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20 O'clock  作者: PLATINA
4/4

第四話/大江戸巨獣大騒動

<これまでの20 O'clock>

ひょんなことで知り合った朱子(あかね)瑛十(えいと)

2人は謎の怪物、エビルサイドに襲われ、瑛十は黒のマントに銀のマスクをした「20 O'clock」となる。

そして逃げるうちに別の時代、1999年にいた。

1999年にもエビルサイドが現れ、人々を襲う。

そこで出会った旅の案内人、時鳴(ときなり)から歴史を救えと言われ、1999年のエビルサイドを一掃…したが…

「江戸時代か…やっと時を旅してる感じがするなぁ!」

「そう言ってる場合ですか!巨獣に追われているのに!」

ギャオーン!


8時間前

「お主、何者じゃ!」

目の前にいたサムライは、鞘を抜こうと構え、サムライの目の前にいた瑛十は急いで逃げた。

「御用だ!御用だ!」

朝から岡引を呼び、騒動となった。

「アカコ!」

瑛十は朱子の手を取り狭い通りへと曲がった。

「瑛十さん!」

「静かにしろアカコ。」

瑛十は朱子の口をおさえた。

「おまえは黙ってろ。」

「ん〜〜!」

「どこじゃどこじゃぁ!」

岡引の声が近づいてきた。


「いたーっ!」



「入れ!」

瑛十と朱子は牢獄に入れられた。

「おい!臭っ!おい!」

「どこの新入りじゃボケェ…」

畳を何畳にも重ねた上に眼帯をつけたボスのような人物が座っていた。

「何だお前…」

瑛十は生意気な口の利き方で話しかけた途端、他の囚人のギラついた目が瑛十に集中した。

「おまえ誰に口きいてんだゴラァ!」

囚人の拳が瑛十に飛んだ。

かなりのスピードだったが、瑛十はその拳受け止め、囚人の腕をひねった。

「イデデデデデデ!こんのぉ!」

「お゛い゛!」

ボスが一文字一文字に濁点をつけて叫んだ。

「俺は強ぇ奴を認めている。弱い奴が足掻くな。そしてお前!その女をよこせ!」

朱子のことだった。

「どうするつもりだ。」

「俺のものにしてやる。さっさとな…」

「おまえ!」

「てめぇやるってのか!」

ボスは畳を投げた。

「ほう、パワーはあるみたいだな。」

瑛十とボスはケンカを始めた。




「おい!あの芸人のような出で立ちの二人はどうした。」

見張りが瑛十と朱子を呼んだ。

そして囚人の一人が話しかけた。

「男の方がケンカしたんじゃ。」

指をさした方向には15枚も重ねられている畳、そこに瑛十がいた。

「どうした?お呼び出しか?」

「おまえに会いたいと言う輩がおる。名は本庄 裕翔(ゆうと)という。」

「本庄?」

朱子は聞き覚えのある苗字を聞いた。

「あの…やっぱり変な服を…」

朱子は見張りに話しかけた。

「そうじゃが…」

「すぐに会います!瑛十さん!」

「何だアカコ?」

朱子(あかね)です!」



血なまぐさい処刑場で、本庄が縛られていた。

「あっ!朱子ちゃん!瑛十!」

やはり本庄だった。

「なんでタイムスリップしたんですか?」

「え?映画村とかじゃないの?」

「ここは本当の江戸時代…ですよね瑛十さん。」

瑛十は周りをボーッと眺めていた。

「享保元年だ。」

享保元年、1716年だ。

「本庄!」

立会人が怒鳴った。

「時間じゃ。おまえに処す刑は、“獣の刑”じゃ。」

「え…?」

「少し待て。」

そう言って立会人は小屋に行った。


グゥルルルル…

巨獣だ。

大きさは1999年の巨獣よりも小さかったが、かなりいかつい形相をしていた。

「おい(べに)。そいつ貸してくれ。」

「はぁ、わかったよさっさと引っ張ってき、食われんように。」

なんとその巨獣を世話していた女がいた。

「あんたじゃねぇと死ぬことぐらい知ってんだろ?さっさと、いつもそうだろ。」

「へいへいへいわかったよ。」

紅は巨獣を引っ張った。


「遅いな…」

「遅いですね…」

「なんか処刑人役の人遅れてんでしょ?」

「本庄さんまだ勘違いしてるんですか?」

「え?どういうこと?」

グゥルルルル…

「ん?なんか怪物の唸り声が聞こえたようなって、ウェッ!」

本庄の目の前に巨獣がいた。

「あの男を食いな…」

本庄を指差した。

「ん?ちょっとまって、ねぇ、ねぇ!」

本庄の方向にズシズシと近づ…

こうとしたその時、

キサマ…O'clockか?…

瑛十の方に近づき匂いを嗅いだ。

ヤハリ…そうか…

「どうしたんだい?」

紅が話しかけたがいうことを聞かない。

グワァァァァ!

瑛十に突進した。

「ギャァ!」

「瑛十さん!」

「逃げるぞアカコ!」

「朱子です!」

「分かってる!馬に乗るぞ!」

瑛十は小屋の柱にとめられていた馬を拝借した。

パカラッパカラッパカラッ…

「江戸時代か…やっと時を旅してる感じがするなぁ!」

「そう言ってる場合ですか!巨獣に追われているのに!」

ギャオーン!



「やはり戦う…か。」

瑛十は変身した。

ギャリャァァァァァ!

「ハァーッ!」

瑛十は加速し、胸のプレート「4」めがけて攻撃した。

「ハァ!…何…?」

まるで攻撃を避けるようにプレートがズレた。

「なぜだ!」

フン…そんなので死んでたまるか…

瑛十は巨獣の足元を殴り、怒りをぶつけたが、効果は無かった。

「くそ…拳だけじゃぁ話にならないということなのか…何か武器さえあれば…武器!」

瑛十の叫びに呼応するかのように、剣が誕生した。

「おぉ、答えたか。」

瑛十は剣をかまえ、「刃動」を造った。

「ハァァァァァァ…ハァーッ!」

ギャァァァ!

そして、一刀両断。

巨獣を倒した。


「よくも4 O'clock倒したな…おのれ、おのれ、おのれぇ!」

瑛十の後ろ姿を見て、ある男が叫んだ。

「ん?お前!」


時鳴だった…

歴史を救えと言った、時鳴だった…


つづく

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