愛の大絶叫。
前回からの続きです。
学校に着き、千尋は鈴良を置いて、夏菜の元に走った。
「すずらちゃんはここで待ってて!!」と言葉を残して・・・。
「はいにゃん・・・。」
走り去る千尋の後ろ姿を見つめながら、
淋しそうに呟く鈴良。
「すずのことはどうでもいいにゃんか・・・?」
ほんの少し、涙ぐんでいた・・・。
そんな彼女をよそに、夏菜のいる教室に走り込む。
「夏菜さんっ!!!」
すると、ルームメイトの別の女学生が近づいてきた。
「神崎さんなら屋上にいるんじゃないかな?
普段と違う態度だったから・・・。あの子、
苛々することがあると屋上に入り浸る癖があるみたいだから・・・。」
「そ・・・そうなんですか・・・。ありがとうございます!!」
(ひゃー!!やっぱり苛々してたんだー!!ひいー・・・!!)
屋上までの階段を上りつめ、彼はひどく荒げた呼吸を
落ち着けるべく、深呼吸をして屋上で外を眺めてる夏菜の後ろ姿を
凝視した・・・。
「夏菜さんっ!!!」
その呼び声に振り返る彼女の目はどこか虚ろだった。
「なに?」
冷たくそう言い放つ夏菜。
「子供なんか出来てないからっ!!何もしてないし、
事故も何も起きてないですっ!!僕が好きなのは、
夏菜さんだけですっ!!信じてくださいっ!!」
突然の告白に動揺し、一瞬沈黙したのち、
夏菜の顔は紅潮する・・・。
「な!!何言って!!!」
「あ・・・・・!!」
自分でも突然愛の告白をかましたことに驚いてしまう千尋少年だった。
続。
ついに直接告白してしまう主人公・・・。
でもコメディーなのでシリアスになりきれない物語です。(笑)




