雪×雪姉弟と三角関係だらけバカップルども。
前回からの続きです。どうぞ。
神社の階段を爆走する様に駆け上がってくるのは・・・。
そう、池之宮琴音とその取り巻き3人娘だった。
「氷雨様!!何故、このような場所に!?
さては!!このアバズレの神崎夏菜にたぶらかされたのですね?!
許しがたき!!神崎夏菜!!!」
ハアハアと息を荒げながらも夏菜への罵倒はいつもどおり・・・。
「また来たか・・・。馬鹿のお嬢様が・・・。」
こめかみに手を当てて頭が痛いと言わんばかりに下を向いてため息をつく夏菜。
「琴音さん・・・どうして・・・。」
僕がそう尋ねると、琴音さんの目つきが柔和になった。
「千尋さまではありませんかっ!!まあまあ!!!
千尋さまに氷雨さまっ!!お2人に是非見ていただこうと
こちらを着こんできましたのよ!!こんなこともあろうかと!!」
ババッと、服を脱ぎすて、ラメラメのゴージャスな赤の水着姿になる琴音。
鼻血をブーッと出して倒れる吸血鬼のブラッディー。
その様子を見て、取り巻きの1人の小清水さゆりが一言・・・。
「最低ですわ・・・・・・・・・・・。」と呆れて罵倒・・・。
「さ・・・さゆりちゃん・・・ごめ・・・ごめんなさい・・・。
僕は女性の裸体にはめっぽう弱いんです・・・。」
鼻血を流しながら弁解するブラッディーであった。
「情けないお方ですのね・・・。」
心底がっかりした様な面持ちでブラッディーにとどめを刺す。
「あらあらあ~?」
その様子をニヤニヤしながら見て観察している秋乃。
そんな3人をさておいて。
「なかなか素敵なお召し物ですね・・・。」氷雨がホストの様に
琴音の横に立ち、手の甲にキスをする。
「あらん・・・。」
ハートマークが語尾につきそうな色気のある声を出す琴音だった。
「馬鹿じゃないの・・・?」
雪路はジト目で弟を見やる・・・。
「あらあら。こちらも三角関係ね?」
秋乃はあちらにもこちらにも目をやる。
流石は占い師。誰がどうなるやらの行く末を見るのが好きらしい。
「氷雨さまっ!!今度は室内プールに行きましょう!!
わたくしがリムジンで連れていって差し上げますわ!!」
「ぷーる・・・。なるほど、また涼しいところですね?
是非、今度ご一緒させていただきます。今は行けないので、
また・・・・・。」
「さ。帰るわよ。氷雨。」
雪路は氷雨の右腕を掴んでしゃらーんと空中を舞う。
「さようなら、皆さん。また会いましょう!!」
左手で手を振りながら消えていく2人・・・。
「そおんなぁああ・・・!!」
がっくりくる、琴音は地団太を踏む。
「とりあえず、この件は一件落着かしらね・・・。」
夏菜はほっと胸をなでおろした・・・。
続。
次回から、また違う展開のお話を練りますね。
とりあえず、一旦は雪女&雪男のエピソードはこれで終結。