4 隣の席
私事ですが今日部活である演劇部を引退しました。
今日くらい泣いても良いよね!!(泣)
「分かっていないな祠は。祠が遅刻するという事実を知って、それを変える
為にこうして祠が遅刻する日には同じ時刻に同じ電車に乗ってあげているん
だろうが。それともパンドラでも使って平常時間に行けるのか?え?」
雛利のその人を蔑む態度に俺はムカッとした。かなり。
「なんだよその態度は。どうせ俺はパンドラ専門校に行ってるけどパンドラ
使えねぇよ。文句でもあるのか……って大有りだよな。はいはい、毎度あり
がとうございます。おかげで遅刻はほとんどしてませんよ」
俺がわざとうざったらしく言うと、雛利は萌え声をもっと萌え声にして俺
に話しかけてきた。
「何で祠はいっつもそんなに素っ気無いの?祠が退学したら私が悲しいんだ
よ?だから私がわざわざ力使って祠の手助けしてるのに……迷惑だった?迷
惑だったら……私……」
途中まではただの冷やかしというか騙してると思っていたのだが、雛利の
目に涙が見えて、うそじゃない、と思った。
「わ、悪い雛利……!!素っ気無い態度なんかとってしま……」
俺が謝罪の言葉を言い終わらないうちに雛利が顔を上げる。
「一生祠のフォローはしないし、私のパンドラで一生下僕にしてやる!!」
その目にはさっきの涙の跡形も無い。
「え……」
俺は愕然とした。
そうだ。だから雛利は嫌いなんだ。関わりたくないんだ。いつもうこうや
って楽しんでくる。
こんな奴が隣の席だから、たまったもんじゃない。
「ところで……」
雛利が俺に顔を近づける。
「もう8:00だが?」
「えええええええ!?」