“ペロリスト”
“ペロリスト”
ぇっと。これはどう受け止めたら良いのだろう。
こいつが僕をおいて先に帰宅したのは善しとしよう。だが、扉の重さに納得できない。家は外開きの玄関なのに;いや、大概どこも同じ造りかと思うが……となると、やはり壊れた……のだろうか?しかし……オカルトならヤメテクレ;
妄想癖人の、殺気にも似た;早く寝ろというオーラを前に僕は軽めでかなり早めの朝メシを食した。ただのお茶漬けだけど;ひたすらGSでなにやらやっている妄想癖人。本人曰く、アクセサリはあまり好みじゃないらしく唯一つけてもいいか、と思えるのがイヤリング型だそうだ。
別にメシ食うこの場所でやらなくてもいいだろう……というわけにもいかず。というのは3部屋あれば解決するのだけれど、無い!からね;
“……寝るわ”
“うん、今日は休みでいいのね?起こさないからね、知らないよ”
“うん”
ふとした瞬間に記憶を失くすほどの睡魔に襲われる前に、僕は部屋に戻ろうと立ち上がったときだった。
寝ていた犬が顔をあげ、即立ち上がり、なにかに向かって吠え始めたのだ。や、やめて……オカルト系はあまり……無論、僕に犬の声は届かない。が、視覚に入る位置にいるため、その光景は容赦なく目に映る。音声のないフィルム。そう、世界の音が止まり、まるで映像だけになったような、そんな感じに。
“寝ないの?こんな時間の帰宅で冴えて眠れそうも無いの?”
“ちょっと黙って”
“もう1度お言い?????#####”
外が……。確かに多少の明るみを帯びてはいるけれど、まだまだ暗い外が。一応あるカーテンに見せた窓枠の、ただの布キレを;それを通し一瞬にして白昼になり、時間にして1,2秒?でまた元の暗さに戻った。いや、明るすぎたためか?むしろさっきより暗く感じる。
“な、なに、いまの爆竹?”
“~…グレネード?……それともイルミネ……”
ぁあ。なんか時代と規模のズレが;い、今はいいや。くっ。明るさと音しか判らなかった。
“ボロ布の所為で……”
“ウェス?がどうしたの?”
ナノパームボムかボールじゃなきゃいいが、とボロ布を捲りあげ外を見る。待機命令が出ているのを知らずに使ったのか?
“お前はくるな”
“ずるい、私も見る”
……そういうヤツだったよな、あんた。僕を罵倒しそうな勢いで別の窓枠に張り付いた。
“判った判った;見てもいいが外から見えないよ……うに、し”
聞くわけない、と思いながらも視線をそちらへ向ける。恐るべきことに、壁にへばり付くかのような体制で少しだけボロ布を捲り確認していた。ナニアイツ;たぶん、なにかの視過ぎで培った刷り込み業だな;
侮れん!ブラボーアニメ。




