表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1jump ジャンプしたら異世界。

 よし!これで大分楽になるぞ!このステージクリアするの時間かかったなぁ~

 俺は、この前買った新作のゲームソフトをやるために休みの間寝ることなくやり続けた。

 ずっとやっているんだが、このゲーム全然終わりが見えない。

 とりあえず、一緒についてきてくれるNPCのキャラはかわいいのが唯一の癒し。

 そして、このNPCあまりにも可愛かった為、ビジュアル本をポチった。

 もう少ししたら、郵便で届けられる予定だ。


 ピンポーン


 噂をすればなんとやらさっそく取りに行きましょうかね。

 社会人やってるけど、実家暮らしである。

 二階にある二つの部屋は自分専用でゲーム部屋と寝室部屋に分かれている。

 早く見てーなー。

 何回も通って見覚えのある階段を急いで降りる。

 最後の2段は飛ばしてジャンプ。

 普段はやらないけど早くビジュアル本をみたいから仕方が無い。

 よいっしょ。

 

 ブーン。


 モスキート音のような音と同時に、黒い穴がでてきて俺はどうする事もなくその中に落ちた。


 

---------------------------------------------------------------------------



 これどこだよっ!!!!!

 俺は、状況把握ができていない!

 いや!出来る訳ねえじゃん!これ空やぞ!飛んでるぅぅぅぅぅぅぅ!!!!

 家の階段を2段飛ばしでジャンプして降りた瞬間に空から飛んでるんだけどぉぉぉ!?!?!?

 何コレ!?

 これは悪い夢だ・・・。まさかこんな事はないはず・・・。

 とりあえず一旦目を覚まそう。家の中にいたはずだ・・・。

 俺はギュと目を閉じた。


 暗転



 長い時間閉じてなかったと思うが、フワッとした感覚が襲ってきた。

 よしこれで目が覚めたかな?よし!意を決して開けようかな?



 「ん?」



 天井が見えるが・・・。天井の風景がいつもと違う感じがするが気のせいか?

 気のせいのはず、気のせいであって。

 ていうかいつの間に横になった?

 それに横になってるここのフワフワ感絶対に味わった事がない・・・。

 あ、病院かな?そうかな?空から落ちたからね。仕方ないね。

 なるほどなぁ~。最近の病院は違うからなぁ~。流石だなぁ~。


 

「あのー?」



 誰の声?女の子?

 フワフワの所から体を起き上がらせると目に入ったのがとてつもなく広さの部屋だと言う事。

 そして、声の主は俺の右手側にいた。髪の毛から服装に肌に至るまで真っ白な女の子が心配そうな目で声の主は、俺を見つめていた。



「大丈夫ですか?」



 ・・・・・・・・・



「んがぁ」   パタッ


 

 変な声と共に意識が暗闇の中に消えていった。



 2度目の覚醒。やはり、天井が違う。

 体を起こしてあたりを見渡してみると・・・。

 

 うん。これどこ?ココドコ。


 見覚えのない風景が広がる。自分の左側には、大きな扉がありガラス張りのため、日が射している。

 うーむ。とりあえず頬を引っ張る。イタイ。

 夢ではないのか。とりあえずココまでの事を思い出してみるか

 俺は、ゲームをしてて郵便が来たから受け取りに行こうと一階に降りた。

 そう!その時、最後飛び降りた時に何か丸い黒い円のような物に吸い込まれた気がする・・・。

 そしたら、いつの間にか空を飛んでて、また目を瞑ったらここにいる・・・。

 

 理解不能なう。


 ツイート内容としては、簡潔でよろしいな!

 そういえばさっきは、真っ白な女の子がいたような。


 別世界なう。


 もう一個ツイートできる内容があるな。

 

 俺から右手側にある大きなドアが開く、そこからメイド服を着た黒髪黒目の少女が入ってくる。

 その少女と目が合った。


「お身体の具合はよろしいでしょうか?アリア様がお呼びです。」




 特に体調などは悪くないので黒髪メイドについていく事にした。


 5分程度歩いたか?物凄く大きな扉の前に立たされてるんだがどうすればいいんだ?


「私はここまでのご案内になっております。後は、御自分でお進みくださいませ。」


 え?ここから俺だけ?ていうか扉の前にフルアーマーみたいな鎧着た兵士が槍持って睨みつけてるから

マジ怖いんですけど!黒髪メイドちゃん!見捨てないで!一緒についてきて!

 半分泣きそうではあったが、行くしかない。むしろここで棒立ちしてた方があの槍でブスリとやられるかもしれん。

 いや~あの人達すごい睨みの力があるよ・・・。なんでそんなに敵視されてるんですかね??

 でもしゃーない。顔を強張らせながら進むが、特に何もいってこない。よし。OK。大丈夫。ブスリはないな?OK?

 扉の前まで進むと大きな扉が開く。ダンス会場の如く大きな部屋。その先には王座と言われずともわかるくらいの豪華な椅子が奥にあった。

 そこには・・・。

 ん?さっきの真っ白ちゃん?

 王座に座っている真っ白の女の子は、ニッコリすると口を広げてこう言った。





「ようこそいらっしゃいました!我らが統治者様!私達に輝ける栄光を見せてくださいませ!」



「え?誰が?」



「あなた様が統治者様です!と・う・ち・しゃ・さ・ま!」


 何言ってるんだ!?この子は!?うわっ!すごい目がキラキラしてる。

 そんな目で見るなぁ~見ないでくれ!!

 疑問しかでてこない!ていうかこれはどういう状況なのだ!


「まず一つ聞いていいか?なぜ俺が統治者様なのかを聞きたい。」


「はい!それは予言があるからです!私達アミュルス国に伝わる代々の予言があるのです。空より降ってきし者、数多の苦難を乗り越えた戦士である。我が国をまとめ、導き、平和の安寧を訪れさせる者なり。 これが代々伝わる予言になります!みんなはこの方の事を統治者様と・・・。」


 アミュルス国?やっぱり異世界?そして、予言?俺はすごい所にきてません?

 おっと?これはよくある展開じゃないですか??ありきたりな設定だぞ・・・!

 いやしかし、もしやこの後この子から求婚されるのではないだろうか・・・。

 全然ありだな。むしろお願いしますって感じで・・・。

 いや、今はそれどころではない!

 ぶつぶつ考えていたら真っ白ちゃん(勝手に命名)が付け加えた。


「あなたは、空より降ってきました。予言通りです。あなたが統治者様です!」


「いや統治とかなんだら言われても何もできないぞ俺。」


 俺に何を期待しても無駄だろう。それをわかってもらわなければ。

 ゲームとかに関する集中力とかなら人一倍いけるけどねっ!


「えっ?」


 うわっ。私の統治様。何もできないの?みたいな感じで、口に手を当てをあてるのやめてもらっていいかな?

 俺だってなんとかしたいぜ。こんなかわいこちゃんの望みだもの。しかし、無理なものは無理だ。


「統治様は、剣や魔法に長けているのでは・・・?」

「そんな事ないよ?無理だよ。剣なんて振ったことないし。魔法なんて夢の話でしょ。」

「えっ?」


 次は真っ白ちゃん顔を塞いじゃった・・・。泣かしてしまったようだが申し訳ない・・・。

 しかし、真っ白ちゃんは顔をあげると、最初と同じくニッコリとして。


「統治様。急なお話で混乱されてるでしょう?今一度休息をとられてまた後日お話しましょう。」


 早くでてけと言わんばかりに、先程の睨みの兄ちゃん達が入ってきて元居た部屋に戻された。



---------------------------------------------------------------------------------


 予想外です。予想外です。

 私アリアは、今しがたの統治様のお話を聞いて驚きました。

 まさか剣術だけではなく魔法でさえ使えないとは・・・。

 これでは、ダメです。

 このアミュルス国には、絶大な力をもった指導者が必要なのです。

 そう。私とは違う・・・。

 ック!

 アリアは、すぐ近くにいたメイドに対して伝言を伝えた。

「今すぐミアリを連れてきなさい。統治様に剣術と魔法を教えるよう。もしかしたら、この世界にこられたショックで忘れてるのかもしれません。」

 かしこまりました。と頭を下げるメイドを横目に考える。

 ダメです。あぁ・・・。剣術も魔法もできなければ統治様ではありえません。必ず何か力をもっていらっしゃらなければ・・・。

 




 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ