“消せない記憶参”
“消せない記憶参”
“ぉい、もう起き上がって大丈夫か?”
“……;あなたが喰らわせたのに大丈夫か、も何も;まったく”
“ないだろ”
“ないない”
“しかし鍛えてあるな……こんな短時間で目醒めるとは。恐れ入った;いや、まじで”
……痛くて苦しかったのは事実だから、気絶&寝たフリしていたなんて絶対云ってあげない。
“間違って肋骨折れたり、折れた肋骨が心臓に刺さったらどうするつもりですか、本島にもう”
“まぁまぁ、それだけしゃべれるなら大丈夫だな、うん”
大丈ばない!!!!!!!!11
“そういや、心臓には記憶領域があるんだよな”
“な、なに、NTさん突然”
ぇ。ヤメテ?僕の脳みその記憶領域はすでにいっぱいだって云ったでしょう;この上心臓まで満たすつもりですか;もうやだ、この集まり。職、変えようかな;
“輸血すんじゃん、臓器移植でもいいけど。その移植元の生活パターンみたいなものをを記憶しているんだったかなんかだよね”
“へ~それで性格がちょっと変わったり?好みが変わったり?そんなことが稀にあるってこと?”
“じゃね?俺は詳しくないけど、あのおっさんなら知ってんじゃね?”
“え?じゃ、既視感みたいな感覚って、この札束にもあるの?”
“いきなり何故そうなるんだ”
“このお茶はなかなかいけますねぇ、キミもどうです?目醒めの緑茶”
“いただきます、是非。鳩尾痛いんで”
“Oさんたち健康オタクかなんかなの?”
“僕は鳩尾が痛いだけです”
“そう睨むな、痣は俺からの愛の印だ。嬉しいだろ”
あほか……嬉しいわけねぇだろ、僕が痛いだけで;
*“……愛か、愛ほど不確かなものもないな。形に残すのは正しいかもしれない”
……こいつらおかしい;
“うんうん、あの人もああ云っている。お前もやっていいぞ、ここ”
Jさんはそういって鳩尾を僕にみせた。……って;みせられたからといって、とても殴る気にはなれない。それは上司だからとか、そんなんじゃなく、殴れる気がしない;なに、あの鍛え上げられた腹筋;
“すっげぇな、Jさんの腹筋、なにそれ”
“き、きもちわるい……Jさん、こっち、ここをもうちょっと鍛えてください、揃ってない;シンメトリーじゃないと”
僕はあきらめた。
“ところで結局、俺ら金もらえんの?”
*“私はまだ納得のいくような応えはもらってないが、そこの扉から出ることは許可しよう”
“じゃぁ、帰ります、僕”
“いやいやいやいや、まってまって、まだ時間はあるんだし、もう少し考えようよ?”
“またJさんに殴られても困るし、まだ痛いし”
“J氏、もう殴りませんよね?”
そういったNTさんは、あるものをJさんの首元に突きつけた。どこに隠し持っていたのやら……あれって……スタンガンだと……思う;たぶん。




