“甦らない記憶弐”
“甦らない記憶弐”
“……なんかさ。陰謀説じゃないけど、結局俺ら操られるだのなんだのと云われてしまえば、特に恨みはないけど上に、だよな”
“……ま、まぁ、世民の守らなきゃならないものを決めているのが上だから、そういう意味ではねぇ。投票とはいえ、機械での票操作なんて可能だし、”
“ぁ。大概さ、何故アヤめてはいけない云々云いだすヤツってさ、これから実行しようと考えているとか既に……やっちまったヤツとかだよね?”
“う~む、一概には云えんが、それはあるな”
胡散臭い普通世……の、たぶん、おっさん……失礼;おじさま。あの人は、自分の右腕を自らがアヤめたと思っているということ、それは未然に防げた事故だったということ……。つか、いきなり話が戻ったし;なにこの人たち。
“で、続きどこまでいったっけ;”
“まだ、除菌と細菌感染、陰謀説、までで止まっていますねぇ”
“そ、そうだったけ;Oさん、何か無いの?”
“陰謀説ですか……”
“い、いや、そうじゃなく、そこから連想で”
“陰謀といえば、やはり……”
“やはり?”
“……やはり、あの普通世の方の話は気になりますねぇ”
僕はあのおっさん自体が気になるけど。
“?ここにある大金の詳細、……?”
“KKさん、その大金からは少し離れて;”
“……彼……リューさんは何故自ら装置に入ったのでしょうね……誰かに操られていたのではないでしょうか”
“ぇ?別にそうは思わないけれど……ただ、あのおっさんが信頼されていたってだけじゃね?”
“普通はどうか判りませんが、私なら信頼している相手を後々悲しませるような結果になることはしないですねぇ”
“ん?あのおっさんが悪魔に魂を売り渡したからなんじゃないの?”
“ぇえ、最終的に彼は売り渡したのでしょうが……そのリューさんが先に操られていなければ。もう少し云うなら、リューさんが彼を誘導するように仕向けた操られ方をされていたとしたらどうでしょうかねぇ……”
“なにそれ”
“……なるほど”
“なになに?よくわからない俺にも判るように説明してよ”
“それは俺も気になったなぁ。普通世からしたら、普通に考えれば俺ら下層にはたいしたことはないことでも上にしてみたら空世は恐怖脅威な存在であろう。そんなものが出来上がろうとしている?阻止しようとするヤツラが出てきても何ら不思議ではない。それでも実行され、失敗に終わったというが、今は普通に空世があるわけだ。それとコイツだけが不快になったアノ音も奇妙だ”
……コイツ……です。
“あ~そういや外にあったらしき装置から出ているだろう音のことか。……で?J氏、それがどう繋がりのある話になるのさ?”
“俺らは不快にならなかった”
“それは、モスなんとかってやつだからじゃないの?”
“お子ちゃま嫌いねぇ……ならばこの屋敷の厳重すぎる設備はなんだ?不自然なほどまでに……なぁ”
そう云われてみれば……ただのお子ちゃま嫌いなだけならここまでの警戒は要らない?仮に住人だけが不快にならない音を幾らでもどうとでも家主なら出来る……なのに?……いまいち中途半端な警戒ってこと?
Jさんは続けた。
“趣味と云われればそれまでだが……”
*“趣味だ。ただの、、、な”
間髪要れずに、フルカウンター。嫌なおっさん……否、おじさまですこと。
*“……キミは……あれを、あの音を不快に感じたというのは本当のことなのかね?”
……本当に不快だったから、教えてあげない。




