読み合い地獄
相変わらず泣かず飛ばずの拙作のまだ未公開分を家族に読んでもらったところ「以前のような熱量を感じない」と言われました。そりゃあそうだ。こちらとしてはもう早く終わらせたいから。この終わりのないディフェンスを。
元々書きたいネタもほぼほぼ使い果たしたが、物語として成立させるにはまだある程度書き続ける必要がある。そして書けば書くほど出来の悪さが浮き彫りになる。それは何故か。他者の作品を色々と読んだからである。
じゃあどうしてわざわざ傷を負いに他者の作品を読みに行ったのか。
星のためじゃい!
最早筆者にとってはなろうは小説置き場以外の何者でもなく、いつ拙作を削除しても未練はない。エッセイの「ブクマ1」というネタのためだけに残しているだけである。掃除のおばちゃんがサーバールームのコンセントを引っこ抜いてデータが飛んでも何も気にならない。
では筆者は普段どこにいるのか。〇クヨムである。〇の入力が面倒なため以降「アレ」と表記する。「アレ」は相互評価という星乞食が公然とまかり通る世界であり、お礼の星目当てに読まずに星を付けまくってBANされた者もいるという魔境である。まあ皆さんもご存じなのではないでしょうか?
知らない方のためという文字数稼ぎのために説明すると、「アレ」には自主企画というシステムがある。
「現代ファンタジー集まれ!」
「アクション重視の作品置き場」
「エッセイ募集」
こんな具合で企画者の趣旨に沿って自身の作品を登録していくわけだが、「☆の投げ合い!」のような企画が平然と鎮座しているのが問題である。こういう部分が「アレ」が相互だなんだ言われる原因の一つだと考える。まあ筆者も星目当てに小賢しい真似を色々とやっていたので公然と非難できないんだけどNE!
さすがにそういった自主企画に参加して星稼ぎをするのはなんとなく嫌だった。強がりである。あとこういうのに参加した記録って残るし。でもこまめな人はそういう企画に参加して星を稼いだ後に企画を抜けて記録に残さないとか。俺でなら見逃しちゃうね。
じゃあ星稼ぎのために筆者が何をしていたかというと「営業」である。普通の自主企画でも全体の検索でも何でもいい。「これは自分に合いそうだな」とか「これは面白そう」といった作品を選ぶ。ポイントは星が数百を超えているような作品は避けること。読者の反応が多すぎて無反応な可能性があるからである。
あとはその作者の「おすすめレビュー」と「登録年月日」を見る。めちゃくちゃ昔から登録しているのに「おすすめレビュー」……つまりは星を投げた回数が極端に低いと拙作のようなうんちぷりに返ってくる可能性は極めて低い。逆に登録して日が浅いのにバンバン星を飛ばしているような人物はディ・モールトベネ!
雑な人間は1話だけ読んで「面白いです! 今後に期待!」とかテキトー抜かして読んだアピールをする。通るかっこんなもん! じゃあどうするか。読むしかない。序盤の盛り上がりや、作者のこだわりポイントらしき部分、気に入った場面を見つけてその話に感想を残す。星はすぐには渡さない。「ありがとうございます」で終わる可能性があるからだ。
同じ「自主企画」に参加していれば、読み返しが来るかもしれない。来たらチャンスだ。定期的にコメントを残し、ストーリーのここぞという場面で星をぶつけるのである。ここまでくれば星が大抵の場合返ってくる。返ってこなくても恨まない。
まあ、悪い気はしないでしょ?
でも単純に作品が趣味というか性癖にぶっ刺さった際には素直に星を渡す。これはお礼目当てではない。純粋な評価だ。一応営業をかけている先の作品が面白くないというわけではない。
そんな作業の繰り返しでちまちまと星を稼ぐ作業をしていたら、誇れるほどではないがブクマ1よりはましな張りぼて作品が出来上がった。だがこの作業、疲れるのである。ある程度しっかりと作品を読み込む必要があるし、コメントが往復する可能性もある。仕事だよこんなの。自作を書く時間もなくなる。
その仕事感が嫌なのと、営業先を探す時に心がポッキリいったのが営業を辞めた理由である。ちなみに筆者は現実世界でも営業を辞めている。根本的な部分から合っていないのだ。
結局作品探しの際に嫌でも作品の星が見えてくる。話数の数倍の星を得ている作品が当たり前のように転がっており、みんながみんな筆者のような「営業」をしているようにも思えない。そこで全てが馬鹿らしくなった。
この回の教訓は「分相応の評価を受け入れろ」ということ。当然営業をしなくなったら星は増えなくなった。その程度の作品である。少なくとも筆者はそう思う。
次回はどうしよう。このクソエッセイから小説の方に飛んで見て下さるありがたい方もいらっしゃるようなので、感想にボロクソ書いていただければネタにでもなるのですが。
何も無ければ「自作品をブクマ1にするための創作論」にでもなります。面白くはないです。面白くない作品の書き方講座になるので。