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“対極参”

“対極参”


いつの間にか、あの夥しい音は消えていた。

“で、質問は”

*“……今さらな質問だ。私自身、未だに出せないものだ。だがそれは、全ての普通世と出会っているわけではないからな……もしや、どこかに私自身を納得させてくれる、そう、正解ではなくてもいいんだ。私が納得さえできれば、な”

“そうすれば、この現金、もらえるんっすか?”

*“かまわんよ、君らの口座に好きなだけ振り込むとしよう”

“それ、あんたの金なのか?”

*“……ある資金だ、とだけ云っておこうか”

“制限なしっすか?”

“腹減ったんだけど”

*“制限はない、食事も用意させよう。ただし、そこの出入り口は施錠させていただく。質問を出した瞬間にな。そこの部屋から出る扉は1つしかない。腹のウチは決まったかね”

“ま、まってまって?”

僕は慌てて先に質問を投げかけた。

*“なんだね”

“そんなどうでも良いかもしれないことに、僕らを追い込んだのか?”

*“そうだ”

云い切りやがった。ウソは苦手だけど、僕の確かめようも無いウソであるなら……そうかも、かもとか云ってもいいじゃないか!!!!!11

“ふ~ん。あんたも(せいふ)と変わらないんだね”

*“ふむ……キミと政府のことは少し調べさせてもらったよ。だが、キミの事情がどうであれ私には無関係ないのでね”

“なんだと?んじゃ、勝手に調べんな”

“ぉい、ヤメロって……どうしたんだよ急に”

“ぃえ、別に……”

よく判らないけれど、なんか腹が立つ。

“……ぁれだろ?腹が減っているんだよね?”

“ど、どうしちゃったの、キミいつもと違うよ”

“短気は損気っていうんだぞ、な、まずメシ喰おうよ”

*“……食事をたのむ”

僕らに聞こえるままにどこかへ食事を頼んだ、イラつく謎の普通世。あるよね?生きているうちに出会う人の数の中で、どうもソリの合わないタイプっていうかさ。尤も、今の僕には判らない何か原因があるのかもしれないけれど;

少しすると食事が運ばれてきた。ここを出るなら今しかない気がする。

“ぁの、皆さん少しいいですか”

僕は皆に訊ねてみることにした。

“どうした?……メシ、なんだろなぁ?”

“メシはおいて、今出たほうが良いとおもうんですが”

“?正気か?!”

“なに云っちゃってるのさ?あの大金を得るチャンスを、一生ーーーーーーーーっかかっても得られない大金を、きくだけきいてもよくね?”

“出られる保障って、ありませんよね……鍵、かけられちゃうんですよ?”

“まぁ、そうだな”

突然Jさんが復活してきた……借金でもあるのだろうか……?けど、今のこの世の仕組みでは借金をつくることのほうが難しいハズ……もっと別の何かなのか?

“Jさん、生きてましたか~良かった良かった”

“勝手にあの世へおくらんでくれぃ;お前らおいていけるか”

ガチャ

音とともに開けられた扉から銀色の、いかにもお金持ちが食しそうな食器やらなにやら見慣れないものがワゴンに乗せられているのが見えた。

*“さて。食事の前に出させてもらってもいいかね?それとも……”

“今すぐ……でないと一番答えられそうな捩れたやつが帰りそうだし”

ぇ?まさか、僕のことじゃないよね?捩れているって?

“答えられなくとも出してもらえるのかな”

“それは保障しない。……が、命まではとらんし、出られる方法はある。己で見つけることだ”

“……ふむ、命の保障さえあれば勝手に屋敷に入り込んだ手前もあるし良しとするか、どうだ不満か?……ん?”

Jさんは……僕を見つめて問いかけた。

……僕ハ。

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