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1.プロローグ

「ミチト。お前をこの国から追放する。ぐふふっ」


 荘厳な装飾の施された玉座の間にて。

 ジェラディド・フォン・ベネットバージェン国王が告げた言葉に衝撃を受けて、膝をついていた僕は愕然とし、両膝をついてペタンと座り込んでしまった。


「ど、どうしてですか、王様!?」

「ぐふふっ。そんなことも分からないのかお前は?」


 でっぷりと太ったその身を豪奢な衣装に包んだ王様は、下卑た笑みを浮かべる。


「仕方がない。説明してやれ、勇者ギンダよ」

「はっ!」


 勇者パーティーのリーダーである勇者のギンダさんが、片膝をついたまま顔を上げる。


「ミチトは、治癒師でありながら、全く回復魔法が使えず、ほんの軽傷すらも治せない無能だからです」

「!」


 僕がショックで目を見開いている間に、玉座に座る王様は、ギンダさんの隣に目を向けた。


「ギンダの証言に異論は無いか、ゴウジ、シュウダよ」

「ガハハハッ! このゴウジが証言する。ギンダの言ってることは正しい! ミチトはどこまでも使えないガキだったからな!」

「クックック……。ワタシも右に同じです。無能治癒師のミチトは、十五歳とは思えない程に身体も小さく武器も扱えず、魔法が扱えないだけでなく、異世界召喚特典のスキルすらも無くて、ゴミ同然です」


 戦士のゴウジさんと弓使いのシュウダさんが、嘲笑う。


 そ、そんな!?

 この半年間、必死に頑張って来たのに! 


 パーティー内で最年少だけど、みんなの力になりたいと思って、歯を食い縛って努力してきたのに!


 元々いた場所は違うけど、同じ異世界召喚者の大切な仲間だと思ってたのに! それこそ、〝家族〟のように!


「王様、違うんです! ギンダさん、ゴウジさん、シュウダさん! 確かに僕の回復魔法はまだまだ未熟です。でも、頑張って練習しているんです! それに、僕には固有スキルがあると何回も説明したじゃないですか! 【レジェンドドラゴン加護】という固有スキルが! その加護によりパーティー全員の〝戦闘中の幸運値〟がアップして、そのお陰で僕たちは、〝こちらの攻撃が当たりやすく、敵の攻撃が当たりにくい〟状態になっているって! 更に、〝こちらの攻撃は致命傷になりやすく、もし敵の攻撃が当たった場合は、軽傷になりやすく〟なってるんです!」


 思わず立ち上がって必死に訴える僕に、王様、ギンダさん、ゴウジさん、シュウダさんは。


「ぐふふふふふ!」

「ギャハハハハ!」

「ガハハハハッ!」

「アハハハハハ!」


 腹を抱えて笑った。


「ぐふふっ。ミチト。知らなかったようだな。ギンダ。教えてやれ」

「はっ! 無能なてめぇが大嘘ついてるってのは、もうバレてんだよ!」

「え!? 僕は嘘なんてついてないです!」

「嘘をついてないだぁ? 良いかてめぇ、よく聞け。先日、ずっと発動していたものの、文字化けして内容が分からなかった俺様の隠しスキルが、明らかになったんだ」

「そうなんですか!? おめでとうございます!」

「ああ。何とそれが、てめぇが必死にアピールしてた〝パーティー全体〟の〝幸運値アップ〟だったんだ」

「え!?」


 僕が驚いていると、「それだけじゃねぇぞ」と、ギンダさんが横に目を向ける。


「ガハハハッ! このゴウジの明らかになった隠しスキルは、〝パーティー全体〟の〝クリティカル率アップ〟だ」

「クックック……ワタシの隠しスキルは〝回避率アップ〟でした。無論、〝パーティー全体〟の、ね」


 ゴウジさんとシュウダが口角を上げる。


「それって――」

「そうだ。F級ダンジョンから始めた後、普通数年は掛かるB級ダンジョン攻略をたった半年で出来たのは、てめぇなんかじゃなくて、俺様たち三人のおかげだったってことだ! 分かったか、この大ウソつきの無能野郎が!」

「! で、でも! きっと僕の固有スキルも、少しは役立っていたはずです!」


 そこに、王様が横から口を挟んだ。


「見苦しいぞ、ミチト。勇者の言と無能治癒師の戯言、どちらが信用に値するかは、一目瞭然だろう」

「でも、僕は本当に――」

「黙れ!」


 王様は一喝すると。


「知っての通り、レジェンドドラゴンとは、この世界唯一の宗教にして我が国の国教でもある〝ドラゴン教〟の崇拝対象である超古代炎竜さま――スーパーエイシェントファイアードラゴンさまのことだ。レジェンドドラゴンさまの名を冠する固有スキルを持っているなどと騙る無礼者は、本当ならば即刻死刑となるところだが、国外追放で勘弁してやるのだ。ありがたく思え」


 冷酷な瞳で僕を見下ろして。


「改めて告げる。ミチト。お前をこの国から追放する。ぐふふっ」


 嘲笑を浴びせた。


※―※―※


「本当にこの先が国境なんですか?」

「うるせぇな。さっきから言ってるだろうが。この山を超えなきゃいけねぇんだよ」


 国外追放を告げられた直後、僕はギンダさん、ゴウジさん、そしてシュウダさんに連れられて、レジェンドボルケーノと呼ばれる巨大な活火山を登っていた。


 確かここって、登った後、向こう側から下りても、ギリギリ国境を超えなかったような。


 しかも、わざわざ登らなくても、レジェンドボルケーノの麓を通り過ぎるだけで、国境には行けたと思うんだけど。


「やっぱりおかし――」


 ――いですよ、と続けようとしたが、突然背後から押し倒されてしまった。


「何するんですか、ギンダさん!?」

「てめぇを縛るんだよ」

「え!? どうしてそんなことを!? 僕、逃げたりしませんよ!」

「念には念を入れる。一応〝仕事〟だからな。〝てめぇを殺す〟という、な」

「!?」


 両手首と両足首を縄で縛られてしまった僕は、ギンダさんに「ほらよ」と放り投げられてしまい、それを「ガハハハハッ! 任せろ!」と、巨漢のゴウジさんが軽々とキャッチして、肩に担いで歩き出す。


「ガハハハハッ! ジタバタしても無駄だ!」

「国外追放じゃなかったんですか!?」

「ハッ! 国王は、イメージを大事にしているのさ。自分が勇者パーティーの一員として異世界から強引に召喚しておきながら、いざ役立たずと分かったら即処分、なんて、民の心に寄り添う温厚な国王像から掛け離れちまうからな」

「そ、そんな理由で、僕を人気のない場所で殺すんですか!?」

「てめぇが死んでも誰も悲しまねぇよ、この無能が!」

「ガハハハハッ! 違いない!」

「クックック……人間社会にゴミは要りませんからね。自然界に帰すのですよ」


 く、狂ってる!

 人の命を何だと思ってるんだ!?


 「お願いです! 助けて下さい!」と僕がどれだけ懇願しても、ギンダさんたちは聞き入れてくれなかった。


「着いたぞ。チッ! 滅茶苦茶アチーな!」


 そうこうする内に、一つの街がすっぽり入りそうな程に大きな火口に到着。


 火口はかなり深く、穴の下の方には、ぐつぐつと煮立っている真っ赤なマグマが見える。


 い、嫌だ!

 死にたくない!


「お、お願いです! 僕は皆さんのことを、大切な仲間だと思って頑張って来たんです! だから――」


 目に涙を浮かべながら何度目か分からぬ懇願を繰り返すと。


「そうだな……大切な仲間だよな……」


 神妙な面持ちでギンダさんがゴウジさんに手を差し出して、担いでいた僕を手渡され、受け取る。


「ギンダさん!」


 やった!

 思いが通じたんだ!

 やっぱり、ちゃんと僕らは仲間だったんだ!


 僕が感激の涙を零した直後。


「あ~っと! 手が滑った~!」

「え!?」


 ギンダさんが、眼下の火口に向けて、僕を〝放り投げた〟。


「うわああああああああああああ!」

「ギャハハハハ! 悪いな! 手元が狂っちまってな!」

「ガハハハハッ! そんなこと言って、思い切り投げてただろ!」

「アハハハハハ! 良いじゃないですか、ゴミはちゃんと焼却しなければいませんから!」


 哄笑が遠ざかっていく。


 くそっ!

 くそっ! くそっ! くそっ!


 これが僕の最期!?


 両親に虐待されて、殺されて。

 せっかく、神さまに、同じ姿で転生させてもらったのに。

 

 生まれて初めて、仲間が――ちゃんとした〝家族〟が出来たと思ったのに。


 もし……もしもう一度、転生出来たら……


 今度こそ、僕は〝家族〟が欲しい……!


「でも……きっと無理だ……転生も無く、僕はただ死ぬだけだ」


 僕がそう呟いた。

 刹那。


<助けて欲しいかのう?>

「!?」


 声が聞こえた。

 〝真下〟――〝マグマの中〟から。


 誰かなんて分からない。

 でも、僕は必死に叫んでいた。


「た、助けて!」

<ならば、固有スキル【レジェンドドラゴン蘇生】を発動するのじゃ>

「え!? あ、本当だ! 【レジェンドドラゴン加護】【完全回復魔法】【増幅ブースト】の三つの固有スキルが無くなって、代わりに【レジェンドドラゴン蘇生】が表示されてる!」

<早くせぬと、死ぬぞ?>

「! レ、【レジェンドドラゴン蘇生】!」


 その瞬間。


「ガアアアアアアアアアアアアアア!」

「!」


 〝マグマの中〟から、マグマよりも赤く巨大なドラゴンが出現、僕を右前足でキャッチすると、真っ赤な翼を羽搏かせて上昇、火口の上空へと一気に舞い上がる。


「巣は、まぁここで良いかのう」


 ドラゴンが左前足を無造作に眼下に翳すと、マグマが火口ギリギリまで上昇、それを一瞬で冷やして平らな地面を創り出して、着地した。


「あ、あの、助けて頂き、ありがとうございました! レジェンドドラゴンさん!」


 地面に下ろしてもらい、縄も鋭い爪で切ってもらった僕が頭を下げると、ドラゴンは、「礼には及ばんのじゃ。其方のおかげで妾は、千年振りに復活出来たからのう。そのお返しじゃ」と答える。


 「えへへ」と僕がはにかんだ、次の瞬間。


「では、用済みの其方を殺すとしようかのう」

「………………へ?」


 ドラゴンは、牙を見せて笑った。


「こ、殺す!? な、何でですか!? 助けてくれたじゃないですか!」


 たった今自分を救ってくれたドラゴンが発した言葉に、僕は混乱する。


「先程も言ったがのう。助けたのは、妾が復活する手助けをしたことに対する礼じゃ。じゃが、一度助けたことで、義理は果たしたからのう。その後殺そうが何をしようが、妾の勝手じゃ」

「そ、そんな!?」


 愕然とする僕に、ドラゴンは「それに」と続けた。


「其方のような、【レジェンドドラゴン】に関する固有スキルを持つ者が現れるのを待っておったのじゃ。其方は、本来ならば一つしか与えられない固有スキルを三つも持っておったからのう。しかもそれらは、【レジェンドドラゴン加護】【完全回復魔法】【増幅ブースト】と、内容も完璧だったのじゃ。妾は、【レジェンドドラゴン加護】はちゃんと発動させつつも、残り二つの【完全回復魔法】【増幅ブースト】は、その効果を抑制していたのじゃ」


 効果を抑制!?

 だから、三つの内二つも使えなかったんだ!


「な、何のためにそんなことを!?」

「全ては【レジェンドドラゴン加護】と融合させて、【レジェンドドラゴン蘇生】を完成させるためじゃ。其方の意識下で発動されると、融合させにくいからのう。まずは妾が其方の内部に干渉して、【完全回復魔法】と【増幅ブースト】を融合、【完全回復魔法】を【増幅ブースト】することで【蘇生】スキルにしたのじゃ。その後、【レジェンドドラゴン加護】と【蘇生】を合成して、固有スキル【レジェンドドラゴン蘇生】を完成させるという工程じゃ。其方が異世界召喚されてからの半年間、ずっと試行錯誤しておったのじゃが、其方が殺される直前、ギリギリ間に合って良かったのじゃ」


 平然と言い放つドラゴン。


「……じゃ、じゃあ、僕はただ、復活のために利用されただけってことですか?」

「如何にも」


 王様とギンダさんたちに殺され掛けて、助けてくれたドラゴンも、実は僕を道具として利用していただけだったなんて……


「久方振りじゃからのう。ウォームアップがてら、ちょいと世界でも滅ぼすとしようかのう」

「!?」

「じゃが、まずは其方からじゃ」

「!」


 恐ろしい重圧プレッシャーと殺気を感じた僕は、慌てて逃げ出した。


「無駄じゃ」

「くっ!」


 が、ふわりと飛び上がったドラゴンが悠然と先回りして着地する。


 逃げられない!

 どうする!?

 どうしたら、ここから生き延びられる!?


「さて、どうやって殺そうかのう。世界最強且つ全戦全勝の妾ならば、其方のような矮小な存在、蹴散らすのは容易じゃが……。究極の炎のドラゴンブレスで一瞬で焼き尽くすか、この拳で殴打し、木っ端微塵にするか、この尻尾で最果てまで吹き飛ばすか。どうするか、悩ましいのう」


 不思議だった。

 巨躯を誇る世界最強のドラゴンを前にして、恐怖しつつも、僕は絶望していなかった。


 もしかしたら、色々とショックなことが起こり過ぎて、精神状態がおかしくなっているのかもしれない。


 でも、少なくとも、両手足を縛られてマグマに向かって落とされた時よりかは、今の方が、まだほんの少しだけ希望はあるはずだ!


 相手は世界最強のドラゴン。

 でも、逆に言えば、相手は〝たった一人〟だ。

 その一人を、どうにか出来れば――


「よし、決めたのじゃ。では、今からこの拳で殺して――」

「ぼ、僕と勝負しろ!」


 僕の叫び声が、ドラゴンの言葉を遮る。


「勝負……じゃと?」


 ドラゴンが怪訝そうな表情を浮かべる。


「君は、世界最強で全戦全勝のドラゴンなんだろ? だったら、〝どんな勝負〟でも勝てる。違うかい?」

「無論、その通りじゃ。妾が勝てない勝負など無いのじゃ」

「じゃあ、僕と勝負しろ! もし僕が勝ったら、一つだけ何でも言うことを聞くこと。勿論、君が勝ったら、僕は一つだけ何でも言うことを聞く。それで良い?」

「ああ、問題ないのじゃ」


 よし、乗ってきた!

 プライドが高そうだし、自信家っぽいから、乗ってくれるとは思ったけどね。


「して、一体何で勝負すると言うのじゃ?」

「勝負内容は、〝ジャンケン〟だ!」

「〝ジャン……ケン……〟じゃと? 何じゃそれは?」


 知らないんだ! 良かった!

 相手は〝初めて〟だけど、こっちは慣れてる。

 これは大きなアドバンテージだ!


「これがグーで、これがチョキで、これがパー。それで、三つの内のどれかを出して相手と勝負するんだけど――」


 というように、僕が両手を使って一通り説明すると、ドラゴンは「なるほど。三竦みじゃのう」と反応した後、言葉を継ぐ。


「じゃが、これはただの児戯じゃ。殺されたくないからと、其方が時間稼ぎしているだけ――」

「あれ~? 逃げるの~?」

「なっ!?」

「もしかして、負けるのが怖いの~? あんだけ偉そうに〝世界最強〟とか〝全戦全勝〟とか言ってた癖に~?」

「……安い挑発じゃのう……後悔することになるぞ? 妾が勝ったら、即座に殺してやるのじゃ!」


 怒りで拳を固く握るドラゴン。


 よし! ちゃんと勝負の場に残ってくれた!


 恐怖と緊張で震えながらも、僕は内心、ガッツポーズする。

 

「次に、掛け声を説明するね。掛け声は〝最初はグー、ジャンケンポン〟なんだけど、相手が〝最初はグー〟って言ったら、必ず〝ジャンケンポン〟は一緒に言ってね? そうじゃないと、失格で負けだから。分かった?」

「ああ、分かったのじゃ」


 失格負けなんてルールは無いけどね。

 君の無知につけこんで、加えさせてもらうよ。


 僕は、息を一つすると、改めてドラゴンを見上げ、真っ直ぐに見詰めた。


「じゃあ、行くよ?」


 ここからが勝負だ。


 僕は、口を開けて、息を吸い込むと――


「そう言えば、さっき、『この拳で殺してやる』とか言ってたけど、君の脆弱な拳じゃ、僕に傷一つ付けられないよ?」

「何じゃと!?」


 思いっ切り煽った。


「そこまで言うなら、受けてみ――」

「〝最初はグー、ジャンケンポン〟!」

「――〝ジャンケンポン〟!」


 早口で僕が仕掛けると、失格負けを回避する為に、ドラゴンは慌てて声を揃えて、僕の眼前に出した。


 僕を殴ろうと握り締めていた〝拳〟を、そのまま。

 僕の小さなパーが、巨大なグーを迎え撃つ。


「あ」

「僕の勝ちだね」


 やった!

 勝った!

 勝てた!


 嬉しい!

 小躍りしたいくらいに!


 めっちゃズルしたけど!

 でも、勝ちは勝ちだ!


 呆然と、自分が出した拳を見詰めていたドラゴンは。


「ア~ハッハッハ~!」


 大笑いした。

 その大きな声に、大気がビリビリと震える。


「四十六億年で初めて負けたのじゃ! この世界最強の妾に勝負を挑み、自分の土俵に引き摺り込み、挑発して冷静さを失わせた上で、勝ちをもぎ取る。天晴れじゃ! 何とも面白い男じゃのう、其方は! ア~ハッハッハ~!」


 めっちゃ笑ってる。

 これは……助かった……のかな?


「ふぅ」


 笑い終えたドラゴンが、じろりと僕を睨み付ける。


「!」


 〝ヤバい〟と直感した僕は、反射的に後ろを向いて、駆け出そうとするも。


「あっ!」


 ドラゴンの前足が俊敏に動き、僕は捕まえられてしまった。


 くそっ!

 ここまでやっても、駄目なのか!?


「くっ!」


 ドラゴンの身体に引き寄せられていく。

 巨大な口が――鋭い牙の生えた口が、迫ってくる。


 くそっ! くそっ! くそっ!


 僕が、思わず目を閉じると。


「……このままでは、やり辛いのう」


 ポンッ


「いたっ!」


 何かが弾けるような音が鳴ったかと思うと、何故か僕は落下。


「いてて……」


 辺りに煙が充満する中、お尻を擦りながら立ち上がると。


「これなら抱き締めやすいのじゃ! 妾は、其方のものになってやるのじゃ!」

「むぎゅっ!?」


 煙の中から現れた、真っ赤なドレスを身に纏った二十歳くらいの赤色ショートヘアの美女に抱き締められて、その豊かな胸の中に、僕の顔は埋まった。

【お願い】


お読み頂きましてありがとうございます!


ほんの少しでも、「面白そうかも!」「応援してあげよう!」と思って頂けましたら、ブックマークとページ下部↓の☆☆☆☆☆を押して、評価して頂けましたら嬉しいです!


執筆の大きなモチベーションとなりますので、是非ともご協力頂けましたら幸いです!


何卒宜しくお願いいたします。

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