第二十一章31 【アンサー・クリエイト/第10席戦3】31/【神宮 美彩(かみや みあや)】対50名04
【美彩】対【ストッパー・キャット】の戦いが始まった。
【ストッパー・キャット】は【ストップ・エボルブ】という特定の条件を満たす事によって相手の【成長】を止める事が出来ると言う特殊能力を持っている。
それは【ストッパー・キャット】にとっては難しい条件となるが、彼女にもそれを相手に悟らせない事でアドバンテージを持つことが出来る。
【美彩】は【ストッパー・キャット】がどんな法則でその力を行使するか解らないから勘で動くしかない。
【ストッパー・キャット】はブラフで嘘の情報を【美彩】に示す事によって彼女の行動を誤らせると言う事も出来る。
つまり、これは心理戦でもある。
【ストッパー・キャット】の【ストップ・エボルブ】の条件は2部構成になっており、最初は17工程。
この17工程は途中で他の工程を入れてはならない。
17工程を終えると第1段階終了となるので次の第2段階に入るまでどんな行動を取っても良い。
ただし、第2段階が始まると21工程を終えるまで他の工程を入れてはならない。
それが出来れば、【美彩】の【成長】は完全に止まる。
どんな修行をしようが、どんな力を得ようが彼女は一切成長しない。
そう言う力である。
つまり、17手先を読み、休憩を挟んで21手読みきれば、この力は肯定されると言うものである。
この17手と21手も例えば、
【手を叩く】、
【足踏みをする】、
の様な単純な動きでは効果がない。
対象者を含めた複雑な動き、例えば、
【相手に三角締めをする】、
【相手をぶん投げる】、
などの様に、相手を交えてのアクションを取り入れなければ効果がない。
つまり、【美彩】の動きを見きって行動しなくてはならないと言う事になる。
ある意味、【将棋】の読み合いにも似ていると言えるだろう。
非常に使い勝手の悪い力。
それが、【ストップ・エボルブ】だ。
だが、【ストッパー・キャット】はそれを承知でこの力を習得した。
なぜなら、彼女は先読みを得意としているからだ。
彼女ならば、この力を有効に使える。
だから、それを得たのである。
戦法の読み合いが続き、【ストッパー・キャット】は第1段階を完遂した。
だが、【ストッパー・キャット】にとってはここからが正念場となる。
第2段階に入る前にいくら他の動作をしてもかまわないが、一旦、第2段階に入ると21手を完遂する前に違う動作になった場合、二度と【美彩】に【ストップ・エボルブ】の効果は適用されなくなるというリスクを背負っている。
こういう大きなリスクがあるからこそ、対象者の成長を絶対的に無くす効果が得られるのだ。
結局、第2段階を初めてから14手目までは出来たが、15手目で目論見と異なる動作をしてしまい、二度と、【美彩】に【ストップ・エボルブ】が利かない耐性を持たせてしまったのだった。
対象者1人に対して、この力が適用出来るチャンスは1生に1回である。
この事実をふまえ、【ストッパー・キャット】は、
「降参・・・
【ストップ・エボルブ】が破られた時点で私には貴女に勝つ方法がない」
と言った。
こうして、まずは1人抜きを果たしたのだった。




