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第1月1日話

久しぶりの投稿が短編ですが本編の投稿は無理そうです。

 元日の朝に見る夢、初夢で拝めるとめでたいものがある。

 富士に鷹に茄子である。

 これは日本でのものだが似たようなものはグレン魔導国にもある。


「人斬りに神剣に三神ですね」

「いや、絶対違うだろ」


 マインがその名を教えてくれるが今日のツッコミ役であるレンが即座に否定する。


「フジさんが入ってるならマインさんが入っててもいいじゃないですか」

「フジさんは山だぞ」

「山……」


 山という単語を聞いてマイン山という単語がマインの頭をよぎるが頭を振ってかき消す。


「というかどうして突然こんな部屋の変なもので暖をとっているんですか?」


 こんな部屋(ふつーの和室)の変なの(コタツ)で温まりながらマインがつぶやく。


「なんでもどこぞの龍が年末にもかかわらずゲームしかしてなくて1年の最後がこれはやばいってことで突然書いたらしい」

「なんですかそのクズみたいな行動は」

「まあでも30日まで勉強してたしそれくらいいいんじゃないか?」


 と、ニートで本編では凍ってるレン。

 でもあいつゲームしながらの勉強だよ?


「殺すか」

「殺しましょう」


 メシア)死ぬべきですね。


 コロッと変わるね。まあ君たちらしいけど。あ、ボクは元から殺した方がいいと思ってたよ?


「それにメタい話が多いですし」

「ああ、それは『メデタイ』日だから『メタい』話にしてもいいんじゃないかっていう奴なりには面白いネタらしい」

「ふーん」


 と、マインがつまらなそうに呟くと天井から紙が降ってきた。


「ん? なんですか? 読めない文字ですね。古龍語?」


 と、読めない不思議文字にマインが首を傾げるが後ろから覗き込んだレンが直ぐに気づく。


「これ日本語だな」

「ニホンゴってレン様の国の言葉でしたよね」

「そうそう、えーと」


『拝啓、というのはよく分からないので置いておくとして、あけましておめでとう。一応めでたい日だから狂気は減らそうと頑張ったんだけど少なすぎたらこの作品らしくないから追加するね。けーぐ』


 レンが、読み上げ終わったのを見計らって襖が開き、1人の褐色長身の男が現れる。


「あけましておめでとう。私の名前はナイアルラトホテップ。ニャルラトホテプとも呼ばれる時もある貌を持たない無貌なるものだよ」


 腕を振り、大きな動きで一礼する。

 その間に褐色の男は可愛い少女に、瞬きの後には屈強な男兵士に、そして顔を上げた時には老婆になり、一瞬後には元の長身の男に戻った。


「凄い手品ですね。それであなたがこのネタ回に出たのは何故なんですか?」

「後々使う予定のクトゥルフ神話の練習と新しい年に新しい自分を、ということで僕が呼ばれたみたいだね。ただ、俺はこんなめでたい日に出れるほど良い存在でもないのだが。大丈夫かしら?」


 コロコロと顔や口調を変えながらクトゥルフの神様は不思議そうな顔をする。


「まあ、大丈夫だろ。だって本編とは関係ないし」

「この作品ですからね」


 と、レンとマインが2人して言うが全くその通りなので頷くばかりである。


「あー、それで一応新キャラみたいですが何ができるんですか?」

「自分の姿を変えるのが最も得意だな。あ、門を開いたりも出来るわよ」

「門、ですか?」

「そう、こんなのだ」


 と言ってナイアルラトホテップが両手を広げる。

 その間にサリアが90話で出したような地獄の門が現れる。


「え、それってまさか……」


 マインが直ぐに気づくがレンは興味深そうに見てるだけ。そして門が開き……


「あ、クレナイさんではないですか。どうしたのですか?」

「あら、あなたがクレナイさんかしら。ごきげんよう」

「女子会は男が入っていいもんじゃないよ。クレナイs」

 バタン。


 サリアとサーリア、それと貴族みたいな嬢ちゃんの顔が見えた途端にレンが全力をもって強引に門を閉じる。

 あまりの気まずさにあのナイアルラトホテップすらも口を閉じる。


「さあ、面倒くさくなる前に終わろうか」

「そうですね」

「あ、あれでいいのか? 少しだけ、少しだけだけど可哀想だと思うの」


 外なる神が心配するが、うちの狂人どもはそんなことを気にするほど常識的な心を持ち合わせていない。

 退場した者達のことなど梅雨知らず、コタツに戻ってミカンを剥き始める。

 そろそろ終わりなのに全く締める気がないレンたちに向けて呆れた顔をしながらコタツムリになっていたアオイが仕方なさそうに殻から出てくる。


「さて、後2、3ヶ月は本編の投稿はありませんがこれからも狂気と狂喜の物語をよろしくお願いします…」




 さあ、今年も狂った世界を楽しもう!



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