7 前の席の変態
前回のあらすじ 祠は気分が悪くなって雛利に汚いといわれました、ハイ。
俺が雛利に追いついて、靴を脱いで上靴を履く。
雛利は下駄箱の前を素通りする。というよりパンドラで自然に靴が履き替えられ
る。
「待てって雛利!!」
「待つ必要はないだろう?お前の歩幅だと教室に着くぐらいで追いつけるからいい
だろう」
「計算してんのかよ!?」
「当然だ」
雛利は本当に分からない奴だ。
1年前、卒業式にも変な事しやがった。……この話には触れないでおこう。うん。
「おっ!!今日は久々に二人揃って登校ですね~!!」
後ろから爽やか系イケメンボイスが聞こえてきた。
「……なんで俺が雛利と来た時だけいるんだよお前は……」
俺は後ろを向く。
後ろには案の定、見た目はイケメン、中身は変態の白河和磨が居た。
和磨は雛利と同じで見た目だけでかなりの人気がある。だが、実際こいつは変態、
変人、もう少しでストーカーにもなりそうなぐらい危ない。
和磨の持ってるスキルはロリコン、ショタコン、エロ、ヒッキー、BL、GL
etc...とりあえず最悪だ。
「決まってるだろ?俺の親友であるお前が、学校で一、二を争うほどの美人と時々
一緒に登校してくる。しかも仲良さげに。これはその姿を拝むしかないだろう!!」
和磨は鼻血が出る寸前みたいな顔で言ってきた。
こんな奴ですらパンドラを3つ同時に使役できるのだから世も末だと思う。