再会
「洗剤が無い・・・詰め替えは・・・無い」
溜まった洗濯物を片付ける為に洗濯機の前で凹みながら男は面倒そうに呟く
「そう言えばトイレットペーパーも残りが少なかったな・・・・仕方ねぇ運動がてら買い出しに行くか」
面倒と思いながら男は外出の準備を始める
(今日は日差しが強すぎず弱すぎずで過ごしやすいな・・・折角外に出たし普段通らない道から店に向かうか)
男は童心に帰ったかの如く縦横無尽に歩き続けた
そしてふと見慣れない神社が見えてきた
(こんな所に神社なんてあったのか・・・けどこの神社以前に来たことがあるような・・・)
(これも何かの縁だし賽銭してくか)
何か違和感を感じながら男鳥居をくぐった
「・・・俺はここを知ってる!?」
鳥居をくぐった瞬間に蘇る記憶に男は動揺しながら周囲を見渡す
「あそこだ・・・」
男が向かった先には大きな大木があり、男は目を閉じてその大木に触れながら言葉を発した
【交信】
目を開くとそこは灰色の空間が広がっていた
周囲を確認していると声をかけられた
「先ずは【交信】を無事使えたようですね」
「これで我々も貴方を通して次元の干渉が可能となりました」
「そして大木の魔力を大量に浴びたので貴方の肉体を強化することが可能となりました」
再会を喜ぶ声に男は戸惑っていた
「前に殺された時、蘇らせてくれた奴だよな?」
「てかあの大木は何なんだ? 魔力って何?」
「その魔力を浴びたって俺大丈夫なのか?」
勝手に話を進める声に自身の不安をぶつける
「そう我々は以前貴方を修復した者です」
「大木や魔力については少しややこしいので後ほど説明させていただきます」
「先ずは我々を貴方肉体に収めて元の次元に戻って欲しいのです」
訳が分からず男は戸惑いながら最後の声の内容に驚きを隠せず吠えた
「我々を収める!?」
気味の悪い提案を否定しようとした時
「あくまで一時的な処置ですのでご安心を」