうやら名前を付けたことで火属性が着いたみたいだな。これなら光系の名前を付けたら勇者っぽい刀になったんだろうな。
「アオイ達は武器選び終わったのか?」
「はい。2人とも選びました。それとレンくんが言ってた輪っかも持っきました。これって何ですか…」
「これは魔道具なんだけどね。鑑定で見せた方が早いな」
名称|転身の腕輪
スキル|物体転移
メシアの豆知識
これを腕に付けて物を持ち、魔力を腕輪に通すとイメージした場所や見える場所に送ることが出来る。
「これでアオイやマインに武器や物資を送れないかなとおもって」
「流石ですね。もう戦闘を想定しているなんて…」
「…これから死ぬんですけどね」
「ん、何か言ったかマイン」
「いえ、何も言ってませんよ」
そうか何か小声で言っていた気がするんだけどな。まあ、いいか。
「それよりも王都の外にある森で魔獣狩りをしませんか。新しい武器も試したいので」