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爆縮と体温の機知(7)

閑散する月

あんなに罵倒したのに

あんなに軽蔑したのに

いざ離れるとなると

どことなく寂しい

一緒に居るという時間は

嫌いな相手でも

特別にするんだ

けれど

それは優しさからでは無い

しなくてもいい行動が

そこに捨てられるのが

どことなく淋しいのだ


好きだけを結合したなら

とめどなく幸せなことだろう

嫌いだけを結合したなら

灰になるほど不幸なことだろう

けれど

そんなことは

どちらも起こらない

混ぜ合わせた

自分らしいネックレスになって

首輪になるのだ

それを嬉しく思わなければ

生きていることに

価値は無いのだ


涙が枯渇する夜は

悲しい形だけが

スピードを出している

汗が油と流れる夜は

気持ち悪さだけが

歩いて行く

けれど

何も無いよりは良いから

それに寄りかかって

出来事を比べて

下があるとか

上があるとか

もういいではないか

自問自答をしながら

終わりを迎えるまで

自身の心情に付き合っている

その姿は酷く醜い者なのだ


浅瀬に座って

波の動きを眺めて

水面に映る雲を見る

全てが勝手に動いているなら

動かないことも

勝手に動いていることになる

けれど

それを動かされているとは

言えないのだ

動かないと決めたのであれば

それは動いているに等しい

屁理屈だと言うだろうか

誰も言えないだろう

屁理屈は人間の為にあるのだ

人間が理解する為にあるのだ


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