“無一致団結”
“無一致団結”
#バチんっ#
“ありゃ?”
突然電気が消えた、、、い、いや、明かりが消えた。消えたのは明かりだけではない。
“停電ですかね……”
暫くすれば、そう、以前なら復旧すると思っていたけれど今のこの状況下では誰もそうは思わないだろう。だろうが、ここは別世界かのようだった;
“すぐ復旧しますよ”
しないって;
“い、いつ??ねぇねぇ、すぐっていつ”
“もう点く?”
“点かないじゃないか”
“ねぇもう点く?”
KKさん。
最初の一言を発したあとは次の言葉を発するまでの間隔が徐々に短くなっている。この間およそ2秒ほど?まるで回転式銃のよう。しかも声は次第にでかく……それでも僕を除く他の皆はそれに慣れているかのようで?彼は大丈夫なのだろうか……もう何を云っているのか聞き取れない。
奥からマスターらしき声は聞こえない;非常用の自家発電でもあるのだろうか?……あっても不思議ではないし、それを作動させにいったのかもしれない。大丈夫だろうか……い、いや、マスターもだけれど、KKさんのほうがまずいかも。そう思ったのは僕だけではなかった。
“ぎゃああああああああああああっ”
“ぁ。すまんね、暗い中で不安かと思ってツイ”
“私にさ、触るな、他人と接触するくらいなら不安のほうがマシだ”
“ここでジッとしていてくださいよ、足元確保しますから”
“ま、待って、いかないで、傍に居て”
そ、そんなレベルなのか……大変だなKKさんも;それでも外は……?どういうことだ……奇妙だな……真っ暗だ;いつものこの時間帯なら……そういや、携帯の電源入らないんだっけ;どうやって妄想癖人に連絡つけよう;SIBがいるなら大丈夫かな……犬はまだ扉の前で眠っているのだろうか……瞬時に様ざまなことが脳裏をかすめてゆく。それらの何ひとつどうすることも出来ないことばかりなのだけれどもね。
“僕、マスターの安否と、非常用電源あるか訊いて見きます。”
“待て、今は場所と、使い方の確認だけで有っても点けるな。声掛けは出来得る限り小声でな”
“了解です”
何故に小声?
空世でなくとも、思考を読み取りの出来るものをすでに埋めている層は、この僕ら普通世にもいるんだよな……ん~~~、ま、いっか。
この暗さの中、他の皆もある程度の自分の視界に慣れてきたようであった。
テーブルやイスをどかし真ん中に広く場所を確保する者、壁伝いに奥の観音扉の前までたどり着き布団を中から無造作に出しその確保されたど真ん中まで運ぶもの。その閉めない前提のもとに開けたままの扉を閉めようとするもの;カーテンをきっちり閉めるもの。それぞれが己の本能のままに動き出す。
“マスターいらっしゃいますか、無事ですか”
どこにいるのか判らない。僕は未だ彼?に会ったことがない。来たときに聞いた、あの太い声だけが頼りの今は、明るさはあまり問題ないけれど……それはマスターが声を出せる状況下であれば、の話になるわけで;更に僕の中では……彼?が何らかの理由でダイたちの扮装に入れ替わったのであればお手上げだ;
僕はもう、すでに何度“大丈夫だろうか”と云ったのか、思ったのか判らない;
お手上げだが……やっぱりここは。
後は矢と慣れ盾となれ!!




