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第93話 親友キャラ登場

 ソレは黄色かった。黄色いシャツに黄色いズボン。腰には1つのストラップ。そして鉄の塊を持った人物が屋敷の前に立っていた。

  そしてソレは屋敷の中に入り迷わずに魔王がいる玉座の前まで辿り着き、魔王に一言。


「死ね、魔王」


 そして手に持っていた鉄の塊。地球ではビーハイブと呼ばれていた資本主義製のアサルトライフル、それを魔王に向け乱射。

 突然の出来事に動けなかった魔王を蜂の巣にした。


「魔王よ。お前は少し偉くなりすぎた。一度権力を手放しまた俺と一緒に戦場に行かないか?」


 ソレは首を横に振る。


「いや、既に死んだものに言っても意味は無いか」

「ねえ、なんで俺が死んだことになってるの? というかかっこいいこと言ってるみたいだけどなんでお前がここにいるんだ?」


 レンが体にめり込んだ7.62mm弾を払い落としながらソレに聞いた。


「あ、まだ生きてたんだ。銃を出しただけで少し怯えていたあの頃から成長したな。お母さん嬉しいわ」


 ソレがポケットから黄色いハンカチを取り出して涙を拭く真似をする。もちろん涙など出てはいない。


「いや、お前って男だよな? なんでお母さんなんだ?」

「じゃあお父さん嬉しいぞ」

「じゃあってなんだ、じゃあって」


 レンが額に手を当てて呆れたようにため息をつく。


「それでなんでここにいるのか説明してくれるか、()()


 ソレの名前は 五十嵐(いがらし)来斗(らいと)。龍鳴が三角関係を作るために作ったキャラで今の今まで忘れられていたキャラだ。

 ライトの両親は軍人でライト自身も軍に入ろうと頑張った結果今軍に所属している。まあ、いわゆる少年兵というやつだ。

 そしてアオイ、レンの親友でもある。幼馴染みでもある。


「いやあ、今日もドンパチやってるなぁって思ってたら昼飯食ってる時に突然黒い部屋にいて、剣持った女神が『あなたの親友であるクレナイ レンが魔王となって異世界で暴れています。どうかあなたの力で魔王を止めてください』って言ってきたから」

「俺を止めに来たということか?」


 ライトが頷く。


「その女神が行けばいいんじゃいか、とか思わなかったのか?」

「聞いてみたら天界の規則かなんかで下界に干渉するのを禁じられているみたいだよ」


 ほほう、告白シーンをぶち壊したり何も言わずに呼び出したり。というかサーリアに至っては俺とここ(下界)で戦っているよな!

 とかレンが心の中で突っ込んでいるのは置いておいて話を進めよう。


「それでレンはここで何をしているんだ?」

「魔王としてここを治めているよ」

「なるほどなー」


 ライトが小型のリボルバーをクルクル回しながら頷いている。


「そういえばさっきの銃ってどこで手に入れたんだ?」

「スキルみたいだね」

「スキル?」

「そう、なんでも…」


 あ、もちろんカットです。

 ライトはスキル選定の際に自分の使ったことのある銃を作り出す能力を欲しがり、サーリアがサリアに頼んだ結果、「銃火器創造」というスキルが出来上がったのでそれをライトが持っている。

 銃火器創造は自分の使ったことのある銃火器を魔力を消費して作り出すことが出来るスキルだが、魔力を持っていない地球の一般人であるライトにそのまま渡すのはさすがに可哀想なのでサリアが魔力の代わりに体力を消費するように調整してある。

 また軍人になるために沢山筋トレをしていたライトは体力的に化け物なのでほとんど尽きることは無い。


「それでこれからどうするんだ?」

「そうだな。とりあえずレンが話通りじゃなかったからなー」

「話の通り?」


 ライトが小型のリボルバーを消してレンの質問に応える。

 どうやらレンを信じられると思ったんだな。


「女神様の話だと、人斬りを仲間にしたり。騎士を大量に虐殺したり。王城をぶっ壊したり。挙句の果てに国を守ろうとした女神様を殺したりしてたらしいからなー」

「ああ、まあ、そんなわけが無いだろう?」


 レンが冷や汗を流しながら応える。

 今更ながらやっている事がおかしいと気づき始めたのかな。


「まあ、そんなことはしてないと信じてたけどな」

「ならあれだけ連射するなよ」

「まあ、あれは仕方の無いことだ」


 ライトが胸を張ってそう言った。

 しかしまあ、信じてたのは本当だな。

 ───────回想シーン───────────


「と、女神を殺したのたのです」

「いや、さすがにそこまでする奴じゃないんだけどなー」


 ライトが困ったように頭を抱える。


「倒すのに協力してくれませんか?」

「さすがに親友を殺すのはちょっと」


 少しサーリアが考え込む。


「そう言えばクレナイさんは可愛い女の子と両想いで少し前に付き合いはじめましたね」


 そのサーリアの言葉を聞いて困ったような顔をしていたライトの顔が笑顔になる。もっとも目は怒りの炎をメラメラと燃え上がらせているが。


「そっか、うん、それなら殺されても文句は言えないな」


 ───────────────────────

 とか言ってましたけどそこは明かさないんだな。

 というか恋人が出来ただけで殺す理由になるって本当にそれ親友なのか?


「まあ、今日からここに住むことになるからよろしく!」


 うわあ、またヤバいのが増えたみたいだな。

 あれ?ヤバくないやつここにいたっけ?


総合評価300達成!

これも読者の皆様のおかげです。

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