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第3話 受付嬢殺してぇ

 新宿第二ダンジョン【ウォール・ピラミッド】。


 ダンジョンランクはB。新宿に3つあるダンジョンの中で2番目のランク、つまり難易度だ。


 ウォール・ピラミッドは名前の通りピラミッド型のダンジョンだ。半径100メートル以上に渡って開けた空間で包囲され、さらにそのを周り丈夫なバリケードで覆われている。ダンジョンコラプスを警戒してのことだ。バリケードには東西南北に4つの入り口がある。その南門の警備員に冒険者ギルドで発行される冒険者カードを提示して俺はダンジョンに立ち入った。


 縮尺がでたらめなピラミッドそれが、20年前ピラミッドが鎮座する場所にあったソラリアステージなどの様々な施設を破壊しながら街の只中に突如生えてきたらしい。俺も録画映像で見たことがある。多くの死者を巻き起こしながらのダンジョン勃興。何度見てもこの世のものとは思えない光景だった。


「実際、あれから世界は変わってしまったからな……もう魔法やスキルやダンジョンがなかった元の世界とは別物だ。俺は昔の世界の方が好きだな……」


 呟きながらピラミッドの入口へ。そこでもまた冒険者カードの提示を要求される。警備員がカードを確認して笑顔で渡し返してくる。どこか嘲笑的な笑み。


「確認いたしました。Dランク冒険者のカイ・クローシャさまですね。適正ランクギリギリですが法的には問題ありません。どうぞご通りください」


 ダンジョンには冒険者ギルドが定めたランクがある。G~SSSまで分かれており、最低でも冒険者ランクがダンジョンランクの2ランク下に到達しないとダンジョンには立ち入りできない。死傷事故を防ぐための配慮だ。特に駆け出し冒険者はGランクダンジョンしか入ることができない。そこで十分な実力を身につけたと判断された冒険者のみがFランクに昇給できる。だから再開のGランクからFランクに上がる方がFランクからEランクに上がるよりも難事だったりする。もちろん、上位ランクに上がる難易度はその比ではないが。


「さて、ダンジョンに入るか。そして配信だ……鬱だ」


 俺はピラミッド下部の扉上で切り抜いた穴型の入口へと足を踏み入れる。最近では頻繁にやめようかとすら思う程に精神的負担となっている配信稼業に憂鬱な想いを馳せながら。


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