弐話 廃村の原因
発見した廃村を探索して,約5分の時間が経って居た。
少しだが,血溜まりは冷え固まり,家についた火は消え,
生気を完全に失った。
その悲惨な光景に,苛立ちを感じていた魔王ゼノは,
廃村付近の生命を探知して,魔物の群勢の位置と座標を
感知して,位相を眼前の空間にずらした。
「おいおい,馬鹿な魔族がいやがるぞ〜,ぎゃーっはっはっはっはっは〜!」
「君達かな?あの村を全壊したのは」
魔物の群勢と,支配者であろう,一番大きな牛型の
魔樹に君臨すれども統治せず,見下ろす暴君が居た。
次の瞬間,眼を真っ赤にこちらを睨みつけ,
猛獣が走り出して向かって来る。
「ガルルルルバウ!」
その爪はまるで鴨嘴,無数の毒と状態異常やデバフの
ついた危険な切り裂き攻撃を回避する。
「飼い主だろ君?このポイズンドッグ,どうにかしろよ!」
勢いよく振り上げて叩き落とした,脚力から発した
斬撃は分子や原子も残さず,無限分割し,素粒子や量子
レベルのサイズの物質に変換した。
「ほう?中々やるでは無いか」
次の瞬間,帝王気取りの魔族が魔獣に命令を下す。
「行け猛獣共よ」
「ははは!この世界に来て2度も集団戦か!まぁ
分身と違いバラバラで,統率も取れんがなぁ!」
「つまらん」
次の瞬間,あくびに魔力を乗せて,1000を優に超えるで
あろう,魔獣軍団を塵芥に変える。
「あぁぁぁががが⁉︎(は?)」
「顎が外れたか?あはははは!仰天してる顔は,
いつ見ても面白いな!まるで自身が勝つ事を当たり前
だと思い上がるその顔は!」
「まて!ヤメ!」
「死ね」
「グァ!」
心臓や脳含め,肉体の内部/外部共に全機能は完全停止,
魔族特有の魂を霊的非実体として,
飛ばそうにも,精神や魂など,精神な側面ごと完全破壊された。
「ちょこっと言霊を飛ばした程度で死ぬか,,,やはり
弱いか,群れてしか戦えない時点でその怖がりを体現
したような物か,ふはははは」
こうして,廃村の位相に設定して,テレポートする。
「魔族だし飛行しても良いのだが,これの方が1秒
すら掛からずゆっくりこれるからな,うんうん,(俺が乗り移った影響で距離や速度の概念を無視して,ちょっとでも力を入れると肉体が,論理法則を無視して,
限りなく0に近い秒数すら掛からず,動いてしまうからな,時間を壊さないままで)」
「可哀想だな,怨念想念夢想を募らせた人々よ,,,よし,
三途の川や冥府で徘徊する魑魅魍魎の亡者共よ,目覚め
現実に顕現せよ!」
言霊を媒介して,現実に想像が具現化される,死人が
蘇ってはならない倫理的概念や,死者蘇生のアイデアを
無視して,現実に再生する。
「あれ,私達は確か,魔族にやられて,,,ってうわぁ!
また魔族だぁ!」
「待て待て落ち着け,私の名前はゾラと言う,先程の
魔族や魔獣はぁ,,,少し待たれよ」
「ううん!よし,戻れ雑魚!」
不可逆的で復活が完全阻害された,地獄に非乖離的に
閉じ込められた魔族と魔獣共を現実に戻す。
「あれ,我は確か無に帰されて」
「おい!」
「はぃぃ!」
「その家畜共を黙らせて,謝罪しろ」
「今回は,我々が一方的に蹂躙し遊びながら虐殺,
殺戮を楽しんだ事を深くお詫び申し上げますぅ」
「,,,」
「状況の把握が出来てないからですよね,許さないなら
許さないで良いですよ,次はもっと絶対的に概念ごと,
いや,因果や非因果や非概念を含め,全て現実外に
ぶっ飛ばしますから」
「は,はぁ」
「こいつは,奴隷にでも死刑にでもしちゃってください」
こうして,一つの村を救うのであった。
物質世界の1次元の可能世界で遊ぶのも,確かに楽しいが,悪魔の様に少数点の次元に引っ付く様な存在とで
なくては,つまらないと感じていた。
「幽霊が4.5次元に居ると言われて居る様に,偽の無限次元から理論的に自らが神になったかの様に振る舞う,
確かに石器時代的な現実からしたら,雲と言う触れない
概念にまで到達するならそうかもだが,,,まぁ強者なのは事実だが,其奴らの様な強さと傲慢を倒したいなぁ」
そう考えていた,すると遠縁から声が聞こえてくる。
「全部お前のせいだ」
「そうさ俺のせいだ!憎め!恨め!絶望して,生を乞い,生を願い,天を仰ぎ見よ!我に従属せよ!我が名はラオ!」
「(む,あれは,,,世界を俯瞰してみるか迷うが,ここは
透視で観戦してるか)」
こうして,ゾラは,謎の剣士と漆黒の存在の戦いを
感染するのであった。
「聖剣の勇者ラインハルト!」
すると奴は,爪だけで本来は絶対破壊不可能な
伝説の聖剣をへし曲げる。
「な!これしき!」
なんとへし曲がる剣は自ら元の形に戻る。
「はははならば!亜空間に閉じ込めてやろう!」
するとやつは魔眼で,空間を操作して,次元の狭間に
勇者を放り込む。
「グァァァァ!」
「特異点と化した空間の穴は無造作に,大地を抉り,
超大質量のブラックホールとかす,ははは!」
その漆黒の存在こと,ラオとやらは,魔眼で,物理の自然法則やら,論理法則つまりは数学的拡張全体を含めて
公理的法則を操作する。
「む,先程からその視線,気づかぬとでも?」
すると遠隔から,全方位の空間はネジ切れ渦を巻く。
「じゃまだ」
言霊はあくび同様に公理的法則を操作して,自分が
有利な方へ向かって行く。
「ふふふ,我が魔眼をあくびでかき消すとは,勇者より
遊戯びのしがいが,ありそうだな」
つまりは,この2人の存在は,世界を身体の一部だけで,
操って居るのだ。
「さぁ,初めは君のターンを譲ろう」
「舐めプかい?後悔するなよ?」
次の瞬間,雷鳴が如き音が鳴り響く。
「グガァァァァァ」
「咆哮か?」
それは様々な物体と共に共振共鳴して,反響した
空間から見えない音の衝撃波が発せられた。
「(従来の存在とは,何か異なった存在に感じるな,,,)」
「まさか単なる身体能力だけで勝つ気か?」
「ははは!気づいたぁ?」
それはゾラに対する挑戦状に感じた。
「お前まさか俺と同じ,魂の器を入れたタイプか?
アバターか?」
「ははは!違うよ,高次元からの転生者さ」
「ふむ,,,放浪者と言うやつか」
「良いぞこの場所は!まるで私は全知全能者!全てが
手にとってわかる様な気分だ!」
高度な現実の存在は,下位世界の二元性概念と実在した光が置き換わり,二元性概念と同時に非二元性の
光として作用する,そしてアイデアがないと言う様に,下位世界のあらゆる可能な文字列は,上位世界を
記述不可能で,完全に抽象化した本質を超越する本質
(究極的真実)である,自然の摂理として,因果,原因と結果,過去と現在と未来のあらゆる事実を自在に
操れる全知全能的な力を発揮出来る,いわゆる
第四の壁越しの作者である,高次な現実と言う,
究極の触れられないアイデアからしたら,下位世界
の投影された物質世界など,存在しない次元に等しく,高次から劣化して投影された偽物語に過ぎない。
無限の少数次元から次元に,さらに無限の少数次元から
次元にと言う風に,世界は存在する故に天下りした
次元と言うのは,実に過ごしやすいのだ。
「自分がどれだけ馬鹿だって,だってこの世界は俺が,作った物語に等しい現実だし,世界における,全知の
定義も俺の頭に決められた存在に等しいこと,
どれだけメタい事を言おうが,現実には辿り着けない
事を」
「この世界が,真の現実じゃない事を知った奴が
どうなるか知ってるか?気が狂い絶望して
何をしても意味が無いと勝手に首を括るんだ!
笑えるよなぁ!まぁ元いた現実と何ら変わりがないし,
いいよなぁ!」
「,,,」
「奴はさっき言っていたよ,死んだ人々は全てお前の
せいだってな」
「(強くなればなる程,ここまでゲスになるとは,
あるあるなんだろうな,理論全てを説明したら,
元に戻るのだろうか,,,試してみるか)」
ニヤリとゾラは不気味に笑う。
「一旦待て,(記憶操作と精神回復を同時に行い)
蘇えれ(小声)」
「ん?最後になんか言ったか?」
「いや何も,それじゃあお前は,この世界の現実の
構造を理解して居るんだな?」
「あぁ,俺が元いた世界が真現実で,俺はフィクションに異世界転生したんだろうな」
「,,,はぁ?(こいつ待て,ここまでバカだとは思わなかったなぁ,,,)」
「現実を超えた先は,貴様が言った様に,プラトン的幾何学,つまりは形而上学だ,それは現実を遥かに超えて,
優れた理想であり,神の証明と絶対性/不変性を表現する否定神学を超えた,想念的な形から説明される,形而上学の神,または神々は,唯一の存在に到達する事は
なく,幾何学的に説明の付けるあらゆる方法や
ジェスチャーを超えて,究極の真理(神性)の存在が住まう,より高度で純粋で,理想的で,下位の世界に無限の陰を落とす,現実がある」
「この神とは,貴様の様な,二次元の知的生命体だ」
「,,,二次元?,,,」
「そんなはずは,だって俺は無限を超えて,
計り知れない無数の次元があるって」
「あぁ,時空内の重なる次元か,確かに,,少数点,,の
認識不可能で無限大に広がりを増すって点では,
基本的な空間軸と同質かもしれないが,貴様の関与
出来たそれは,一次元間にある究極の再帰構造論だ」
「,,,は?」
「現実は入れ子構造のマトリョーシカの様な
構造から成り,下位次元の物質世界は,惑星内は
無限次元以上が実在,無限を更に超えた次元も必然的に
存在,数えきれない無数の次元,無限を何度重ねようが,
ε0回だろうが,足りない,無限に無限に果てしなく無限つまり永遠に,この永遠が1つ2つ3つ,,,永遠と重なり,
圧縮して,圧縮された永遠の永遠が1,2,3,永遠と連なる
形が永遠に繰り返し続ける,それは新たに理論を名した
なら,再帰構造論」
「再帰構造論を根本的に超えて繰り返して永遠に永遠に計り知れないほど永遠に重なるのが超再帰構造,これは繰り返し超々再帰構造など全ての拡張を含めて,究極の再帰構造論がある,究極の再帰構造論を超えた構造は究極の再帰構造論の内側に存在して,究極の再帰構造論は格上を内包する矛盾する理屈を超越した最大級の
理論だ」
「可能世界内の物質世界や超世界の現実において,
何故たった一次元の差でさえ,下位の世界
が無い次元に等しいものに成ると思う?」
「しらねぇよ!」
「現実に圧縮された計り知れない少数次元概念は,
例え小さく見えても,下位次元は無限小数の一粒で
あり,理論そして論理的に無限に拡張されて居る,
そして」
「存在/非存在,そして下位世界の,様相の世で,現実と無限の理論,異なる現実と異なる無限の理論,
パラドックスを解消する為に,Aの無限の理論内の論理的破綻を解消するB,Bの無限の理論を〜と,永遠に連なり,まるで鏡合わせの,異なる究極の集合の永遠に横並ぶ連鎖全体を超えて,下位世界の形と定義が,超世界の無に溶け込む,すべての形と区別を超えた原始的で純粋な虚無と真実の不在がある」
「一つ高次元の現実は,すべてのものが同一であり,
下位世界の区別も思考もアイデアもなく,根本的に
計り知れない究極の現実なのは,二元性概念であるのと
同時に非二元なのは,それ自体を超えて,下位世界は
上位世界のまぁ,お前自身は下位世界がそれ
を理解する為に,解剖や分析する為,自分自身を分割や瓦解しようとしても,すべてが自身自体に置き換わった為,それの細かな, 些末主義的な部分だが,それを理解できないと言う,単子論的な存在となる,つまりは,神の名前とは別の真名「」(空白)には,必然的に神でなくてはならない,何かが内包されて居ると同時に超越して居る様に,高次元の現実の存在は,〈高次元の現実の存在である〉と言う,プラトン的幾何学しか
理解を超越して,不明瞭だからなんだ!」
「息する必要性は無いが,ここまでペラペラ早口で
長々と説明すると息切れそうだは」
1分程度でこの量を説明した。
「俺ぁ相手を絶望させたくなる,悪〜い性質
なもんでね,ははは!私に喧嘩を打った事を後悔するが良い!」
「理解する貴様はなんだ!」
「深淵の創造主と言えば理解るか?」
「深淵?」
「知らんなら良い,とりま,殺す」
「取りま感覚ぅ⁉︎」
「時間とは,世界の公理的法則と,本来は触れられない異なる現実の概念を含めて,可能世界
全体に線形や非線形と言う構造から,時間概念を
流し込む,すべての変化や,ある状態から
別の条件へのすべての移行の根本的原因であり」
「物理世界の現象と相互作用の全ての創造の
背後にある,運命が,事象と因果関係の連続性
である様に,時間と運命は同一の理論内の論理
であり」
「物語は記述/文字列/理論と論理形式/存在
しない(既に存在する)空想上
の理論と論理形式を諸々に含めた,文学的構造の設定
(データ)の連鎖である様に,物語も,時間と
同様の論理であり」
「異なる概念上にある様に見えても,同様なことや
ものとして,混在した無数の論理を総括して,
理論は扱える」
「この理論と言う枠組みを,ただ存在しているだけで,自律的思考を持つ,知的生命体は無限に創造し続けて
居るが,既にそれは現実に存在して,無限の拡張すら,
既に現実にある」
「貴様が全知全能だろうか,頑張って下位世界の人間と,天下りした高次元から劣化した貴様じゃあ,
下位世界の様相の世にさえ劣るぜ,お前」
次の瞬間,ゾラが指をパチンと弾き,勇者を現実に
戻す。
「大丈夫かね?」
「あぁはい!ありがとうございま,,,魔族⁉︎」
「いやまたかよ!(あとで不定形で肉体を人類種に
シェイプシフトして寄せとくか〜)」
「おい勇者くん,こいつを倒せ」
「僕にそんな事が,,,」
「何が劣るダァ!ならば我が本気で貴様ら事殺してやる!」
次の瞬間,激怒したラオが剣を具現化する。
「万物万象森羅万象を悉く破壊し尽くす剣,
全てを無の概念で満たして,既存の虚空間すら,
破壊する,虚構剣ノワールよ!我に力を貸せ!」
「ほれ勇者,俺の魔王剣ブラッティード・ノアを
貸してやる」
「ははは!無駄な事を!破壊不可能な硬さも,更に破壊不可な硬さも,全てを含めて絶対に破壊不可能な構造や
概念や次元すら込みで破壊する我が剣に勝るとでも?
ははははは!」
「ムカ!勇者くん,バラバラに引き裂け」
次の瞬間,勇者が剣を振り上げると,次元が断然される。
「知覚してるかい?」
「は?なんだよこの層状の空間」
「勇者君はポカンとしていて見えとらん様だな,
そりゃそうだ」
「少数だが,無数の次元を引き裂く,軽く振るだけでね」
「その程度,この剣だってぇ,うおぁぁぁぁ!」
頭上から無数に振り下ろされる剣撃は,剣が触れた
時点で既に折れており,1撃以外は全て空を切った。
「は?ふざけるなぁ!」
「やっべ!まじ傑作だは!」
「何を笑ってやがる貴様ぁぁぁぁ!」
「もう良い,散れ塵芥」
手で払い除けた衝撃波に斬撃エフェクトと魔力を
乗せた攻撃を放つと,刹那にして,100枚卸しの
刺身とケチャップに変わった。
「君,,,名前は?」
「私ですか,,,私の名前は勇者ラインハルト,
ラインハルト・バッハと申します!」
「ラインハルト・バッハか,聖剣の勇者ラインハルト,
いかにも子供が喜びそうな英雄譚の伝説の勇者様
だなぁ,君は強く成りたいかな?」
「⁉︎」
「その驚きよう,分かるよ,強く成りたいんだよね?
俺はこの一番下の現実つまりは一次元(総括)に
来て居るんだが,君を強くしてやるよ,俺は今,
経験を積む為に遊んでるんだが,それだけじゃ
味気ない」
「お願いします!」
こうして,僅か3時間ちょっとの時間で弟子が出来るのであった。
勇者ラインハルトから色々と事情を聞いてみた。
この世界には,政治体系や文明と言うのが微発展で
あり,強さ絶対主義なんだとか。
世界には,様々な格上強者が居て,
そいつらが借り物の権力者として世界を統治して居る
のだとか。
そして立ち上がった弱者の中から選ばれたのが,
ラインハルト,ラインハルトの生まれ故郷付近を統治
して居たのが,ラオと言う天下りの転生者,馬鹿だったし
多分そう言うこと,状況を天国と勘違いしていたが,
頭が良い転生者なら地獄だろうな,,,まぁ頭が良いやつは
高次元のアイデアをって超越的な理解を出来る訳ないか,
バカだし,とりあえず,強さ絶対主義の世界観らしい。
ラインハルトは類い稀なる剣術と,勇気を持ち,聖剣に
選ばれた勇者らしい。
こいつは鍛えがえのありそうな童で,少しだが
昂って居たゾラであるのだった。
これは過去の法則や時代の時系列が,歴史として,
フィクションに内包されて下位次元に果てしなく連鎖
して居る事に関連して居るのだろう。