暗雲が立ち込める物の怪神社。
前回からの続きです。
その頃、告白したはいいもののその後どうしたら
いいのか悩んでいた笹山くんはわざわざ自分から神崎神社に
向かっていた・・・・・。
「僕だって男だ!!!告白したんなら堂々としなければ!!
まず責任を取りに彼女の家にお邪魔するのは当然・・・。
そうなれば相手方の家とも話がついて交際から結婚へと
いくいくは発展し・・・こ!!子供とか!!?」
ぶつぶつと気持ちの悪い言動を繰り返す一見怪しい男。
それが笹かまくんこと笹山少年だ・・・・・。
「子供は妖怪とのハーフか。いいだろう。ハーフ上等じゃないか。
きっと僕に似て頭が冴え、顔は彼女によく似て可愛いのだろう・・・。
ふふふふふ・・・・・。」
なんだか言動が段々気持ち悪くなる彼。
周りにいた人々が怪しんでひそひそ話をする始末・・・。
その群衆の中にややこしいことに千尋もいた。
「変な奴がいるな・・・。鈴良あたりに気を付けるように
言っとかないとな。」
流石、霊感少年というべきなのかはさておいて。
千尋は疑いを知らない無垢な少女といえば鈴良だろう、と
まず思い浮かべたのでこんなセリフがするっと出たのである。
「しかし、どこ行くんだこいつ・・・。僕と同じ方向だけど。」
千尋が怪しんで笹山を凝視すると、
彼の方も気が付いて千尋を思わず睨みつけた・・・。
「お前!!最近神崎神社に入り浸ってるって噂の真鍋千尋じゃないか!!!」
「げ。きもちわる。なんか僕のこと知られてる・・・。」
「何がきもちわる!か!!僕は鈴良ちゃんの婿だぞ!!!」
一瞬、風が吹いた・・・。
その次の瞬間。
「婿だとーーーーー!!!こんな気持ち悪い男に鈴良は渡せないーーー!!」
思わずそう叫んでしまう千尋・・・。
「渡せないとは何事か!!!まさか貴様も鈴良ちゃん狙いの輩か!!
そうなのか?!!ハッ!!ま・・・まさか彼女狙いで神社に入り浸りを!!」
「妄想すんなー!!僕は・・・」
「鈴良と一緒のお布団で寝た仲ですもんねー?」
その時、きれいな声がした・・・。
聞き覚え抜群の声・・・・・。
「夏菜さんーーーー!!!そんな昔の話をおおおお!!!
蒸し返さないでくださいいいいい!!!」
涙目で彼女の方に向かって走り出す・・・。
「心配になって外に出てみたら・・・。」
夏菜は呆れた顔をして千尋と笹山の顔を交互に見やる。
続。
とうとう笹山と鉢合わせになった物の怪神社メンバーズ・・・。
次回どうなるんでしょう?(笑)




