もふもふとぼくたち
ここは鳥取砂丘か?
ぼくは、押し黙ったまま、まどろみの端に、砂のようなものがさらさらと流れるのを眺めていた。だがよく見るとそれは砂ではなくて、毛だということがわかる。まだぼやけた視界の中で、綺麗に生え揃った毛並みが、小刻みに震えている。
そしてその揺れは、ぼくの頭すら巻き込んでいることに、よくやく気付く。
毛玉の彼、または彼女に、ぼくは頭を預けていたのだった。少し首をひねると、それがあたたかいことも分かった。体温をもっている。さらに、頬をくすぐる毛の群れは、ぬいぐるみなんかとは全然違う。
そいつの毛は、洗練されたモフモフだった。
ぼくは思わずそれに頬ずりすると、なんということだ、また瞼が眠ろうとしている。なんとか現にとどまろうとして、手をゆるゆると動かす。すると、いままさに頬に触れているモフモフが、動かした手にも当たったのだ!「ぅわ」ぼくは驚きのあまり声を漏らしてしまった。(とは言え寝起きの喉は思ったより開かず、ぼくは冬のナマズみたいな腑抜けた響きしか吐き出すことができなかった)
そして、驚くべきことに、そいつがぼくを舐めたようなのだ!
ぼくはその衝撃から、ほとんど眠りに入っている身体を無理やり引き起こし、その枕の正体をみた。
「なあんだ。」
それは、縺シ縺上?鬟シ縺?≧縺輔℃の、縺阪↑縺薙∪繧だった。
そういえば、去年、ぼくが繧ウ繝シ繝ォ繝峨せ繝ェ繝シ繝に入ったときに、一緒についてきてたんだったかな。
いつあいつらが来るかわからない。
ぼくは縺阪↑縺薙∪繧をひと撫でして、また明日をゆめにみる。