別に出版とか高望みをしていたわけではないけど
どうして何も反応がないまま20万字も突き進んでしまったのか。「努力は報われる」と猛進したわけではない。家族の応援があったのだ。
家族の応援。
それは本当に素晴らしいことだと思う。先日家族に創作活動を受け入れてもらえずなろうを退会していた方がいらしたが、それに比べれば雲泥の差と言ってもいいだろう。いや、星とマントルくらいある。
その力は凄まじい。ポイントが入らずとも、ブクマが付かずとも家族が面白いと言ってくれる事実だけで突き進んでしまえるものなのだ。経験者は語る。朝早く一話書き終わった日は叩き起こして読ませたりしていた。迷惑過ぎる。
ただ、これが問題だった。というか問題になるような残念な脳を筆者がしていた。
始めは家族の応援だけで満足していた承認欲求くん。彼は刺激に慣れて段々と心の中で主張を始める。承認欲求くんは「面白いねえ」程度の感想では満足しない。ここでAがBするシーンがどうのこうの……といった具体的な感想が貰いたくて仕方なくなる。
ここで承認欲求くんに脳を寄生された頭がパー状態の筆者は続きを書くことで、誰かが自分を見つけてくれないかという思考に陥ってしまった。サブタイトル通り出版のような高望みをしたかったのではない。
というか本当に出版を狙っているのであれば、同じジャンルで創意工夫をしたり他のジャンルを試すはずであっていつまでも鼻くそのような同じ設定をいつまでもこねくり回していないのである。昔学校で「ジャンプ読んだ?」みたいな感覚で承認欲求くんは自作品を語りたかったのだ。
まあ結果としてなろうでは誰も読んでいないんですけど。ツイッターの感想書きます系の募集であったり、カク〇ムの読み合い企画など読んでもらう機会は作ろうと思えば作れる……!
が、筆者は自然発生的な読者が欲しかったのだ。そんなに贅沢な話だろうか。贅沢なんだよ。自力でブクマの1つくらい稼いでから言え。
毎話コメントをくれなくてもいい。要所要所で「分かってる感」のあるコメントをして欲しかった。道を踏み外す前に。そして何も反応もないまま20万字も投稿したのである。ちなみにまだ完結していないし、一応書く気力はある。
最早なろうでの評価は諦めている。他のサイトで反応があったりなかったりするのと、続きを楽しみにしている家族のために書いている。ただエタろうとしたことは何度もあった。「豚爆弾が投下され世界は平和になった」とか書いたりして強制的に話を終わらせようとしたが、その都度止められた。
ちなみに豚爆弾とは世界の全存在が豚となり、恒久平和が実現する爆弾のことである。
家族がここまで熱心に小説を応援する理由に一つハッキリとしていることがある。それは小説に時間が取られるようになり、ソシャゲをする時間がほとんどなくなったからだ。筆者はゴミカスなので、すーぐ課金したくなりすーぐ課金しすーぐ素寒貧になる。
無課金で進めていたソシャゲもあったが、家族にとってリスクであることには変わりない。何かにつけて金をせびるゴミが、キーボードカチャカチャに夢中になり金遣いも荒くなくなる。こんなにいい趣味はないだろう。
えっ、じゃあ筆者の執筆を本当に、心の底から楽しみにしている人って……。
この回の教訓は「ネットでもリアルでも応援してくれる人は本当に大事」ということ。当たり前だが、それが全くいないと壁と話しているのと大差ない。少なくとも筆者はそう思う。
次回「2ポイントの重み」に続きます。