ショートショート⑳ ペンギン
ある夏の平日、朝ご飯を食べながら親子が会話が弾む
「父さん外見てよ!鳥が飛んでるよ」
『あれはペンギンだよ』
「ペンギン!?」
『そう、ペンギン』
「綺麗に飛んでるね」
『朝の魚でも探してるんだろうな』
「朝ご飯が魚なんて、僕と同じだね」
『そうだね、お!もう時間だ、早く行くぞ』
『さぁ早く背負って、遅れるぞ』
そういった親子は会社と学校に向かうために
エアードーム式の家からフィンと酸素ボンベを背負って出る
ペンギンが地面を歩く時代は今では社会の教科書にも載っていない
地面を歩くペンギンを見れない時代のお話です
人間が住めるのは海の世界だけに…