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魔帝國戦記~ムーアシア大陸編~  作者: 鈴木颯手
第一章・異世界転生、建国へ
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07・戯れ

注意!主人公はその性格上善人ではありません。悪人よりです。

森に入った男女は少しづつ反対側であるこちらに向かってきているという。年は十歳前後、身なりはいいわけではなく平民の可能性が大、か。


恐らく都市で何かあったのであろうがそれはそれとして早速実験台になりそうな奴が転がり込んできたな。こいつらで遺伝子操作が使えるか試せるからな。


「女王、その二人を連れて来い。なるべく無傷で連れて来るように」


残念ながら女王と細かい意思疎通は不可能であるが指示を出す程度なら出来る。指示を聞いた女王は配下に通信を行い俺の命じたとおりに支持を出した。やがて連れて来るだろうからそれまでは待つとするか。




















「…ねぇ、ここって何処なの?」


暗い森の中をギルとアルビーナは歩いていたがギルは不安そうにアルビーナに聞く。歩き始めてからそれなりに時間が経っていたが森は深くなるばかりで森を抜ける気配はなかった。


二人はそもそもこの森がどのくらい大きいのか分かっていない。本来なら二人の兄が案内するはずだったが既に二人の兄はこの世にはいない。そのため二人は闇雲に歩き続けていた。


瞬間鳥が一斉に羽ばたいた。それに二人はビクリと体を震わせた。ギルは恐怖で顔がぐちょぐちょになるくらい涙を流しアルビーナも気丈に振る舞っているが目尻に涙が貯まっていた。既に二人とも決壊寸前であった。…いや、ギルは既に決壊していた。


「もういやだぁ!お家に帰りたいよぉ!」


遂にギルは大声で泣き出して立ち止まってしまう。


アルビーナは何も言わなかったがギルの手を取って先へと進む。本当はアルビーナも恐怖と不安で泣き出したかったがここで立ち止まっていてはいけないと勇気を振り絞って歩き続けた。ギルに声をかけないのは自分も泣き出しそうになるからだ。


しかし、いつまで歩いても森は続き次第に暗くなっていき少し前の風景すら見えなくなっておりアルビーナも決壊寸前であった。


その時であった。


突如として体の自由がなくなり宙に浮いたかと思うと呼吸のためか鼻以外の顔をを何かでグルグル巻きにされ首に衝撃が走り一瞬で意識を失った。


アルビーナが意識を失う前に見た風景は同じようにグルグル巻きにされるギルと赤く光る幾つもの眼であった。




















蟻蜘蛛から捕まえたという報告があったのが数分前、現在は俺の目の前に蜘蛛の糸で拘束された二人の姿があった。意識を失っているのか身じろぎ一つしていなかった。俺にとってはこっちの方が都合がいい。…いや、悲鳴を聞きながら遺伝子操作をしてもいいかな。


取りあえず遺伝子操作のスキルを発動する。…うむ、どうやら問題なく発動するな。これも魔物の中に入るのか?だが、魔物というにはおかしいから…魔人と言うべきかな。


「う、ううん?」


お、少女の方が先に起きたな。


「…え!?ここは何処!?…ひっ!」


少女はいきなりのことに驚き俺の方を見て怯える。それも仕方ないか。俺の方にはハイキメラとキメラ、蟻蜘蛛の女王がいるからな。尤も、周りを蟻蜘蛛が囲っているが。そう言えばこの二人のステータスはどうなっているんだ?


名前:アルビーナ

種族:人間

レベル:5

体力:30

魔力:0

筋力:30

防御力:8

俊敏力:30

抵抗値:3

運:43

ノーマルスキル:

・交渉レベル1

・商売レベル1

ユニークスキル:

エクストラスキル:

称号:反乱者



ステータスはかなりヘボいな。これが一般人の平均かも知れないな。スキルを見る限り商人の娘なのかな?ギルって言う少年も似たような感じだからな。さて、少し楽しむとするか。


「…はじめまして。早速で悪いがちょっと実験台になってもらうよ」


「え?一体何の…」


俺は少女の困惑を無視して触れるとスキルを発動する。まずは右腕の骨を変形させて柔らかくする。これで俺が何とかしないと二度とこのままだろう。


「…っ!?」


少女はいきなり腕が柔らかくなり自由に動かなくなってかなり驚いているようだ。続いて俺は彼女の声を出せないようにする。


…フム、よく見ると中々良い体をしているな。ここには口うるさい奴らや法律なんてないからな。ちょっと楽しんでもいいよな?




















暫く楽しんでいたのだがギルとか言う小僧が起きて騒ぎ出したので取りあえず声帯を潰し、視覚を奪って再び楽しんだ。あまりあちらでははっちゃけることが出来なかったからスッキリすることが出来たな。


その後脳をいじり記憶を読み解きこの世界について詳しく知ることが出来た。


先ずは魔物は存在しておらず地球と同じ生物がいるみたいだ。それと場所も判明してここはムーアシア大陸の西方でマーシャル連邦と呼ばれる三つの小国の集まりの国の首都の近くらしい。現在マーシャル連邦は長年の戦争で疲弊しておりそれを何とかせんと平民たちが反乱を起こしたが見事に討伐されたようだ。そんでこいつらはその残党と言うわけか。…これは国を取れるかもな。見た感じ歩兵の蟻蜘蛛一体で町は滅ぼせそうだしな。現状の戦力でも十分戦えるな。こいつらを魔人に改造した後攻め込むとするか。


さて、一体どんな風に改造しようかな?楽しみだ。


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