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超巨大宇宙船が落ちて来てから十八年が経ちました:今日からあなたが艦長です!!  作者: なつのさんち
二〇四七年

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249:新大陸発見

「海底火山の噴火を肉眼で確認」


「どんなデータを確認しても、ここに噴火するほどの海底火山があるという報告はありませんでしたが……」


「でも、実際にこの目で事象が確認出来た訳だ。

 事象は研究室で起こっているのでない、現地で起こっているんだ」


「何でも電脳ネットで検索出来る良い時代になったと思っていたんですけどねぇ」


「何事にも裏取りが大事という事だな」


 世界中で誰よりも早く、ポイント・ネモで何かが起こっているのではないかと気付いた二人の気象学者。

 誰の為、何の為に現地まで赴いて確認しようと行動したかと問われれば、二人は答えに困るだろう。

 ただ、何が起こっているのかこの目で確認したかっただけなのだから。


 気になって気になって仕方なかった二人は、WMO本部のあるジュネーブからチリへ、そしてチリからイースター島へ飛び、あらかじめ手配していたエーテルコア駆動式の大型漁船に乗ってポイント・ネモへ向かった。

 移動中の飛行機の中から何かしらの事象が発見出来るかと期待していた二人だが、全く何の兆候も見られず、今回の出張は全て空振りになるのではと危惧していたのだが。


 大型漁船でポイント・ネモへ近付くと、想定していなかった場所で、複数の海底火山が噴火しているのが確認出来た。

 ポイント・ネモからこの位置まで、まだ数百キロは離れている。


「これは島なのか、それとも新大陸なのか」


「ですね、見渡す限り大地が広がっていますが、上空から確認しないと規模が確認出来ませんね。

 しかし何故今まで発見されなかったのか……」


 二人が思い付く中で、一番可能性の高い理由を思い浮かべていると、漁船の船長が慌てて二人の元へ駆け寄って来た。


「通信が入った! 向こうは大日本皇国所属の船だと言っている!!」


「……分かりました、応答しましょう」


 思い浮かべていた相手が、向こうから連絡を寄越したのだった。





「番組の途中ですが、速報です。

 大日本皇国が本日、南太平洋で大規模な海底火山の噴火を発見したと発表しました。

 海底の噴火箇所については複数あり、現在は調査中との事です。

 噴火によって吹き上がる有毒ガスについては皇国の保有技術により無害化、地球環境への直接的な影響が出ないように処理するとの事です。


 また、噴火によって津波が起こる事はないそうです。

 繰り返します、噴火によって津波が起こる事はありません。


 現在確認出来ている噴火の規模から想定すると、最終的には総面積がオーストラリア大陸規模の新たな大陸が形成される見込みであるとし、第一発見国である大日本皇国が領有するという宣言が出されました。


 速報は以上です。

 また新しい情報が入り次第、お伝えします」


「ちょうど皇王陛下が卒業式に参加されているという話題の最中に、とんでもないニュースが入って来ましたね」


「南太平洋と言っても広いですが、どこら辺なのでしょうね」


「えーっと、こちらの情報ですと、ニュージーランドとチリの間だそうですね」


「と言うと、昔で言うところの人工衛星の墓場あたりでしょうか」


「人工衛星の墓場と言うのは、どういった意味でしょうか?」


「耐用年数が過ぎて、いつ機能停止してもおかしくない人工衛星を、制御出来る間にわざと地球へ墜落させるんですよ。

 南太平洋には周辺の島や大陸から離れた、広大で何もない海域がありましてね、そこを狙って落とすんですよ」


「なるっほっど、それで人工衛星の墓場と」


「ええ。現在は人工衛星の処分は神州丸(しんしゅうまる)、つまり大日本皇国が引き受けてくれています」


「ですが、おかしいですね」


「そうですよね」


「お二人がおかしいと仰っているのは、一体何なのでしょうか?」


「島も大陸も、大昔に火山が噴火して、海水で冷やされて出来た大地な訳ですよ。

 それこそ生命が誕生するよりも何億年も前の話ですね。

 今現在、太平洋や大西洋なんかの広い海ってのは、そういう大規模な海底火山の噴火がなかったから、今も海なんですよ」


「そりゃあ至る所で火山が噴火してたら、地球全部が陸地になっちゃいますよね」


「そうそう。

 つまり、南太平洋にある、人工衛星の墓場なんて呼ばれる場所に、大規模な海底火山があるのかって話なんですな」


「それもオーストラリア大陸に匹敵するような大陸を形成出来る規模の海底火山が、地球誕生後四十六億年もじっとしていたのって、すごい奇跡的な話のように思えません?」


「……つまりお二人は、これが自然的現象なのではなく、何か人為的な要因から起こった現象なのではないかと仰りたいのでしょうか?」


「いえいえいえ、あくまですごく奇跡的な事が起きているなぁという事が言いたいだけです」


「そうそうそう、まだまだこの地球にも不思議な現象って起こるもんなんだなぁと思っただけあります」


「そうですか……。


 と、ここで新たな情報です。

 領有を宣言した新大陸について、上空から撮影した映像を大日本皇国が報道関係者向けに公開しました。

 いずれはオーストラリア大陸に匹敵するであろう規模の噴火という事ですが、現状はまだ日本列島の北海道程度の大きさだそうです。

 ちなみに、オーストラリア大陸は北海道の九十倍の面積があり、この映像からさらに九十倍の広さに広がると想定されるようですね。


 さて、お二人に質問なのですが。

 北海道程の陸地が出来るまで、世界中の誰も発見出来なかった、なんて事が起こりえるんでしょうか?」


「はぁー、そうですねぇ、不思議だなぁ」


「ですねぇ、不思議な事が起こるもんだなぁ」


「例えば、飛行機とか、人工衛星とか、国際宇宙ステーションとか。

 お二人がどこか大きな存在に対して配慮されているのは理解出来ますが、私しては真実が知りたいのです」


「……まぁ北海道規模になるまでに、何かしらの観測データに引っ掛かっていたでしょうな。

 しかし今やほぼ全ての通信機器が、皇国の維持・管理によって運営されていますから。

 ですから、その……」


「今仰ったのは可能性に過ぎません。

 我々がその形跡を発見した訳ではありませんので、あくまで参考程度にお考え下さい」


「ありがとうございます。

 えー、大日本皇国総理大臣のナギさん。

 また機会がございましたら、スタジオで詳しくお話をお聞かせ下さいませ。

 それでは一旦CMです」

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