ウェカピポVS日珍UHO焼きそば
ウェカピポVS日珍UHO焼きそば
ウェカピポはジャンクフードを好む B級感が好きだから
ウェカピポは毎月少しづつ貯金してる 将来何が起きるかわからないから
ウェカピポは時々天井を見上げる シミがあるから・・・
ウェカピポは塾での授業の帰りに晩飯を購入するためにコンビニに立ち寄った際に気になる物を見つけた。
ウェカピポはアメリカに居る頃からヌードルが好きだったので本場日本のヌードルを買おうと思い威勢よくコンビニに立ち寄ったらカップ焼きそばなる物を発見したのだ!
「焼きソバ!向こうに居た頃は見た事無かったですネー!買ってみましょ!」
ウェカピポはレジに行くと威勢よく店員サンに会釈しオネガシマス!と挨拶した。
店員サンはあまりの威勢の良いオネガシマスに不信感を抱いたがウェカピポの愛嬌ある笑顔に釣られ笑顔で焼きそばのバーコードをピッピッとスキャンしてくれた。
日珍UHO焼きそば198円!日珍UHO焼きそば大盛り231円!!ウェカピポ2個食べちゃう!
威勢よく小走りで大和ハイツへ帰ってきたウェカピポ!晩御飯にはまだ早いが焼きそばが気になって気になって仕方ないので早速作る事にした!
「作り方書いてるけど漢字が多くてムツカシイネーー!カヤクしかわからないオー!ヌードルとそんなに変わらないカナー?」
普通サイズの焼きそばから作り始めたウェカピポ!カヤクを入れ粉末を入れ威勢よくお湯を注ぐウェカピポ!!待つ事3分!
「エーット。エーット?絵を見る感じお湯を捨てなきゃですネー!?お湯のないヌードルなのですネーー!パスタみたい!パスタ好きよウェカピポ!」
気分ルンルンでお湯を捨てるウェカピポ!湯切り口からジョバジョバ出てくるお湯からの湯気からの熱気に少し驚いたがなんとか完成した。
「よくかき混ぜて食べるですオー!イタダキマース!」
ズババッ!ズバッ!威勢よく麺を掻き込むウェカピポ!その様はまるで激流の滝を逆再生しているかの如くウェカピポの口に吸い込まれてゆく!!この威勢の良さこそウェカピポの真骨頂である!
だがしかし!!
ウェカピポここで一旦思考が停止する!!
何故か!
何故なのか!?
「全然、味ないネーー!コレ美味しくないオー!!!」
明らかに味が無いのでウェカピポ思案する。いわゆるシンキングタイムだ!
ピッ、ピッ、ピッ、ピーーーン!
ここでウェカピポ閃く!威勢よく立ち上がると破り捨てた蓋をよくよく見てみる・・・
「オーマイ!ガッッ!!たぶん粉を先に入れたらお湯捨てる時に一緒に流れちゃったネー!」
ペロッと舌を出して照れ笑いしたが誰も見てない事に気付いたウェカピポは大盛りの方の日珍焼きそばの蓋を威勢よく破り捨てた!
「もっかい作るオー!カヤクだけ入れるオー!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・蓋全部剥がしちゃったオーーー!オーマイ!ガッッ!」
仕方なくお湯を入れお皿を乗せて密閉する。
3分後慎重に慎重を期してお湯をショボボボ〜と流す。
その際密閉しきれなかった部分からお湯が漏れ出てウェカピポの指を熱湯が直撃した
「アウチッ!」
あまりの暑さに片手を一瞬離してしまったウェカピポ。慌てて支え直そうとしたが時すでに遅し、お湯もろとも麺は排水溝のフタに絡まりふにゃふにゃしていた・・・
ウェカピポは絶句した状態でしばし放心していたがとりあえず味の無い冷めた汁なしヌードルを無言で食すと排水溝に放置していた麺をつまんでビニール袋に片した。その時大盛り用に取ってあった未使用の粉末スープが目に入って一瞬絶句したが何も考えないようにしてそのまま一緒に捨てた。
そして歯磨きをするために洗面台へ行ったウェカピポは鏡を見て自分が涙を流している事に気付いた・・・
ワザワザお湯を捨てなきゃならないヌードルが許せなかった。そして2回もチャンスを与えられながらその程度の事も上手くこなせなかった自分自身が本気で許せなかった・・・
それでもウェカピポはいつの日かまた威勢よく焼きソバを買うのだろう
そしていつの日かまた同じように威勢よく失敗する時もあるだろう・・・
その威勢の良さだけが彼の取り柄なのだから・・・
それを失くせばウェカピポはウェカピポじゃなくなるのだから・・・